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野球 コラム 2019年2月18日

菊池雄星、MLBの春季キャンプで一番最初に学ぶこと

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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写真:AP/アフロ

このシーズンオフ、晴れてシアトル・マリナーズの一員となった、最新日本人メジャーリーガーである菊池雄星がまずするべきことは、米国流の“やり過ぎない”春季キャンプに慣れることだそうである。

現地14日付けで「MLB.com」に掲載された菊地に関する記事では、春季キャンプの取り組み方に対する日米の違いが、マリナーズのスコット・サーバイス監督の言葉を通して浮き彫りにされており、その内容はなかなかに興味深い。

記事では冒頭で、「新戦力のユウセイ・キクチは、日本では春季キャンプで10時間練習していた」とした上で、「しかしながら、マリナーズは春季のルーティンを変更することはない」と続け、これに関する監督のコメントを引用。

以下は記事の抜粋である。「我々の選手たちにその(日本式の)スケジュールを打ち出したら、どんな顔をするのか、是非見てみたいものだね」とサーバイス監督は笑い混じりに述べた。

「本当にやったらとんでもないことになるね。でも、向こうの文化では野球というゲームは違うものなんだ。もちろん私は彼らのやっていることをリスペクトしているし、彼らのやっていることや、練習方法から多くを学ぶこともできる。単に、我々はやり方が少し異なるだけなんだ」。

日本のチームは通常、午前9時から午後7時まで練習し、その後、選手たちは全員揃って春季キャンプ中に滞在するホテルへ移動する。

練習中、選手たちは絶え間なくフィールド上にいるわけではないが、米国と比較すると、日本式の練習では確実にドリルや基礎練習に、より多くの時間を費やす。

「(日本式の練習を)これまで経験したことはないけれど、実際、見てみたいものだね」とサーバイス監督。「私は日本のチームが携帯式の打撃ネットを持ち運び、ホテルの屋上で打つというのを聞いたことがある」。

「そういう話は色々と耳にしている。彼らには彼らのやり方がある。上達することが重要であり、それが彼らにあったやり方なんだ」。

メジャーリーグのチームの1日は遥かに短いものであり、投手と捕手のみ練習に参加し、他の選手はキャンプ地にあるマンションなどで、日がな過ごすキャンプ開始のこの時期は、特にその差が顕著だ。

カクタスリーグ(アリゾナ周辺で行われるオープン戦)が始まれば、MLBの選手たちも練習施設で9、10時間を過ごすが、それまでは練習のルーティンは異なるのである。

「ここではゲームの仕方が少し異なるんだ」とサーバイス監督。「これは昨日の朝、彼(菊地)に説明しようとしたことの1つだった。彼にカレンダーとスケジュールを見せながら、今は2月13日で、ゴールは10月まで辿り着くことだと説明した」。

「今は教育に多くの時間をかけている。座学なので、多くの選手がちゃんと見ていないのは分かっているが、これは我々が確実に正しいと信じているアイディアやプログラムを理解するための修練なんだ」。

「今はそういう時期なんだよ。身体的な活動ではなく、心理的な活動だね。舞台裏では色々なことが行われているんだ」。

メジャーリーガー菊地の第一歩は、メジャー流の思考を頭にしみ込ませるところから始まるようである。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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