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野球 コラム 2020年5月22日

菊池雄星、今季の大ブレークを現地メディアが密かに予想する理由

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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『CBSスポーツ』が電子版に現地20日付で、『ピッチフレーミング』に関する興味深い記事を掲載しているので、今回はこの記事を紹介しよう。

ピッチフレーミングとは、捕手がゾーンぎりぎりの際どい球をストライクに見せる捕球技術。

記事の冒頭で、近い将来、メジャーリーグではABSシステムの導入により、ストライクゾーンの判定が自動化されるため、このピッチフレーミングの技術は無用の長物になってしまうだろうと前置き。

ただ、現在の新型コロナウイルスの感染拡大によるシャットダウンにより、ABSの導入される時期は後ろへずれ込むことになるため、しばらくはピッチフレーミングもゲームの重要な要素であり続けるとした。

そして、ア・リーグ西地区では捕手の交代により、3人の投手がピッチフレーミングの影響を受けることになると論じた。

その3人はカイル・ギブソン(レンジャーズ)、アンドリュー・ヒーニー(エンゼルス)、そして菊池雄星(マリナーズ)とのことである、以下、くだんの記事の菊池に関する記述の抜粋である。

『ユウセイ・キクチのメジャー1年目は、プラン通りには行かなかった。マリナーズは、諸々のオプション行使により7年1億900万ドルまで延長可能となる4年5600万ドルの契約を彼と結んだ。

彼の防御率5.46は昨季、投球回数が150イニングを超えた75投手ではワースト2位の記録だった。更に彼の5.71 FIP(防御率に似た投手の指標)は最大の数字だった。これは痛い。

キクチの悪戦苦闘は、全面的にピッチフレーミングのせいにはできないが、フレーミングも確かに要因の1つだった。昨季、彼以上に捕手のフレーミングの恩恵を受けられなかった投手はいないのである。』

『マリナーズは昨季、驚くべき多産性を見せた2人の捕手を起用した。トム・マーフィーとオマー・ナルバエスは、球団の総イニング数の97%でマスクをかぶった。

そしてシアトルは捕手の打率がリーグ全体の首位(2位と15ポイント差の.282)となったほか、出塁率(.348)と長打率(.516)は2位にランクインした。捕手によるオールスター級の攻撃力である。

だが、ピッチフレーミングとなると、マーフィーとナルバエスはかなり異なる。マーフィーはプラス4.1点でフレーマーとしてトップ15に入っているのに対し、ナルバエスはマイナス10.4点で、フレーマーとしては球界ワースト2位だったのである。

当然のことながら、シアトルの投手陣はマーフィーがプレートの向こう側に座っている時の方が、断然効率的だった。

昨季、キクチはマーフィー(66回1/3)よりもナルバエス(95回1/3)とより多くのイニングでバッテリーを組んだが、今はマーフィーが正捕手の座についた為、彼はよりストライクの判定が増える恩恵に授かることになる。

実際、マリナーズの全投手がこの恩恵を受けるだろう。キクチはまだ28歳であり、昨年も時折有望性を見せた。

私は彼がMLBで1シーズン経験を積み、調整期間を経たことから、2020年は良くなると予想している。より良いフレーミングに対して投げれば、彼は密かに大ブレークする候補の1人である。』

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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