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野球 コラム 2019年6月11日

立命館大学、東海大学との接戦に敗れ、悲願の日本一は持ち越しに。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 立命スポーツ編集局
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春季リーグで完全優勝し、関西学生野球連盟代表として全日本大学野球選手権大会に、2年連続19回目の出場を果たした立命館大学。

今季は楽天ゴールデンイーグルスでドラフト1位に指名された辰己涼介など、スター級の選手が不在の中、チーム力でここまで勝ち進んできた。

悲願の初優勝を胸に戦った1回戦で、首都大学野球連盟代表の東海大学に3-4の僅差で敗北。立命ナインは東京ドームをあとにした。

試合序盤は、両先発が好投を見せた。東海大の先発山崎は1回から150キロを超えるストレートで、詰まらせて打たせてとるピッチング。立命打線は山崎に苦戦し、なかなか得点に結び付くことができない。

対する立命館の先発は春季リーグで驚異の防御率0.84をたたき出し、MVPにも選ばれた坂本裕哉(文4.福岡大大濠)。甘いコースを避けた丁寧な投球で自分のリズムを作り、5回までを2安打無失点で切り抜ける。

全日本大学野球選手権ハイライト

1回戦 東海大学vs.立命館大学 ハイライト【全日本大学野球選手権2019】

試合が動いたのは6回裏、東海大の攻撃。2死から1番・千野、2番・串畑に連続安打を許し、二死1・3塁のピンチを背負う。

迎えたバッターは前の打席で左前安打を浴びた3番・杉崎。結果は杉崎に軍配が上がり、初球のストレートを左中間に運ばれて、2点先制三塁打を食らった。

しかし直後の7回表、先頭の5番DHで春リーグ打線好調の榮枝裕貴(文3.高知)が中前安打で出塁すると、続く6番・三宅浩史郎(産3.神港学園)の内野安打と失策で、無死1・3塁となり、この日最大のチャンスが訪れた。

7番・百田風太郎(産3.立命館宇治)は凡退するも、春季リーグの首位打者8番・池上颯(文2.報徳学園)が中越え二塁打を放ち1点を返す。流れは一変して、捕手のエラーと代打山本の犠牲飛で逆転に成功した。

会場全体が湧き、3塁スタンドからはたくさんの歓声が飛び交った。7回裏も坂本は一死1・2塁のピンチを背負うも、主将・大本の言葉に後押しされ、次の打者を併殺打で見事に抑えた。

8回裏からは坂本と共に、先発二枚看板の有村大誠(文3.秀岳館)が登場した。あっさり3人で終わらせたいところだったが、1、2番に連打、3番に四球を与え、1死満塁の展開に。

ここで打席には、この日無安打の4番海野。しかし、5球目に左前の微妙な位置に打球は飛び、2点を奪われ逆転を許した。9回表は三者凡退で試合終了。悲願の日本一は叶わず、秋に持ち越しとなってしまった。

7回を6安打2失点で抑えた坂本は、強打の東海大打線に対して球速よりもバランスを重視し、バッターが打ちにくいコースをつくピッチングを徹底した。

「序盤、真っ直ぐでファールを奪い、決め球で外野フライを多く打たせることができた」と、5回までの無失点投球を振り返った。

だが、「6回の3連打から、より丁寧に行かないといけないところを、簡単に初球を打たれ自分の甘さを感じた」と、東海大の3番杉崎に打たれたタイムリーを悔やんだ。

7回での降板については「下位打線を意識したせいか、思うように自分らしい投球を展開することが出来ず、そこで球威が落ちたのではないか」と、淡々と原因を語った。

「この全日本を経験して、ここぞという時、ピンチの場面での集中力が甘いと感じた。夏もそこまで時間はないが、全体的にレベルアップをしなければならない」と、秋のリベンジを誓った。

後藤監督は試合後「直球、変化球全てにおいてバランスよく投球出来ている印象を受けた」と、先発の坂本について振り返った。

7回で降板させたことについては、「左投手の印象を大いに植え付けておき、そこであえて交代させ、右投手を起用し相手を動揺させたかった。有村は切羽詰まった場面で力を発揮すると思い投げさせた」と語った。

今季の立命館は、先発の柱である坂本。さらに、関西春季リーグ戦で首位打者のタイトルを獲得した2年生の池上をはじめ、多くの新戦力が存在感を発揮した。

この春味わった悔しさを胸に、秋へ向けて立命館大学硬式野球部の躍進は続く。

文/写真:久留慶子 福清真人(立命スポーツ)

立命スポーツ編集局

立命スポーツ編集局

立命スポーツ編集局では立命館大学体育会の活躍を多くの人に知ってもらえるよう、週末を中心とした取材活動や、定期的な新聞・号外の発行、HP記事の掲載を行っています。取材した試合の速報はTwitterで、写真はFacebookでそれぞれ配信しています。公式サイト

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