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野球 コラム 2018年9月1日

【広島好き】2018年夏、カープの「お面」が革新的に進化した件

野球好きコラム by 大井 智保子
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平成最後の夏が終わろうとしている。いや、残念ながらもう終わったのかもしれない。

野球以外の旅はしなかった、海も山も花火大会も行かなかった。夏らしいことといえば、神宮球場の5回裏の花火と、マツダスタジアムでの縁日ナイターだけだった。

今週は東京ドーム・神宮球場と東京6連戦が行われている。3位の読売ジャイアンツに3連勝、2位のヤクルト戦では圧巻の逆転劇でマジックナンバーは17を灯した。夏が終わろうとも、カープの熱さはまだまだ終わりを見せてはいけない。

尾関さんのコラムで紹介された通り、先週のマツダスタジアム6連戦で、縁日ナイター『EN NICHI』が開催された。

「縁日ナイター」は気が付けば今年で8年目。元々は、マツダスタジアムのチケットがなかなか売れず、「少しでも空席を減らしたい、何とかお客さんを増やしたい」という想いから始まったという。

カープの強さだけでなく、職員さんたちのそういった努力もあり、“ズムスタ”は今や日本中で一番チケットがとれないスタジアムとなった。

そんな今でも、引き続き開催され、期間が過去最長の6日間へと延びたのは、毎年好評だからに他ならないだろう。

途中台風の通過により、1日お休みすることになってしまったが、計5日間、バックスクリーン裏の縁日会場は終日大盛況であった。試合中にも関わらず、特賞のビッグスラィリーを求めて、11種類のアソビに大人も子供も夢中になっていた。

その中で、試合中にはもう閉店し、がらんとなってしまった屋台が1つ。お面売り場の屋台である。選ばれし人気選手のお面を求め、毎日開門から大行列、ほとんどの選手がプレイボールまでには売り切れていた。

大人になってお祭りの縁日でお面を買ったことなんてない、子供の頃でさえ、セーラームーンやちびまる子ちゃんのお面をおねだりした記憶もあまりない。

そんな私も、カープのお面だけは毎年どうしても欲しくなるし、どうにかゲットしているのだからカープの魔力は不思議なものだ。

思い出せば、チケットが売れないと球団が悩んでいた頃にはお面を求める行列なんて無かったし、一人何枚でも購入できたものだ。(今年は1人1回6枚まで)。

人気とともに、お面自体も徐々に変わってきている。2016年前までは、選手名鑑そのままのような、無表情の選手の顔写真がプリントされた紙製のもので、後頭部のところに茶色の輪ゴムがかけられているだけであった。1枚300円、選手のラインナップは10名弱だった。

2017年になると、少しデザインが変わった。昨年のスローガン「力舞吼(かぶく)」に合わせ、歌舞伎のペイントをした選手たちが吼えている表情になったのだ。ラインナップも13名に増えた。3日間の大行列ののち、あっという間に完売していた。

このように、徐々に人気となったお面は2018年、ついに革新的な変化が起こったのだ!それは、紙製ではなくなったこと。どこの縁日でも売っている、いわゆる「お面」へと進化した。

紙と輪ゴムではなく、プラスチック製。雨の試合でも気にすることなく、乱雑にカバンに入れても曲がらない、我々が待っていたお面がついに発売されたのだ。お値段は500円、これまで10名前後だった選手のラインナップは23名へと倍増した。

さらには写真ではなく、選手のイラストキャラクターに変わって可愛さもぐんと増した。西武ライオンズで配布された、プラスチックかつ、実写版のお面はなかなか不気味だったので、こっちでよかったと安堵した。

人気のタナキクマル・鈴木誠也・新井貴浩・大瀬良大地に関しては、17時になる前にはというか、開門ダッシュと共にあっという間に売り切れたという。6日間かけて全部コンプリートした方もいれば、推し選手を1人だけ買い仲間と集めて楽しむ方も。

選手自身も自分のお面をかぶりSNSにアップすることもあった。この光景は、これからもカープの夏の風物詩として続いていくことだろう。そして、さらなる進化が楽しみでしかたない。

大井 智保子

大井 智保子

年間40試合以上は球場へ観戦に行く、広島県江田島市出身のカープファン(天谷世代)。「カープ女子」という言葉を世に広め、2014年にはユーキャン新語・流行語大賞でトップ10を受賞。"カープ女子神3"と呼ばれる。本業は広告代理店のOLだが、ライターとの二刀流を目指す! Twitterアカウント

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