人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2020年3月13日

【楽天好き】3.11と新型ウィルス騒動。先の見えないオープン戦でチームは連勝中

野球好きコラム by 松山 ようこ
  • Line

3月11日、今年も忘れられない日はやってきた。WHOがパンデミックを宣言し、新型コロナウィルスの大流行が止まらない。ニュースは震災後の今を伝え、改めて9年前に思いを馳せる。

東北のチームである楽天イーグルスはこの日、静岡でオープン戦を戦い、西武に9-2で快勝。これで6連勝と勢いを見せた。オープン戦とはいえ、自粛モードで閉塞感が募る今、こうした知らせに、どれほど多くのファンが元気をもらっただろう。

14時46分には、両チームともに黙祷を捧げた。

試合は、3回に主力の島内宏明が先制の3ランをあげ、5回にムードメーカーのウィーラーも2ラン。いわき出身の内田靖人も2塁打と快音を響かせ、投げてはチーム1の長身・弓削隼人が5回2失点と試合を作った。

そして、ブレイクが待たれる安樂智大が打者3人で6回無失点とリズムをつくると、8回はメジャーから日本球界復帰のサブマリン・牧田和久が三者三振に斬るなど、痛快な無失点リレーを見せた。

プロ野球の開幕が遅れることは、若手にとってはチャンスでもある。より多くの試合で首脳陣にアピールすることができるからだ。

弓削の気持ちの入った投球に呼応するように、同期の辰己涼介と小郷裕哉もフィールドで存在感を発揮し、名前を変えた3年目の山崎幹史も2打数2安打と気を吐いた。

移籍組も元気がいい。キャンプから「出場機会を取りに行かないと」と危機感を募らせていた下水流昂は、島内に代わってすぐにセンター前ヒットを放ち、ウィーラーの本塁打でホームベースを踏んだ。

オープン戦でここまでわずか5試合10打席ながら、9打数4安打(1四球)の打率.444で、出塁率5割と少ないチャンスでも実力を発揮できるポテンシャルを見せつけている。

三木肇監督も「チーム、個人ともに、やろうとしていることが少しずつできてきている」と手応えを隠さない。新体制が1年目だけに、準備の時間が増えるのは決して悪いことだけではなさそうだ。

開幕が遅れるのは震災以来のこと。新型ウィルスの影響がいつ収束をみせるかわからないが、チームはやるべきことに邁進している印象だ。9年前の悲劇を知る東北のチームは、きっと強い。

この日、チームの練習ボードには今江敏晃育成コーチから、こんなメッセージが書かれていた。

「3月11日 東日本大震災から9年
今日という日を絶対に忘れてはいけない!
縁あって東北楽天ゴールデンイーグルスに入団したことを
胸に思い、今、自分に出来る事を
一生懸命 頑張ろう!!」

球界を代表する慈善活動家でもある今江コーチが直筆で綴ったこの言葉を、9年前を知る永井怜育成コーチが写真に収めて、ツイッター(@nagaisatoshi30)で投稿した。選手たちの強さを支える源のひとつだろう。

まだまだ応援に行くことは難しくとも、放送などを通じて、選手たちの活躍を見守りたい。チームは様々なスタッフが奮闘し、SNSやラジオなどでも情報を発信している。彼らの底力にも敬服したい。

文/写真:松山ようこ

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ