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野球 コラム 2019年7月25日

JFE東日本、トヨタ自動車、傑出したリリーフを擁する2チームが決勝進出。都市対抗野球

野球好きコラム by 大島 和人
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第90回都市対抗野球大会は24日に準決勝の2試合を行い、決勝に進む2チームが決まった。

【都市対抗野球2019】

JFE東日本 vs. 東芝 ハイライト(第12日 第1試合)

準決勝第1試合はJFE東日本(千葉市)と東芝(川崎市)の対戦。

JFE東日本は3回裏、2番・今川優馬が二死1塁からライトに流す2ラン本塁打。1点を先制する。東芝も4回表、6番・村上貴哉が一死からソロ本塁打を打ち追い上げる。

村上はJX-ENEOSからの補強選手で、23日の準々決勝で高校、大学、社会人を通じた公式戦初の本塁打を放ったばかり。そんなラッキーボーイが2日連続で、大会通算3200号の記念弾を放ってみせた。

東芝は5回表にも3番・金子聖史が一死1・3塁から投前タイムリー安打。さらに5番・吉田潤が一死満塁から押し出しの四球を選び、3-2と勝ち越す。

JFE東日本は須田幸太がビハインドの7回から登板。そして7回裏、無死から代打・内藤大樹がソロ本塁打を放ち、3-3と同点に追いつく。

JFE東日本は9回裏にも二死2・3塁とサヨナラのチャンスを迎えたが、ものにできない。JFE東日本の快進撃に陰りが差したのは10回表。須田幸太が3番・金子聖史にソロ本塁打を食らい、今大会初の自責点を喫する。

しかし、ここから彼らの「逆転力」が発揮された。JFE東日本は10回裏、二死満塁のチャンスを迎える。3番・峯本匠がライト前に2点タイムリー安打を放ち、5-4サヨナラ勝ちを飾った。

JFE東日本は今川優馬、峯本匠と大卒ルーキーの活躍で、落合成紀監督の37歳の誕生日を飾っている。「川鉄千葉」だった以来、21年ぶりの決勝進出だ。

JFE東日本は準決勝も含めた3試合がサヨナラ勝ち。須田幸太は4試合にリリーフ登板して4勝という神がかり的な結果を出している。

11回3分の1を投げて自責点1の内容も見事だが、4試合で合計14得点を援護される「異常現象」も起きている。JFE東日本側では橋戸賞(最優秀選手賞)の最有力候補だろう。

今川優馬は、6月26日に行われた侍ジャパン社会人代表との練習試合で、3本塁打を放つなど好調ぶりが聞こえてきていた右打者。今大会も打率.412、1本塁打、2打点と好調で若獅子賞が見えてきている。

◆試合結果
東芝 |0 0 0 1 2 0 0 0 0 1 |4
JFE東|0 0 2 0 0 0 1 0 0 2X|5

【都市対抗野球2019】

トヨタ自動車 vs. 日立製作所 ハイライト(第12日 第2試合)

準決勝第2試合は日立製作所(日立市)とトヨタ自動車(豊田市)の対戦だった。

トヨタ自動車は1回裏、6番・西潟栄樹が二死満塁から右前タイムリー安打を放ち2点を先制。この大会初スタメンの西潟が起用に応える。

3回裏にも二死1塁から5番・多木裕史が右中間フェンス直撃のタイムリー二塁打。6番・西潟栄樹もセンターオーバーのタイムリー二塁打で、リードを4点に拡げる。

ただし、3回の攻撃でトヨタ自動車は、勝負強さを見せていた3番・樺澤健が死球を受け、直後の守備から交代するアクシデントも起こった。

日立製作所は4回表、3番・森下翔平が無死2塁から三塁線を破るタイムリー二塁打。5番・岡崎啓介も2ラン本塁打を放ち、3-4と1点差に迫る。

しかし二死1塁から、8番・中園雄一郎の二塁打で一塁走者が本塁を突いた場面はタッチアウト。この回の攻撃は3点どまりだった。

日立製作所は5回表にも4番・田中政則が二死1・2塁からセンター前にタイムリー安打。4-4の同点に追いついたが、送球の間に二塁を突いた田中はやはりタッチアウトでチャンスを拡げられない。

トヨタ自動車は6回裏、5番・多木裕史がライトにソロ本塁打を放って再び勝ち越す。今大会は中継ぎとして好投を見せている川尻一旗がこの試合も好投し、4イニングを1失点で「佐竹大先生」の出番が訪れる。

35歳のレジェンド右腕・佐竹功年が9回を三者凡退で抑えて、トヨタ自動車が5-4と接戦を制している。第87回大会以来3年ぶりの優勝まで「あと1勝」だ。

日立製作所は3試合連続で本塁打を放っていた大塚直人が、この日は3打数無安打と不発。

トヨタ自動車は多木裕史が打率.438、2本塁打、3打点と好調で、橋戸賞の有力候補となっている。佐竹も第87回大会以来の橋戸賞があり得る好投を続けている。

◆試合結果
日立製作所 |0 0 0 3 1 0 0 0 0|4
トヨタ自動車|2 0 2 0 0 1 0 0 X|5

25日の決勝はJFE東日本とトヨタ自動車の楽しみな対決だ。今大会は傑出したリリーフを擁する2チームが勝ち上がっている。

JFE東日本は須田幸太が4勝を挙げている。トヨタ自動車も中継ぎの川尻一旗が3勝、佐竹功年が1勝を記録している。サヨナラ勝ちが多い、リリーフに勝ちがつくというのはそれだけスリリングな展開が多い証明だろう。

早稲田大OBの活躍も今大会の特徴だ。決勝で相まみえるJFE東日本の須田幸太、松本啓二朗、トヨタ自動車の細山田武史は早大の同級生。

トヨタ自動車の佐竹はその3つ先輩に当たる。神宮球場で活躍した選手たちが、10年以上の時を経て東京ドームで躍動している。

また、今大会は選手、指導者とも「元プロ」の活躍が目立っている。横浜DeNAベイスターズで活躍した経験を持つ須田が橋戸賞を獲得すれば、プロ野球経験者としては1961年の柳川事件以来初めての受賞だ。

文:大島和人

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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