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歓喜する佛教大
快晴、清々しさでいっぱいの神宮球場。
そこに快音が響いた。
豪快そのもの、打った瞬間に本塁打とわかる白球はレフトスタンドへと伸びていった。
3ランホームランを放った東北福祉大の4番強打の清水、6回表である。
3ラン本塁打の清水外野手(東北福祉大)
そこまではヒット2本、対する佛教大も3本と前半戦はじりじりとした攻防が続いた。また、ともに堅守で、試合はスピーディーに進行していった。
J SPORTS 番組情報
中山怜投手(佛教大)
先発は左腕山野投手に対して長身の中山(怜)投手、抑えは右サイドの津森投手に左腕木下投手という布陣。
6回に3-0と試合が動き、7回、あと攻めの佛教大が反撃する。
「津森投手のビデオは見ていましたが、対策を施しても、どうにもならないというのが本音でした。どのように打てばよいか、少しバットを短く持つとか、ボールに食らいついていくなどの工夫をしなさいと伝えました」
試合前夜のミーティングで選手たちにそう説いた佛教大の田原監督。これに選手たちは呼応した。
指示を与える田原監督(佛教大)
佛教大がスクイズでサヨナラ勝ち
「どのようにすれば打てるのだろうと。それがバスターだったり、バッターボックスの前に立ったり、セイフティバントをしてみたりなど、あれこれと考えました」
8回に心持ちバットを短く構えた左打者木岡外野手がレフトのラインぞいへ、きれいに流し打って同点に。それで勢いづいた佛教大は最終の9回裏、1アウトランナー2-3塁から4番石井がスクイズ、これがバントヒットとなって逆転のサヨナラ勝利。
「頼みの津森で負けたら仕方がない。けっして投手のせいではないですね。とにかく打てなくて、能力がある選手がたくさんいるのに、悔しいですね」
そのおおらかな声は最後まで変わらない東北福祉大の大塚監督、そこに潔さがあった。
前年王者として連覇を狙った優勝候補の東北福祉大に、ひたむきな野球で堅実に勝ち進んできた佛教大が勝利、準決勝へ。
山野投手(東北福祉大)
準々決勝は明大がエースで主将の森下投手の安定した投球で東洋大に完封勝利、東農大北海道オホーツクは強打者ブランドンの本塁打などで城西国際大を7回コールドで下し、東海大は大阪商大に逆転勝ちした。
準決勝の組み合わせ(6月15日)
第1試合 明大-東農大北海道オホーツク
第2試合 佛教大-東海大
文:岩瀬孝文
岩瀬 孝文
ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。
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