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野球 コラム 2019年9月17日

【中日好き】石垣雅海、竜の未来

野球好きコラム by 森 貴俊
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前回の1軍舞台はルーキーイヤーだった。2年前のシーズン終盤、横浜スタジアムでスタメン。3つの三振をして2軍に戻った。昨シーズンは1軍なし。そして迎えた今年の夏。石垣雅海は確実な進歩を結果で示した。

1軍合流日、真剣な表情で「前回と今回では1軍の意味が違うと思います。大事な時期に呼んで頂いたので、きっちり結果を出して貢献したい。お試し期間ではないと思っています」と話した。

今シーズン初の1軍打席は、8月21日ナゴヤドーム巨人戦。相手投手は巨人の絶対的エース菅野智之だった。6回、変化球を引っ張りレフト線への2塁打。プロ初安打をマークした。

石垣は「菅野さんから打てたのは素直に嬉しかったですね。自信にもなります。ただそうは続かないと思いますから。また切り替えていきます」と話した。

ここまで12打席。12打数2安打。2安打はともに2塁打。そして4三振も石垣らしい(9月15日終了時点)。とにかく強く振る。そして長打力が最大の魅力だ。

9月5日、東京ドームでは巨人、中川皓太からプロ初打点をマークした。しかし石垣は「1軍のピッチャーはやはり違いますね。巨人の中川さんの球を見た時は本当にびっくりしました」。

「これが1軍のボールかって。変化球の見極めができない。手元で急に鋭く曲がるんです。どうやって打ったのかよく分からなかったです」とも話す。

ポジションは主に内野。2軍ではサードやファーストを多く守ったが、今年から外野にも本格的に取り組んでいる。理由はいたってシンプル。出場機会を求めての外野だ。

石垣は「今年に入って、実家から高校時代に使っていた外野用グラブを送ってもらいました。しばらくはこれでやります。今は1軍の試合前練習でも両方やりますが、少しだけ外野の方が練習は多いですね」と懐かしそうにグラブを見つめていた。

ビシエド、阿部、京田、高橋。1軍の内野手4人に入るのは現状難しい。大島、平田に続く、3人目の外野手に狙いを絞りつつある。

ドラゴンズ工藤外野守備走塁コーチは「雅海は決して足も遅くないし、守備範囲もまずまずですよ。始めたばかりですから、もちろん基本的な動きや打球に対する入り方、反応など課題はあります」。

「だけど外野をやる上で大きな欠点があるわけではない。試合に出ながら学ぶ部分も大きいんで。やっぱりあのバッティングは魅力ですから」と話した。

今シーズン、ドラゴンズはここまでセリーグトップのチーム打率を誇る。その数字はあの西武やソフトバンクに引けを取らない。しかしながら本塁打、得点力は乏しい。

ランナーを返す1打。複数得点を生み出す長打。チームとして足りないピースは明確になっている。

待ち望んだ和製大砲。最も育てるのが難しいともいわれている日本人の長距離打者。

今はまだ種だが、1軍の日々は石垣に水を与えている。芽を出し花を咲かせるとき、石垣雅海は間違いなく中軸を打てる打者になる。そんな竜の未来はそう遠くないはずだ。

文:森貴俊(東海ラジオ)

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森 貴俊

1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!

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