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野球 コラム 2019年11月1日

【中日好き】秋季キャンプ、長距離打者を育てる

野球好きコラム by 森 貴俊
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数字を並べても今年のドラゴンズの弱点は明らかだった。

長打力。本塁打。ナゴヤドームという圧倒的な不利はあるにせよ、勝負所での1打、そしてホームランを欠いた。そして、これは簡単に手に入るものではない。

秋季キャンプで沖縄に向かう数日前、村上打撃コーチは気になる事を口にした。

「ドラゴンズには強く振る事の意味がまだ浸透しきっていない」。長打を打てるのにその力を発揮できていない打者がいるという。では強く振るとはどういうことなのか。

村上打撃コーチは「例えば、遠くに飛ぼうと思ったら長く助走を取るでしょ。でも、踏み切りが合わなければ飛べないでしょ。バッティングで踏み切りはインパクトなんですよ」。

「うちの打者は強く振る=長く助走を取るって考えが多い。インパクトが強くなるなら、助走は長くても短くてもいい。強いスイングとは強いインパクトを生むって事なんです」と解説した。

チームの中でも村上打撃コーチは2人の名前を挙げた。

石垣雅海。ドラゴンズでも生粋のスラッガーといっていい。

「石垣は典型的ですね。振り自体を強くしようとして体ごと振り回す。良くなってきましたよ。ツボに入れば凄いホームランになる。でもインパクトが合わない」。

もう一人は阿部寿樹だ。

「彼の長打力はあんなもんじゃない。もっと飛ばせる。今シーズンは結果は出ましたが、自分で長打に蓋をしてしまっている部分もあって。これは本人の目指したい方向もあるし難しい所なんですがね」と話した。

阿部寿樹は自身をこう分析していている。「もう少し、相手投手にデカいのあるぞ、って思わせたら嫌だろうなって思いはありますね」。

「確かに今年は打率や安打数に重きを置いた部分はあります。センターから右への意識でやってきましたから」。

だからこそ、結果が出た部分もありますし、難しい所です。1球1球使い分けができればいいですが、僕にそこまでの技術はまだないですね。もちろん相手に脅威になる打者にはなりたい」。

名古屋と沖縄で始まったドラゴンズの秋季キャンプ。村上打撃コーチは「もちろん、継続して強く振るって事はやっていきます」。

「何となくだけど、強く振る事、振りすぎる事、それは罪だって意識がチーム全体にある。これを少しずつ払拭していきたいです」と話した。

ドラゴンズはドラフトで、地元東邦高校の石川昂弥の交渉権を獲得した。

多くのファンは若手の長距離打者へ育つ事を願っている。会見で石川は「ホームラン30本。将来はドラゴンズの中軸を打ちたいです。そして3冠王!」と夢を語った。

今年のドラゴンズはリーグ最多チーム安打数を放った。そこに加えて日本人の長距離打者の台頭。数年後には石垣、石川が中軸を打つ打線。想像するだけで夢が膨らむ。

30日から始まった秋季キャンプ。初日の北谷球場は18時まで練習をこなした。ハードな毎日の先には明るい竜の未来が待っているはずだ。

文:森貴俊

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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