ダルビッシュ有、体調不良で登板回避。開幕投手の可能性は？

シカゴ・カブスのダルビッシュ有はオープン戦初登板で圧巻の投球を見せ、現地メディアから開幕投手の有力候補と目されていたが、体調不良により予定されていた今春2度目となるレンジャーズ戦の登板は回避することとなった。

『MLB.com』は現地5日（日本時間6日）付の速報記事で、右腕の登板回避について次のように報じている。

「カブスのデビッド・ロス監督は、開幕投手の任命について話が及ぶと、これまで口を硬く閉ざしてきた。ユウ・ダルビッシュは明らかに候補の1人だったが、同投手に関する当面のスケジュールに疑問が生じている。

木曜の朝、ロス監督はダルビッシュが風邪のような症状により、予定されていたレンジャーズ戦での登板を回避することになると発表した。ダルビッシュは水曜に咳が出始めたとチームに報告し、木曜には地元の病院で治療と点滴を受けた」。

「我々は特に周囲の全スタッフに対し、予防措置をとっている」とロス監督は述べた。

「全員に十分な水分補給を促し、健康であることを確かめている。個人的にも、如何に状況が悪化するかは理解している。なので、今は余計に注意し、蔓延しないよう全力を尽くすことにしている」。

ロス監督は体調不良により、カブスのカクタスリーグ最初の3試合は監督の任に当たることができず、1日を病院で過ごした。

左腕のホセ・キンタナもキャンプ序盤に同様の症状により、戦列を離れ、火曜までこの春のデビューを飾ることができなかった。ダルビッシュ同様、ジェイソン・キピンズも木曜のラインアップから抹消され、アルバート・アルモーラJr.も体調不良を訴えている。

カブスのセオ・エプスタイン編成本部長は、医師からの初期診断として、ダルビッシュはそこまで長く戦列を離れない見通しであると述べた。「彼は良くなると思う」とエプスタインは木曜に述べた。

ダルビッシュが復調すれば、金曜か土曜のカクタスリーグ、あるいは実戦形式の練習で数イニング投球する機会を得られることになる。

これにより、ダルビッシュはブリュワーズとの開幕シリーズ、あるいは開幕戦に照準を合わせて調整を継続することができるようになる。

「調整することになる」とロス監督。「もちろん、それは彼が何日離れることになり、どのような体調で復帰するかに依ってくる。全ての要素が絡むことになる」。

「我々は身体の言うことを聞かなければならない。特にこの時期はそれが大切で、選手たちが脱水症状になったりしないよう無理をさせず、体調が良いことを確認しながら、彼らのベストを引き出せるようにしなければならない」。

ダルビッシュ以外では、ロス監督には開幕投手の候補として、ベテランのジョン・レスターと右腕のカイル・ヘンドリックスがオプションに含まれている。

これら3人の投手は、何れも3月26日に行われるブリュワーズとの開幕戦でボールを任されるに値するのだが、ロス監督はまだ誰に任せるかを決めておらず、特に最新の状況ではそうせざるを得なくなった。

「まだ分からない。分からないんだ」とロス監督。「だから我々は君たちに、色々なことが起こるからと言っているんだ。誰でも体調不良になり得るし、何かちょっとした不調は起こり得る」。

「風邪、あるいは単なる腹痛、それに背中を痛めるなどとね。色々なことが起こり得るから、いまは静観するしかないのだよ」。ここはダルビッシュが軽い症状であることを願うばかりだ。