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ラグビー コラム 2024年6月17日

【ハイライト動画あり】少ないフェーズで、両チーム合わせて12トライ。攻め合いは、明大が僅差で東海大に勝つ

ラグビーレポート by 田村一博
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明治大学 vs. 東海大学

節目の第30回だった。
6月16日(日)、熊谷ラグビー場で埼玉ラグビーフェスティバルが開催された。

リーグワンに昇格したセコムラガッツ、ヤクルトレビンズの埼玉勢対決や、女子ラグビーのほか、様々なイベントが催された一日。
そのメインゲームとして組まれたのが明治大学×東海大学だった。

関東大学春季交流大会Aグループで、明大は過去4試合に2勝1敗1引き分け、東海大は2勝2敗。ともに、この日の試合を同大会最終戦として迎えた。
結果は40-38で明大の勝利。両チーム合わせて12トライを挙げる攻め合いとなった。

立ち上がりにチームカラーを強く示したのは明大だった。
開始1分、WTB坂本公平がトライを奪ったときの流れは素晴らしかった。
東海大の蹴ったキックを受けたFB金昂平が鋭くカウンターアタックを仕掛けると、FL利川桐生、SH柴田竜成、LO田島貫太郎がオフロードパスなどを使ってタテに突破を繰り返す。
その仕上げをしたのが背番号11だった。

9分には東海大のラインアウト後に相手のハンドリングミスからターンオーバーすると、すぐに大きくボールを動かした。
右外でパスを受けたWTB安田昂平がキックを蹴り込むと、チェイスしたSH柴田がインゴールに入る。
12-0とリードした。

反則も重なり、自陣に攻め込まれた明大は、15分にはモールから東海大にトライを許した。
しかしこの日、紫紺のジャージーは、先手、先手と先を歩いた。

敵陣深い位置の左ラインアウトから攻めたのは24分だった
モールに固執せず、スペースに走り込んだCTB山田歩季にフラットパスを出してトライ。その4分後には自陣でのスクラムから左に展開し、BKが一次攻撃で攻略。WTB坂本が走り切った(26-7)。

試合開始からの29分で、2T3Gの16点を挙げた坂本は、この春に大きく存在感を示した4年生だ、
東福岡高校出身。昨季まで、公式戦は3年時の春季交流大会に2試合出場しただけだった。

ラグビー 関東大学春季交流大会2024 Aグループ

【ハイライト動画】明治大学 vs. 東海大学

今季は東日本大学セブンズで活躍すると、春季交流大会の全5試合に出場して8トライと活躍した。
プレースキックも正確。「春は多くの選手たちの可能性をみたい」と言っていた神鳥裕之監督へのアピールにも成功した。

前半終了間際にトライを奪った東海大のWTB堀田倭(ほりた・やまと)も、この日が公式戦初出場の2年生だった。
長崎海星から入学した2年生の11番は、右ラインアウトからの攻撃を仕上げた。逆のWTB中川湧眞のライン参加で乱れた相手防御ラインのアウトサイドで取り切った。

26-12と明大がリードして入った後半も、両軍の攻める姿勢は変わらなかった。
先手は4分の東海大。明大のアタックをトライライン寸前で止めると、すぐに反撃。逆に敵陣ゴール前でPKを得ると、ラインアウトからのモールで5点を追加した。

26-17と差が縮まった試合は、その後、交互にトライを奪い合う展開となった。
19分の明大は、スクラムで圧力をかけてPKを獲得。敵陣深い位置でのラインアウトからモールを組み、途中出場のSH登根大斗がインゴールにボールを置いた。
坂本のコンバージョンキックも決まり、スコアは33-17となった。

残り20分で最終スコアは40-38だから、最後の最後までお互いの攻める意思が衰えなかったのは明らかだ。
ここから明大が1トライ、東海大が3トライを追加した。

この日の合計12トライは、その多くが少ないフェーズで挙げたものばかりだった。
もちろん、その得点機に至るまでにプレーを継続した結果ではあるのだが、セットプレーからの攻防、特に防御に関して修正点は多くあるような気がする。

東海大の木村季由監督はこの試合の戦前、「現時点の力をすべて出して、目指すところとの距離を知ることが大事」と話していた。
どのチームも、春に露わになった課題を夏合宿で修正することになる。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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