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昨年、一度は導入が決定しながら結局は見送られた、投球間隔を20秒以内とするルール。
今季は春季キャンプ中のオープン戦で試験的に行われることになっているが、この「20秒ルール」についてニューヨーク・ヤンキースの田中将大が改めて、反対の意を明言したと米メディアが伝えた。
現地26日付で『ESPN』電子版に掲載された記事によると、田中は通訳を介して「選手として僕らはルールを遵守しなければなりませんが、それを踏まえた上で言うと、僕は個人的にこのルールを支持しません」と述べたとのこと。
さらに記事では、「田中は投球間に平均26.1秒かけており、これは昨季150イニング以上投げた78人のうち、76位にランク付けされる所用時間」と掲載。
「彼よりも時間をかけているのは、ヒューストンのジャスティン・バーランダー(26.3秒)とボストンのデビッド・プリンス(26.7秒)のみである」。
これまで言われている通り、比較的投球に時間をかける田中にとって、このルールは不利に働くであろうことを示唆した。
なお、田中は現地火曜に行われる予定だったフィリーズ戦で、実際に投球計測を入れた実戦を経験するはずだったが、この試合は雨のため中止となり、田中の「20秒ルール」“デビュー”はお預けとなった。
この田中のコメントは『ニューヨーク・デイリーニュース』電子版でも取り上げられており、同サイトの記事ではこの「20秒ルール」は「ヤンキース投手陣の間で概ね不評」とした上で、通訳を介して述べた田中の持論を掲載した。
それによると、「あの投球間の時間で、僕らは次に投げる球種を考えており、次の投球がどうなるかを考え、思うに打者も次に何が来るのかを考えていると思います。あの間が野球を面白くしているのです」。
同記事によると、ヤンキースのラリー・ロスチャイルド投手コーチは、この「20秒ルール」は投手、捕手、そしてコーチ陣にとって考えなければならない点が多くなるとコメント。
その上で、「(20秒ルールが)問題になるとは見込んでいないが、考慮しなければいけない」と述べたとのこと。
前述した、投球間の所要時間で“ワースト3”となったプリンス、バーランダー、田中の3人は昨季合計で44勝を挙げているだけに、この春は今後もこの「20秒ルール」が現地メディアで取り沙汰されることになりそうだ。
J SPORTS 編集部
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