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野球 コラム 2018年7月17日

【都市対抗】強豪対決は34才の「小さな大投手」が完投勝利

野球好きコラム by 大島 和人
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連休の最終日となった7月16日(月)も盛況の中、第89回都市対抗野球大会の1回戦3試合が行われた。

第1試合は9年ぶりに本大会出場を決めた東京第1代表・鷺宮製作所が、伯和ビクトリーズ(東広島市)を4-2で下している。

鷺宮製作所は入社4年目の左腕・野口亮太が先発。昨年はNTT東日本の補強選手として、優勝に貢献していた164センチの“小さな大投手”だ。

野口は3回表1死1・3塁から、伯和の1番・後藤大輝をショートゴロに打ち取る。しかし、巧みなエンドランでショートが逆を突かれ、3塁走者の生還を許した。ただ、続く1死1・2塁からのピンチは抑えた。

鷺宮製作所は3回裏、4番・橋本顕太郎が同点タイムリーを放ち、伯和の先発・平岡航を降ろす。変わった右腕・佐原圭亮からも5番・吉濱雅斗が2点タイムリー安打。さらに2死から8番・宮川翔太がタイムリーで続き、4-1と一気に逆転。

野口はその後もマウンドを守り続けていたが、9回表無死から失点。ただし後続を断ち、得点圏に残した走者の生還は許さない。野口は粘りの投球で、2失点完投勝利を挙げた。

第2試合は新日鉄住金かずさマジック(君津市)が、西部ガス(福岡市)を6-4で下している。

西部ガスは3回表、大城卓三(巨人)の兄でもある4番・大城昌士が先制タイムリーを放って先制。

しかし、かずさは3回裏、7番・小泉健が走者一掃のタイムリー二塁打を放って一挙に逆転。1番・米田真幸のタイムリーでさらに1点を加え、4-1と試合をひっくり返した。

かずさは4回裏、5回裏の失点で1点差に追い上げられたが、7回2死から6番・田中克、代打・長谷川雄飛のタイムリーで再び突き放す。

かずさは7回からの3イニングは4番手として登場した35歳のベテラン左腕・山川康樹が好投。9回に1失点は喫したものの、試合を締めている。

打線では今年から入社した元ベイスターズの3番・松本啓二朗が、5打数3安打と大きな貢献を見せた。

香田誉士史・西部ガス監督は駒大苫小牧で夏の選手権2連覇を達成した名将だが、社会人監督としての「東京ドーム初陣」を飾れなかった。

第3試合はトヨタ自動車(豊田市)が東京ガス(東京都)との接戦を2-1で制している。

両チームは侍ジャパン社会人代表経験者が3人ずつ在籍している強豪だ。トヨタは34才の“小さな大投手”佐竹功年が先発。3回表は侍ジャパンの1番・地引雄貴にセンター前タイムリーを放たれ、1点の先制を許す。

しかし3回裏、トヨタは元NPBで侍ジャパンの8番・細山田武史が同点ソロ本塁打を放ち、同点に追いつく。トヨタは4回裏にも二死から補強選手の7番・山野辺翔が勝ち越しタイムリー。2-1とリードを奪った。

その後は佐竹、臼井浩と両先発が好投を続ける。佐竹は東京ガスの4番・笹川晃平を4打数無安打に封じるなど隙がなかった。被安打6、四死球0の完投勝利を収めて、都市対抗通算12勝目を挙げている。

7月17日の大会5日目は、下記の3試合が予定されている。

第1試合:大阪ガス(大阪市) vs. 信越硬式野球クラブ(長野市)
第2試合:七十七銀行(仙台市) vs. 三菱重工神戸・高砂(神戸市・高砂市)
第3試合:トヨタ自動車東日本(金ケ崎町) vs. 東芝(川崎市)

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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