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野球 コラム 2018年3月30日

大谷翔平へのエール ~黒木知宏 スペシャルインタビュー vol.3

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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大谷翔平の北海道日本ハムファイターズ入団と同じ2013年に投手コーチに就任し、5年間コーチを務めた黒木知宏氏。「世界で一番の選手になりたい」とついに夢の舞台に立つ大谷翔平へのエール、そして大谷の人柄やプロ野球選手としての凄さについて話を聞いた。

―― 大谷選手がエンジェルスを選んだことについては?

これはちょっとびっくりしました。アメリカの野球のシステムでいうと、ベンチ入りの25人になれば、必ず試合に出続けなければいけない。エンジェルスはDHに凄いバッター(アルバート・プーホルス)がいるじゃないですか。だから僕は、ナ・リーグに行くのかなと思っていた。投げている時に打席に立っていけば、チーム全体のバランスをそれほど難しく考えなくていい。

でも、彼の感じるものがあったんでしょうね。彼が決断してそこに向かったということは、そこに何かがあると思っています。今年から来年、再来年に向けて、どういう状況にに置かれるか分からないですが、必ず乗り越えていけると思っています。彼が決断したことに関して、間違いじゃなかったというのを見たい。

―― 大谷選手がMLBで有利になる球種は何でしょう?

「どの球種が得意ですか」と聞かれると、真っすぐやフォークボールと答える選手は多いが、彼は全部。真っすぐは165キロ投げられる。スライダーは右バッターの肩口からアウトコース一杯まで曲がって、ひっくりかえるようなスライダーを投げられる。フォークボールは150キロ。パワーカーブは120キロ台ある。

腕の振りがみんな同じ振りでくるので、全球種を対応しながら打席に立つと、ほぼ対応できないというピッチャー。攻略するとすれば、真っすぐを狙う。高めに浮いた真っすぐをミスショットしなければいい当たりになりますよ、というだけ。基本的に高めにボールが浮くとメジャーの選手はうまいので、抜け球だけは許されない。

―― アメリカは広く、移動は大変です

これは全然参考にならないと思いますが、ファイターズは北海道にあったので、移動が全部飛行機。とにかく飛行機に乗りまくったので、多少なりとも飛行機に乗るということに対しては、不安はないと思います。あの身体で座席はエコノミーの小さい席に座っていたので、5年間タフな移動の中でやってきたので、結構たくましい感じはあります。

あとは食事も身体のことを考えて、栄養面でもしっかりと考えて摂れる選手なので、食生活をしっかりやって、身体をしっかり維持できれば、過密日程もなんとか対応できると思います。

―― メジャーの堅いマウンドと傾斜、滑りやすい大きいボールについては?

札幌ドームもマウンドも堅く、傾斜が結構キツイので、そこに関してはそれほどストレスは感じないと思う。ボールに関して彼とも少し話したんですが、国際試合で投げたボールは滑るのかと聞いたら「僕は大丈夫です」と答えていた。

実際、投げているボールも指にかかっていますし、彼は乾燥肌じゃなくて手にウェット感があるのかな。割と上手くアジャストできると思っています。フォークボールに関しては、映像を見ていて、ちょっと気持ち悪い感じで投げているなぁと見えるときもあった。

指先の感覚やボールにかかるフィット感に関しては、今から練習して、かけ方や圧力によって上手くアジャストする作業に入ってくる。それで心配なのは、身体のいろいろなところに負担がかからなければいいなという心配だけ。

―― 大谷選手を現地の人はどう思うでしょうか?

大谷は絶対、人に好かれます。可愛いんですよ(笑)。懐に入るのが、凄くうまいと感じる。先輩や後輩、外国人選手とのやり取りをみていると、上手くコミュニケーションを取っている。彼を悪く言う人はいない。

たとえ成績が出なくても、彼の人間性に関しては絶対に気に入られると思う。苦しい時はあると思いますが、いろいろな意味で人に愛されるし、隙を見せない凄さ。僕はMLBのスーパースターになると思っています。

―― ダルビッシュ投手と比較される点についてはいかがですか?

お互いに自分の個性を持っていると思う。いろいろなところでダルビッシュと大谷が比較されるだろうけれど、まずキャリアが違う。本人たちもそれは分かっているし、本人たちが立ち位置さえ分かっていれば、周りがどんなに比較しようとも、ぶれないと思う。

どうしても比較対象されやすいが、僕らは評論家として、そこを指標として見ない。そこにあまりとらわれないように僕は見ている。僕は伝える立場に今年からなりますが、人それぞれ個性があって比較対象ではないというのを伝えられたらと思う。

―― 黒木さんにとって、大谷選手の挑戦は今が一番いいタイミングですか?

決断した年数が5年。彼の決断が早いか遅いかは分からない。悩んだ末に彼が決めたこと。「やっぱり、大谷は凄いな」というプレーを何試合も見たいと思っている。

J SPORTS編集部

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