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野球 コラム 2018年6月8日

大谷翔平、次の相手も“まめ”に苦しむ。ツインズvs.エンジェルス3連戦のみどころ

MLBコラム by 松山 ようこ
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ロイヤルズとの第3戦で、大谷翔平がまたしても右手中指のまめに苛まれ、途中降板した。

4回1失点。ベンチに下がる時、大谷は珍しく苛ついた感情をのぞかせていた。やるせない思いが駆け巡ったのだろう。身体は至って健康だけに、悔しさも募ったに違いない。

4月半ばのレッドソックス戦でも、問題になって途中降板を余儀なくされた“まめ”。剛速球やキレのある変化球を投じるのに、何度もこすれた箇所がまめとなって破れたのだろう。

思うに、“まめ”という言葉は、どうも文字面も丸くて、深刻に響かない気がするが、その外傷はズームされた画面を通して見るだけでも痛々しい状態だった。

ちなみに、英語ではblister(ブリスター)。こちらの方が音の響きからも鋭く痛そうな気がする。

果たして大谷は、先発したロイヤルズ戦で、序盤からランナーを背負いながらも、なかなか決め球のスプリットを投じなかった。指を大きく開くのは、相当な痛みを伴ったはずだ。

それでも4回には果敢に投げたが、そのスプリットが大きくすっぽ抜けてワイルドピッチを記録。異常を察知したエンジェルス首脳陣が、大谷の途中降板を決断した。

明日からは、ミネソタの敵地でツインズと3連戦を戦う。1日の休養日を経て、どれほど傷が回復したか心配されるが、先のレッドソックス戦で途中降板した翌日もDHで出場しているので、バッティングには大きな影響はないのかもしれない。

マウンドでの悔しさを、バットで晴らすという“シナリオ”が描かれるかもしれない。

◆フル回転のタフな投手リン、弱点は大谷と同じ“まめ”

第1戦のツインズ先発は、タフガイで知られるランス・リン。2011年にメジャーデビューし、翌年から毎年のように180イニングを投げてきた。

しかも、2016年はトミー・ジョン手術でシーズン全休したが、翌2017年も186.1イニングを投げ、リーグ最多の33先発(!)。フル回転で働いてきた。

だが、その裏でリンが悩まされてきたのが、大谷と同じ“まめ”。昨季から何度も悪化しては、破れるを繰り返し、やりくりしながら登板を続けてきている。どんなタフガイでも、どうしようもないケガなのだろう。

現地「ESPN」によると、ポール・モリター監督はリンについて、「今季の序盤は制球に苦しんだけれど、まめは関係ないように思うし、最近は状態が良くなっているから、まめも多少は良くなっているのかもしれないね」と語っている。

リンがエンジェルスと対戦するのは、キャリア3度目で今季これが2度目。過去2戦の戦績は、1勝1敗、防御率7.59と、いい結果は出ていない。

前回は5月11日に先発したが、5回途中8安打4失点でノックアウトされている。大谷もその5回にレフトヒットを放ち、攻略の一助を担っている。

まめとも戦う2人ともが強い思いで試合に臨むに違いない。大谷が打者として悔しさを晴らすのか。リン投手が前回の雪辱を晴らす好投をするのか。

◆ツインズ vs. エンジェルス
・6月09日(土)午前9:00 J SPORTS 4
・6月09日(土)深夜3:00 J SPORTS 4
・6月10日(日)深夜3:00 J SPORTS 3

松山ようこ

松山 ようこ

フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo

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