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野球 コラム 2019年6月12日

明治大学、コールド勝ちで初戦突破、38年ぶりの日本一へ好発進。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 明大スポーツ新聞部
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写真:昨秋以来の先発登板で好投した伊勢

梅雨らしいどんより空の下、第68回全日本大学野球選手権が開幕した。明治大学は東京六大学リーグの代表校として3年ぶりに出場。

初戦は北陸大学野球連盟代表の福井工業大学を相手に、9-2でコールド勝ち。初陣を快勝で飾り、幸先の良いスタートを切った。

明大の先発はエースナンバー『11』を背負う伊勢大夢投手(営4=九州学院)。「この試合の入りで大会の全てが決まる」と、並々ならぬ覚悟でマウンドに上がった。

序盤からコーナを丁寧に突く投球で、危なげなく相手打線を抑える。相手先発の南もテンポの良い投球で明大打線に突き入るスキを与えず。

両投手譲らず同点のまま迎えた4回の表、伊勢は先頭打者に四球を許し無死の走者を許す。

後続から連続三振を奪い二死2塁とするが、5番の神藤、6番の仲に連続タイムリーを浴び先制点を献上。リーグ戦期間中は主にロングリリーフとしての登板が多かった伊勢。

久しぶりの先発マウンドに、本人も「僕のせいで負けるのかなと思った」と、当時の心境を振り返った。それでも後続は仕留め、ビッグイニングにはさせず。粘りの投球で主導権は渡さなかった。

打線は2点ビハインドの直後の攻撃で、すぐさま同点に追いつく。先頭の北本一樹内野手(文4=二松学舎大付)が相手の失策で出塁。

続く、喜多真悟内野手(法4=広陵)も四球を選びチャンスを拡大。一死1・2塁から7番・陶山有軌外野手(商2=常総学院)がしぶとくセンター前に運び1点を返す。さらには、9番・清水頌太内野手(政経4=春日部共栄)の犠飛で同点とした。

全日本大学野球選手権ハイライト

2回戦 明治大学vs. 福井工業大学 ハイライト【全日本大学野球選手権2019】

打線の援護に伊勢も本領を発揮。続く5、6回は三者凡退に切って見せ、流れを明大にもたらした。伊勢の粘りに応えるかのように打線も火を吹く。

同点の5回、先頭打者の丸山和郁外野手(商2=前橋育英)が安打で出塁。すぐさま盗塁を決めると、一死2塁のチャンスに副将の北本が勝負強さを見せた。

「喰らいついていこうという気持ちだけだった」と、追い込まれてからのフォークボールにバットを上手く合わせ中前へ。均衡を破る一打を皮切りに後続も続き、この回に一挙3点を追加した。

写真:3安打4打点の活躍を見せた北本

さらには3点リードで迎えた6回の攻撃。二つの四球で二死1・2塁とし打席には再び北本。「初球は絶対に真っすぐでくると思っていた」。

狙い球を定め、コンパクトなスイングから放たれた打球はレフトの頭を超えそのままスタンドに。「打った瞬間いったかなと思った」と手ごたえ抜群のダメ押し打を放った。

実に昨年の秋季リーグ戦以来の本塁打に「入った時はホッとした」と喜びを隠さなかった。北本はこの日、1本塁打を含む3安打、4打点と大暴れ。「やっぱり頼りになる」と善波達也監督も活躍を称えた。

投げても伊勢が6回を2失点にまとめ上げる好投。「リーグ戦の時よりも球質は上がっていた。今の彼の力は出せた投球だった」と指揮官。

伊勢自身も投球内容を振り返り「期待されていると思ったので、勝てて良かった」と胸をなでおろした。

38年ぶりの優勝に向け上々の出だしとなった明大野球部。次戦の相手は『戦国東都』を制した東洋大だ。本大会の優勝候補に名を挙げる強豪校相手に、どんな戦い方を展開するのか注目が集まる。

先発投手について「明日は森下(暢仁主将・政経4=大分商)です」と監督が公言。

大学野球界屈指の右腕が、全国の舞台でその名を轟かすことができるのか、森下の投球からも目が離せない。勢いそのままに猛進するイノシシ軍団が神宮で旋風を巻き起こす。

文/写真:丸山拓郎(明大スポーツ)

代替画像

明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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