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野球 コラム 2019年7月12日

出場25回を越える古豪が揃う。都市対抗野球チーム紹介:近畿代表

野球好きコラム by 大島 和人
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7月13日に開幕する第90回都市対抗野球大会に向けて各チームの紹介、注目選手の紹介を行っていく。今回は近畿地区から出場する7チームを紹介する。

◆大阪ガス(前回優勝/推薦)

昨夏の都市対抗決勝は、大阪ガスと三菱重工神戸・高砂による近畿対決だった。優勝を成し遂げた大阪ガスは予選免除で、2年連続25回目の出場を決めている。

前回大会で橋戸賞(最優秀選手)と首位打者賞に輝いた近本浩司(阪神タイガース)はプロに進んだ。また、推薦出場のため補強選手を使えず、戦力的に若干のマイナスはある。

しかし、先発の二本柱となる温水賀一、阪本大樹の両右腕は健在だ。温水が25歳、阪本は24歳と年齢的にピークで、球威・変化球ともレベルも高い。

野手は昨夏の若獅子賞(新人賞)に輝いた小深田大翔に注目。近畿大では1回生から主力として起用され、8シーズンで107安打を記録した安打製造機だ。

守備位置もセカンド、ショート、サードと万能で、走塁も含めたオールラウンダーでもある。168センチの小兵だが、近本先輩の活躍を見れば、小深田も「上」でやれるだろう。

◆三菱重工神戸・高砂(近畿第1代表)

近畿第1代表は昨夏の準優勝チーム。6年連続36回目の出場となる三菱重工神戸・高砂だ。

守安玲緒は三菱重工神戸・高砂のエースで、社会人球界を代表する右腕。今年で10年連続の出場となる32歳だ。富士大時代には大学選手権準優勝を成し遂げ、入社後もコンスタントに力を発揮している。

守安の球速は速球が常時140キロ弱と平凡。しかし、力みのないフォームとスライダー、フォークのコンビネーションで淡々と相手を抑え込んでしまう。

連投を苦にしないタフネスもおなじみで、社会人に投球制限が導入されたら一番「損」をする投手だろう。

根来祥汰は滝川二高から入社して4年目の伸び盛りで、今季は1番に定着。予選は打率.417を記録し、俊足を生かして2盗塁も決めている注目株だ。

4番・津野祐貴が32歳、5番・那賀裕司が29歳とベテランの活躍もこのチームの特徴だろう。守安、津野、那賀はコーチ兼任で、指導者としてもチームを支えている。

◆日本製鉄広畑(近畿第2代表)

近畿第2代表は8年ぶり32回目の出場となる日本製鉄広畑だ。エース坂本光士郎がヤクルトスワローズ入りして退社したものの、予選は新人右腕・川瀬航作が大活躍を見せた。

川瀬は予選3試合に登板して3勝を挙げ、防御率0.42と内容も驚異的だった。京都学園大出身の彼は182センチ・87キロの右スリークォーターで、やや変則的なフォームながら球威も十分。2020年のドラフト候補としても注目される。

予選では登板がなかったものの、岡上浩幸は最速153キロの速球を持つ191センチ・95キロの大型右腕。高校、大学と無名校で知名度も高くなく、入社3年目でまだ実績は乏しいが、ぜひ生で見たい「ロマン枠」だ。

予選では川瀬以外にも大卒新人が活躍。3番・堀口裕眞が18打数7安打、4番・西川雄大が18打数8安打と結果を出している。

◆NTT西日本(近畿第3代表)

近畿第3代表は5年連続30回目の出場となるNTT西日本。濵崎浩大は入社8年目の28歳で、第3代表決定戦は強豪・日本新薬を完封している。

花園大から入社した新人右腕・大江克哉は最速150キロの速球を持ち、予選では2試合に登板して防御率1.93と好投。

長くチームの主戦を担ってきた32歳の右腕・吉元一彦はクローザーに配置転換され、3試合5イニングを無失点で抑えている。

29選手のうち新人が6名、入社3年目以内が17名という「若い」チームで、本大会に向けたもうひと伸びに期待したい。

◆日本新薬(近畿第4代表)

近畿第4代表は6年連続36回目の出場となる日本新薬だ。打線は予選5試合で打率.207、9得点と苦しんだが、投手力で勝ち上がった。30歳の左腕・榎田宏樹、25歳の右腕・西川大地が先発の二本柱だ。

榎田は球速こそ平凡だが、小さな変化で打ち取る技巧派。榎田大樹(西武ライオンズ)の弟でもある。

西川大地は立命館大時代に桜井俊貴(読売ジャイアンツ)とのダブルエースで知られた右腕。社会人では変則フォームを身に着け、より実戦的になった。

クローザーには大卒3年目の本格派右腕・岩本喜照がいる。187センチと長身で、最速153キロの速球とフォークを武器とする。

打線は3年目の左打者・久保田昌也が5試合で打率.368とひとり気を吐いた。他にも中稔真、濱田竜之祐など入社前から評価の高かった強打者がおり、本大会に向けた復調が待たれる。

◆日本生命(近畿第5代表)

近畿第5代表は2年ぶり60回目の出場となる日本生命だ。日本生命は歴代最多出場を更新している名門チームだが、予選で敗退した前回大会に続き、今回も勝ち上がりに苦しんだ。

とは言えエース藤井貴之は5試合に登板して、防御率1.03と安定感は不変。右サイドハンドの技巧派で、140キロ超の速球を持ちつつ、手元で動く細かい変化球もいい。

予選の26回3分の1で四死球4つと制球力も強みで、彼が本来の投球をすれば大量失点を喫することはないだろう。

打線は昨夏の都市対抗で三菱重工神戸・高砂の補強選手として活躍した内野手・原田拓実、外野手・皆川仁が中軸を担う。

伊藤ヴィットルはブラジル生まれの24歳で、高校、大学と日本育ちのショートストップ。彼の守備範囲と強肩は社会人でもトップレベルだろう。

◆パナソニック(近畿第6代表)

近畿第6代表は4年連続53回目の出場となるパナソニックだ。予選は2勝4敗と苦しんだ。しかし、記念大会に伴う増枠と、大阪ガスの推薦出場による恩恵を受け、最後の椅子を獲得している。

昨夏までチームのエースだった吉川峻平がアメリカ球界挑戦で退社。投手陣の「柱」を見いだせず、本大会でもどういう起用になるかの予想が難しい。

打線も176センチ・105キロの大砲・片山勢三が予選で打率.211と不振。主将で左の巧打者・法兼駿、3番を任された右打者・藤井健が要所で活躍は見せたものの、本大会ではプラスアルファを期待したい。

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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