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野球 コラム 2019年6月6日

【全日本大学野球選手権】注目選手

野球好きコラム by 岩瀬 孝文
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いよいよ、日々の厳しい練習から全国27地区リーグを勝ち上がってきた学生たちが待ち望んだ全日本大学野球選手権が始まる。
試合会場はこの時期、毎年恒例となった明治神宮野球場と東京ドームだ。


昨秋に行われた明治神宮大会では、大学の部で立正大(東都)と環太平洋大(中国地区)が決勝に進出、前半リードされながらも伊藤内野手(DeNAベイスターズ)の豪快な本塁打と
小郷外野手(楽天イーグルス)の健脚と攻守で優勝した立正大だった。
それは、戦国東都さながら立正大はリーグ優勝決定戦に挑んだ駒沢大との激闘に勝利、そのまま2009年以来2度目の日本一を手に入れた。


ところが、である。


今春は、その立正大と駒沢大がともに東都1部リーグの最下位争いを興じ、試合終了が午後11時という激闘をものにして立正大が5位に、なんと駒大は2部との入れ替え戦に回ってしまった。そのもの実に厳しさにあふれたリーグ戦だった。


前年の全日本大学選手権には東都から3人の大型投手を擁して東洋大が出場、しかし九州産業大に初戦コールド敗の憂き目にあってしまった。 それだけに、そのときの悔しさを晴らすべく東洋大は、完全優勝で東都リーグを制しての連続出場となった。ほぼすべての試合に粘り強く投げ続けた村上投手の頑張りに期待したい。


昨秋の神宮大会には東北地区大会で敗退し出場を逃していた東北福祉大は、前回の大学選手権優勝投手である右サイドスロー津森投手を基軸に2年連続の優勝を狙う。


大会の好投手では、東京六大学最優秀選手賞の森下投手(明大)は鍛え上げられた守備をバックに堂々と投げ込み勝利を重ねていた。
過去に選抜甲子園で優勝した村上投手(東洋大)は防御率が0.77で実績充分。あるいは、フレッシュな印象にある高知工大の絶対的エース尾崎投手らの前評判が高い。


打撃では、好球必打をモットーに東都ベストナインに輝いた佐藤捕手(東洋大)に注目が集まる。好投を続ける3年生エース村上投手を持ち前の巧みなリードで勝利に導いた。また指名打者で、その威圧感とともにスタンドへ鮮やかな一発を放り込む山崎選手(東洋大)の打撃は見応えがある。
さらに地方リーグでは八戸学院大(北東北)の北畠外野手の打棒が輝きにあふれる。
そして走力と判断力を武器に出塁するリードオフマン丸山外野手(明大)の躍動などが見られ、際立った大型打者こそ見当たらないが、本大会で一気に開花するバッターがいるはず。もちろん各有力チームには技のある好打者が揃っている。

文:岩瀬 孝文

岩瀬 孝文

ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。

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