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野球 コラム 2018年7月20日

【都市対抗】金曜は3試合とも「2回表」に1点を先制したチームが完封勝ち

野球好きコラム by 大島 和人
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第89回都市対抗野球大会は7月21日(金)が大会8日目。2回戦の3試合が行われ、ベスト8進出チームが決まった。

ホームランが多く、打者の目立っていた今大会だが、この日は3試合とも投手陣の奮闘が目立った。第1試合はJR東日本(東京都)が、新日鐵住金鹿島(鹿嶋市)を1-0で下している。

JR東日本は高卒5年目の板東湧梧が先発。今年のエースとして期待されていた本格派右腕だが、東京2次予選では4試合に登板して、防御率3.97と期待外れに終わった。

しかし、板東は今大会で真価を見せている。4回3分の1を零封した1回戦に続き、2回戦も素晴らしい投球だった。

新日鐵住金鹿島の先発・伊藤拓郎も良かった。彼は185センチ・91キロの大型右腕で、帝京高校1年の夏に鮮烈な甲子園デビューを飾り、横浜DeNAベイスターズで3年プレーした25才だ。

伊藤は独立リーグの群馬ダイヤモンドペガサスを経て、今季から新日鐵住金鹿島に加入した苦労人である。

JR東日本は2回表2死1・3塁から、普段は守備で貢献する9番・嘉数駿のセンター前タイムリー安打で先制。その後は両投手の好投により膠着した展開が続く。

JR東日本の板東は7回2死1・3塁の場面で降板。2番手の西田洸汰がこの場面を封じると、5者連続奪三振など抜群の内容で締めた。新日鐵住金鹿島は、現社名で最後の都市対抗を終えた。

板東は6回3分2を被安打4の無四球で封じ、9奪三振も記録。伊藤も6回で被安打2、四死球3、5奪三振という好内容だった。

第2試合は鷺宮製作所(東京都)が日本通運(さいたま市)を1-0で下している。

鷺宮製作所は2回表2死2塁から中山俊がセンター前タイムリー安打。続く8番・宮川翔太のレフト前ヒットは2塁走者が本塁で刺されたものの、結果的にはこの「1点」が試合を決めた。

日本通運の先発・阿部良亮は昨夏の都市対抗でノーヒットノーランを記録している技巧派右腕。今日も8回を1失点に封じたが、その1失点に泣いた。

鷺宮製作所は明治安田生命からの補強選手である、技巧派右腕・大久保匠が6回途中まで好投。2番手の西村純季がつなぐと、7回からは1回戦で完投勝利を挙げた左腕・野口亮太が完璧なリリーフを見せた。

9年ぶり出場の鷺宮製作所が3投手による継投で逃げ切り、ベスト8入りを決めている。

第3試合は三菱重工神戸・高砂(神戸市・高砂市)が、王子(春日井市)を3-0で下した。

三菱重工神戸・高砂は2回表1死無走者から6番・那賀裕司がソロ本塁打。那賀は1回戦でも3ラン本塁打を放つなど今大会絶好調だ。

三菱重工神戸・高砂は4回にも那賀、9番・渡邊祥平も右前タイムリー安打で追加点を挙げ、3-0とリードを広げる。

投げては日本生命からの補強選手で、30歳を迎える大型サイドハンド・藤井貴之が好投。抜群の制球力、キレで王子打線を翻弄した。藤井は被安打8こそ喫したものの、四死球0の安定した内容で完封勝利を挙げている。

なお、本日は3試合連続で「2回表に1点を先制したチーム」が勝った。

大会第9日目の7月21日(土)は下記の3試合が予定されている。第2試合でベスト8が全てで揃い、第3試合からは準々決勝に入る。

第1試合:セガサミー(東京都) vs. JR四国(高松市)
第2試合:JR東海(名古屋市) vs. トヨタ自動車(豊田市)
第3試合 :NTT東日本(東京都) vs. 大阪ガス(大阪市)

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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