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◆ナショナルリーグ ディビジョンシリーズ第1戦
10月5日(金)午前5:55 ブルワーズ vs. ロッキーズ J SPORTS 3
10月5日(金)午前9:25 ドジャース vs. ブレーブス J SPORTS 4
ついにポストシーズンへ突入。今季は、ドジャースで前田健太、ヤンキースで田中将大が大舞台に挑む。
いや、今季“は”ではなく、今季“も”だ。昨季、ヤンキースはリーグ優勝決定シリーズで、ドジャースはワールドシリーズで、最終7ゲームまでもつれ込んだ末、惜しくも敗れ去った。どちらかが悲願のワールドチャンピオンとなるだろうか。
ESPNのプレーオフ特別予想サイトによると、ワールドチャンピオンになる可能性が最も高いオッズを叩きだしたのは、昨季覇者のアストロズで32%(!)。続いて、ドジャースの22%と、昨季の実績が色濃く数字に顕れている。なお、ヤンキースは8%。
まずはリーグごとに行われるディビジョン(地区)シリーズ。ナショナル・リーグは、ドジャースvs.ブレーブス、ロッキーズvs.ブルワーズの2カードが行われ、先に3勝したチームがリーグ優勝決定シリーズへ進出する。
◆ドジャースvs.ブレーブス:指揮官が絶大な信頼を置くマエケン
短期決戦のプレーオフは、“流れ”や“勢い”で何が起こるかわからない。予想サイトは、そうしたことも踏まえて楽しみたい。先の予想サイトでは、ブレーブスのオッズはわずか3%。事前予想もほぼドジャースが有利と見られているが果たして。
その“流れ”や“勢い”で言うと、前田の所属するドジャースは、9月の戦績が18勝9敗で、リーグ3位と良さそう(リーグトップはブルワーズの19勝7敗、同2位がロッキーズの19勝9敗)。対するブレーブスは、16勝12敗。2度の6連勝が光るものの、3連敗、4連敗といった負けの“流れ”も目立つ。
注目選手は、ドジャースからはやはり前田。勝利の方程式を担うリリーバーとして、監督から絶大な信頼を寄せられている。
今季もいわゆる「重要な場面」で多用され、地区優勝のかかったシーズン終盤も、連投しながら好投した。プレーオフでも持ち前の抜群の制球力を発揮し、並み居る強打者を抑える場面が見られることに期待したい。
また、ドジャースはレギュラーシーズンのチーム本塁打数が、235本でナ・リーグトップ。昨季まで3Aだったマックス・マンシーは、チームトップの35本塁打でブレイク中、また、昨季の新人王コディ・ベリンジャー(25本)はじめ、20本塁打以上の打者が7人揃う。ここぞの一発にも注目したい。
対するブレーブスも、攻撃力は高い。チーム本塁打数はリーグ8位の176本も、二塁打数ではリーグトップの314。
主砲でチームのムードメーカーでもあるフレディ・フリーマン、20歳のスーパールーキーでメジャー最年少の5試合連続ホーマーを見せるなど大活躍中のロナルド・アクーニャJr.が打ち出すと、チームの雰囲気も一転して“勢い”づくかもしれない。
◆ロッキーズvs.ブルワーズ:初のワールドチャンピオンを目指す両チーム
地区シリーズのもう1つのカードでは、いずれもワールドチャンピオンになったことがないロッキーズとブルワーズが激突する。ブルワーズは、先発に大きな不安を抱えているが、中継ぎ陣がリーグトップクラス。
そのため、「ブルペンを使っていく」とクレイグ・カウンセル監督が宣言した。試合直前まで先発投手を明かすつもりがないようで、中継ぎの誰かが先発を務めるのかと注目を集めている。
ナ・リーグでは今季、中地区と西地区で162試合を終えても、優勝が決まらなかったため、史上初となるタイブレーカー決定戦が行われた。
中地区ブルワーズはカブスと、西地区ドジャースはロッキーズとそれぞれ決戦。結果、ブルワーズとドジャースが勝利して地区シリーズへ進出。ここで敗れたロッキーズは、ワイルドカードでカブスを下して、ブルワーズとの地区シリーズ進出を果たした。
なお、ブルワーズのカウンセル監督はこのタイブレーカー決定戦でも、試合が始まる3時間前に初めて先発投手を明かしている。
打者ではマーリンズ時代にイチローを敬愛し、打撃テクニックを磨いたブルワーズのクリスチャン・イエリッチ(日米野球にも出場予定)が、今季リーグ3位の36本塁打と強打者にもアップグレードした。
とはいえ、ロッキーズはリーグトップのノーラン・アレナド(38本)、トレバー・ストーリー(37本)を擁するなど、どちらもリーグ屈指の打者が居並ぶ。監督の手腕が問われる、投手陣のやりくりが明暗を分けるかもしれない。
松山 ようこ
翻訳者/ライター/インタビュアー。主にスポーツやエンタメ分野にて実績多数。野球はプロ野球からMLB、他にもマイナースポーツからオリンピック大会まで、国内外の競技場や大会での現地取材を数多く経験するスポーツ好き。アスリートはじめ、一般人から著名人まで幅広くインタビューし、日本語と英語ともに記事やコラムにする。訳書『ピッチングニンジャの投手論』『ベイダータイム』。 ※『ピッチングニンジャの投手論 PitchingNinja's analysis of Japanese MLB Aces』 ※『VADER TIME ベイダータイム: 皇帝戦士の真実 』
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