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ラグビー コラム 2023年12月15日

天理大学の爆発力のあるアタックか、慶應義塾大学の伝統のディフェンスか。ラグビー全国大学選手権3回戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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天理大学vs.慶應義塾大学

大学日本一を決めるラグビー全国大学選手権。12月17日(日)は東西で、3回戦の2試合ずつが行われる。大阪・ヨドコウ桜スタジアムでは関西大学Aリーグ2位の天理大学が、関東大学対抗戦5位の慶應義塾大学を迎える。

4季前の大学王者である天理大学。昨季の大学選手権は3回戦で筑波大学に敗れただけに、今季は上位進出をもくろんでいる。関西大学春季トーナメントは3位に終わったが、夏合宿を経て秋は開幕から6連勝。最後の京都産業大学戦こそ、22-23と逆転負けして2位となったが、得失点差は8チームでダントツの+224点。他の7大学を圧倒するなど調子の良さを見せている。

この試合、天理大学は激戦だった京都産業大学戦から関西トライ王のNO8(ナンバーエイト)パトリック・ヴァカタ(3年)がメンバー外となるなど、4人の先発メンバーを交代して臨む。

天理大学のスタメン

FW(フォワード)第1列はPR(プロップ)富田凌仁(4年)、控えから上がった宮田悠暉(4年)、HO(フッカー)寺西翔生(3年)の3人。LO(ロック)は鄭兆毅(4年)、邉完徒(3年)のコンビ、バックローは、両FL(フランカー)は川越功喜と太安善明と、ともに天理高校出身のルーキーの2人。NO8には上ノ坊悠馬(3年)が入った。

続いてBK(バックス)、ハーフ団はキャプテンSH(スクラムハーフ)北條拓郎(4年)とSO(スタンドオフ)筒口允之(3年)の不動のハーフ団、CTB(センター)はマナセ・ハビリ(4年)と上野颯汰(3年)の2人。左WTB(ウィング)には藤原竜之丞、右WTBには1年の弘田士道(京都工学院出身)が入り、FB(フルバック)は上ノ坊悠馬の弟・上ノ坊駿介(2年)が務める。

控えにはHO稲嶺翔太(2年)、PR森仁之輔(2年)、PR井上魁(1年/松山聖陵出身)、LO藤岡洸雅(2年)、FL岡崎慶喜(2年)、SH高岸尚正(4年)、SO中村仁(1年/松山聖陵出身)、FBフィリモネ・サイア(1年/青森山田出身)という若いメンバーが中心となった。

ラグビー 全国大学選手権 23/24

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天理大学の小松節夫監督は「関西から日本一を目指す京都産業大学さんと、タイトなゲームをできたことは、我々としても自信になったし、得るものがあった。悔しさや課題を修正して、我々も何とか正月を越えられるよう、選手権に向けてしっかりと準備したい」と意気込んでいた。

SH北條キャプテンも「(京都産業大学戦は)いいプレッシャーの中で次に繋がるいいゲームができた。ペナルティを重ねてしまったことが一番の反省点で、ディフェンスで勢いのあるアタックを止めきれず、反則を重ねて失点してしまった」と規律を修正点に挙げていた。

ホームに近い大阪で試合ができる天理大学としては、アタックに爆発力があるだけに接点で規律を守り、ディフェンスからリズムを作りたいところだ。

続いて、過去6シーズンで5度の準々決勝敗退となっているルーツ校の慶應義塾大学。今季はOBの青貫浩之監督が就任し、接点によりこだわって臨んだシーズンは関東対抗戦5位とギリギリで大学選手権に進んだ。

1年間、ターゲットとしていた「早慶戦」では19-43で敗戦し、「エリア取りとディフェンス」をキーワードに臨んだ王者・帝京大学戦では10-54で負けたものの、一定の改善が見られたと言えよう。

負けたら終わりの一戦ということで慶應義塾大学は帝京大学戦から4名のメンバーを変更し、前の試合で先発ではなかったキャプテンPR岡広将(4年)、SO山田響(4年)がスターターに復帰した。

慶應義塾大学のスタメン

FWはPR井上皓介(4年)、HO中山大暉(3年)、LOはシュモック オライオン(4年)と中矢健太(3年)の2人。バックローはFL富田颯樹(4年)が先発に復帰し、樋口豪(4年)とコンビを組み、NO8には好調の冨永万作(3年)が入った。

BKはSH橋本弾介(2年)が山田とハーフ団を形成し、CTBはタックラーの三木海芽(4年)と先発に復帰した山本大悟(2年)のコンビ。ランが魅力のWTB伊吹央(2年)とハイボールキャッチが上手い大野嵩明(4年)が両翼、最後尾にはU20日本代表のFB今野椋平(2年)が入った。

控えにはHO酒井貴弘(4年)、PR木村亮介(4年)、吉村隆志(3年)、LO浅井勇暉(3年)、FL本郷海志(4年)、SH小城大和(3年)、CTB村田紘輔(3年)、WTB佐々仁悟(4年)が入った。

青貫監督は「(帝京大学戦では)慶應らしい前に出るタックル、ディフェンス、そしてハイボールに対するキックチェイスを80分間徹底して自分たちがやろうとしたことが出せた試合で、次に繋がる試合ができた」。

「天理大学は外国人選手がボールキャリアとして怖い存在だが、FWなど献身的で接点も強く、お手本にしたいようなチームだと思っている。我々は(天理大学に僅差で勝った)京都産業大学に夏にボロボロ(0-57)にやられているので、同じようにチャレンジするということでは変わらない」と意気込んだ。

PR岡キャプテンも「天理大学には献身的な選手が多い印象。チャレンジャーとして臨むには十分な相手だと思う」と気を引き締めていた。やはり、慶應義塾大学としてはセットプレーで互角に持ち込み、伝統のディフェンスからリズムを作り、ロースコアの展開に持ち込みたい。

勝者は12月23日(土)に関東大学リーグ戦1位の東海大学と対戦する。今季好調の関西2位の天理大学が大学選手権でもその強さを見せるのか。それとも関東対抗戦でもまれてきた慶應義塾大学が今季もまずベスト8に駒を進めるのか。

なお、両校は2011年度、2016年度の大学選手権の準々決勝で対戦し、天理大学が32-15,29-24でそれぞれ勝利している。3回戦の注目カードである天理大学vs.慶應義塾大学の一戦は17日(日)午後2:00に、ヨドコウ桜スタジアムでキックオフされる。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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