人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

野球 コラム 2019年12月27日

【中日好き】福田永将、半人前の外野手

野球好きコラム by 森 貴俊
  • Line

2019シーズン、福田は105試合。その大半を外野、レフトで出場した。

本来のポジションでないにも関わらず、福田は打率、打点でキャリアハイをマーク。18本塁打は自己最多タイだ。不慣れな守備が打撃に影響する。これを見事に数字で否定した。

福田はそれに驕る事はなかった。迎えた11月のナゴヤ球場。フリーメニューを与えられた福田だが、連日外野手としての工藤コーチと基本的な動きを確認した。

打球判断、1歩目の切り方、ステップ、打球への入り方、そして投げ方。全てが内野手とは違う。一言で外野練習といってもやる事は山ほどある。

福田は、「もちろん、全部を追い求めないといけないと思いますが、今の僕に関して言えば、まずは捕る事。捕るべき打球を確実に捕る事です。今年は捕ってやれなくてピッチャーに迷惑をかけましたから」と話す。

まずは捕る。同時に多くを求めないのも福田らしい。ベテランの山井大介もこう話す。

「ヒットを打たれればピッチャーは自分を責めるものですから。ただ、シングルはシングル。2ベースは2ベースにしてって思いは正直ありますよ。シングルを2ベースにされるのは、やっぱりしんどいですね」。

福田は、「今の自分にできる範囲で確実性を上げる。シングルヒットは確実にシングルで止める。それも含めてまずは“捕る”ですね」。

今シーズン、福田は試合で使用していたグラブは退団した後輩の物を使用していた。同時にシーズン中、プロに入って初めて外野手用グラブを発注した。

「今年は実戦で使うのは怖かったんですが、来シーズンはこいつで行けそうですね」。道具でも来年の準備を怠らない。

福田は年明けの自主トレ場所を沖縄に決めた。大島洋平や平田良介、先輩プレーヤーはここ数年、口を揃えて言っていた。

「福ちゃん。そろそろ自分で考えて1人でやりな」。そんな先輩の声に背を押された。沖縄、読谷球場。東京から2人、チームから1人、合計4人の練習スタッフを連れていく。

「初めてですね。自分1人で計画してやるのは。後輩選手を連れていく考えはなかったですね。僕は教えるのが下手なんで。まだ自分の事で精一杯ですしね。コーチからトレーニングメニューを聞いて、大きなテーマを持って、そこにアプローチしていきます」と話す。

新たに趣味として始めた釣りも沖縄自主トレ期間中は禁止とした。徹底的に身体を作り直す計画だ。

元々捕手の福田はプロ入り後、内野手に転向した。現時点で完全な外野手には距離があるだろう。しかし守る以上、最低限の守備は実現可能だ。何より、福田には今シーズン外野で出場した経験値がある。

福田は、「外野手としてはまだ半人前にもなってないでしょ。打てなければ一緒です。あくまでも打力があっての外野と思っていますよ。打てない僕を下手くそな外野で使う意味はないでしょ。僕が監督でもそうしますよ。だから僕は打たないと」。

打者としても目指す頂はまだまだ先だ。福田永将、ドラゴンズでもトップクラスのアーチストが開幕から全開で行けば、昇竜復活の最短ルートが見えてくる。

文/写真:森貴俊

NO IMAGE

森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

  • Line

関連タグ

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
野球を応援しよう!

野球の放送・配信ページへ