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野球 コラム 2018年6月13日

【大学野球選手権】快速の道産子伊藤が完投勝利(日本文理大学 vs.苫小牧駒澤大学)

野球好きコラム by 岩瀬 孝文
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大学野球選手権第2日
第4試合 神宮球場
『快速の道産子伊藤が完投勝利』
日本文理大学●2-4〇苫小牧駒澤大学

初回から球速で150㎞をインコース低めに決めてきた伊藤(駒大苫小牧)は、上々の立ち上がりをみせた。
4回こそ5番天本(秀岳館)の右中間三塁打で1点を取られ、最終回には打撃好調天本の2塁打でさらに1点の追加となったが、各回の要所において打者を切って取り奪三振10個、散発の5安打に収めた。

「伊藤に要求したのは、どんどん打ってくるチームなので、打たせて取ろうと、コースに投げ分けようと指示して。とくにスライダーとカットボールが有効でした」
大柄な新山捕手(駒大苫小牧)は手応えありの表情を見せた。

「東都の駒大から北海道に戻ってきて1年間はじっくりと身体づくりに時間をかけました。それは将来の自分のビジョンを見定めての決断でした。まずは10㎏落として、さらに筋力トレーニングで10㎏増やして、その効果がいまの投球に出ていると思います」
少数精鋭のチームながら同期と先輩に駒大苫小牧出身や多くは道内の選手たちであった。そのなかでホッとして、落ち着きあふれて投球術を磨いてきた伊藤投手だった。

4回には盗塁をからめてヒットとワイルドピッチで2点、6回にはヒットとボークにこの試合2安打の二口(駒大苫小牧)のヒットで2点。日本文理大は6人の投手で打者の目先を変えたかったが、苫小牧駒大打線は落ち着いて攻め上げていった。

「私たちは投手主体で守りのチームなんです。今日はいいゲームができました。欲を言えば6回裏ノーアウト満塁の好機に大量点を入れて、伊藤を休ませたかったのですが、そのあたりがもったいなくもありでしたね」
大学選手権で初勝利を飾って笑顔の大滝監督だった。

日本文理大は部員数315名の日本一を誇り、1塁側スタンドからは太い大声の声援が神宮球場こだました。
対する苫小牧駒大は今大会では最少となる42人の部員ながらまとまりにあふれていた。その応援スタンドは女子リーダーのエールが高らかに響き、甲子園の駒大苫小牧高で定評あるチアリーディングの流れをくむ女子チアとブラスにおる統制が取れたきびきびとした動きで、選手たちの躍動を後押ししていた。

「北海道の大学リーグはいい野球をしています。北海道学生と札幌学生、自分たちがそれをつなげていく役目を持っています。明日、慶大戦のピッチングはとても楽しみでなりません」
好投手伊藤は、しっかりと前を見据えてた。

いよいよ次なる対戦は、混戦の東京六大学を制した慶大だ。
チーム内で切磋琢磨しあう投手による抜群の継投策から、4番主砲の郡司(仙台育英)や柳町(慶応義塾)らの強打を秘める優勝候補。
そこに連投となる北のエース伊藤が低く伸びるストレートで果敢に攻める。さらに2番手で登板する岡本(札幌大谷)がその打棒を封じて勝機がやってくる。
東都駒大の流れをくむ苫小牧駒澤大の道産子野球が本領を発揮する、正々堂々とシード校の慶大に立ち向かうその勇姿をしっかりと目に焼き付けたい。

岩瀬 孝文

ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。

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