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ラグビー コラム 2023年12月1日

世界最優秀選手のブロディ・レタリックとアーディ・サベアの2人が加入。王座奪還を目指すコベルコ神戸スティーラーズ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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ブロディ・レタリック(左)とアーディ・サベア 写真提供:コベルコ神戸スティーラーズ

12月1日(金)、コベルコ神戸スティーラーズがリーグワン開幕に向け、神戸にある練習場で会見を開いた。まず、第1部としてデイブ・レニーHC(ヘッドコーチ)、福本正幸TD(チームディレクター)が出席し、今季の共同キャプテンを発表した。

さらに第2部として今季、新加入したオールブラックスの2人、LO(ロック)ブロディ・レタリックと、NO8(ナンバーエイト)アーディ・サベアが登壇した。

まず、福本TDは「8月14日から始動し、レニーHCが選手たちをみっちりと鍛え上げて、本来の力が戻ってきたと思う。レニーHCが3ヶ月、選手を見たいということで、今週、キャプテンが決まった。12月9日に開幕するリーグワンでは本来あるべき場所に戻れるようにがんばりたい」と話した。

続いてレニーHCは「3ヶ月ほどチームとしてハードワークし続けて、変わりたいという気持ちを持って取り組んで、開幕戦に向けた準備ができた。日本代表の選手は5~6週間前、オールブラックスの選手は先週合流した。今季、その選手たちと戦っていくことを楽しみにしている」と挨拶した。

左からレニーHC、、レタリック、山下、福本TD 写真提供:コベルコ神戸スティーラーズ

今季の共同キャプテンは、4年前もチームに在籍していたオールブラックス109キャップのLOレタリックとWTB(ウイング)山下楽平の2人が務めることになった。

共同キャプテンのLOレタリックは「神戸に戻って来られ、チームの共同キャプテンができてうれしい。合流して間もないが、3ヶ月間ハードワークしてきたことが伝わってきている。来週の三重ホンダヒートとの開幕戦を楽しみにしている」とコメント。

WTB山下は「キャプテンという立場となり、ちょっとビックリしている。すごく光栄なことなので、しっかりがんばっていきたい。今季、ここまでグラウンド内外で、充実した準備ができたのは間違いない。開幕戦を非常に楽しみにしている」と話した。

2人をキャプテンに任命した理由を聞かれ、レニーHCは「毎週、福本TDにキャプテンは誰かと聞かれていて、納得して選びたいと待ってもらった。楽平は、ここまでの姿勢を見て、キャプテンに選んだ。取り組む姿勢が素晴らしく、準備も良くて、チャレンジしていて、周りからもリスペクトされている」。

「レタリックは以前にも神戸に在籍していて、神戸に対する理解があり、今季から3年間いるので、オールブラックスなどの経験を伝えてくれる。この2人の共同キャプテンは自分たちに合っていると思った」と説明した。

キャプテンに就任し、理想のリーダー像を聞かれ、山下は「まずは選手として、身体張って、結果を出してパフォーマンスを出すことが第一。その上で、日本人、外国人とポテンシャル高い選手がいるので、いいところを、さらに良い結果に出すためにつなげていくことができるか。周りのコーチ、選手とコミュニケーションを取って、よりよいチームに変わっていければいい」と話した。

レタリックは「いいリーダーの要素はいろいろあるが、フィールドに出たときに良いプレーができるかは絶対必要。また、オンフィールド、オフフィールドで、知識を与えたり、手助けしたりして、周りにとっていい見本になること。キャプテンに選んでもらったことは特別だし、やるべきことをやらないといけない。キャプテンとして、スティーラーズをトップに押し戻すことが自分にとって与えられた役割」と語気を強めた。

今季の目標を聞かれ、WTB山下は「昨季は9位だったが、今季は優勝。プロ野球では阪神タイガース、Jリーグはヴィッセル神戸と、兵庫県を代表するチームが優勝している。流れがそういうことになっている。優勝しか見ていない」と話した。

レタリックも「各チームに海外の代表レベルの選手が3~4人いて、フィジカルレベルも上がっていて、9~10チームが拮抗している。タフな試合が続くが、自分たちがどのくらいできるか楽しみにしている。勝つことが一番大事。優勝するのが目標。優勝したいという気持ちが一番強い」と前を向いた。

ジャパンラグビー リーグワン23/24

この後、新加入選手の会見となり、共同キャプテンとなったレタリックはそのまま残り、今季のワールドラグビーの世界最優秀選手に選ばれた、オールブラックスでキャップ81を誇るNO8サヴェアが登壇した。

質問に答えるレタリック(左)とサベア

レタリックは神戸というチームに関して、「前回も非常に多く優れた選手がいて、以前いた選手がいなくなって、9位という結果になってしまった。若い選手たちが成長して芽が出てきていて、レニーHCの下、熱量を持って3ヶ月練習して、成長したと感じている。個人的には一貫性を持ってプレーすることが求められることだと思う。常に成長したい」と語気を強めた。

サヴェアは、スティーラーズに来ることになった理由を聞かれて「(元オールブラックスでスティーラーズに在籍するナニ・)ラウマペに『スティーラーズに来られるんだったら来いよ!』と言われて、巡り合わせがあって、日本でプレーする機会をもらい感謝している」。

「日本の競技レベルもどんどん上がっているし、いろいろな刺激が加わって、競技レベルが上がっており、自分もチャレンジしたい。また、高い環境の中で、一貫して自分の求められるものを出して、スティーラーズをトップに連れていく一部になれればいい」と意気込んだ。

互いにどういう印象を持っているか聞かれて、レタリックはサヴェアに対して、「親切で、ナイスガイで、家族愛が強くて、悪い言葉が思いつかない。ニュージーランド国民だけでなく、世界中のラグビーに携わっている人にとって大きなインスピレーションになる選手だ」と手放しで褒めた。

一方のサヴェアはレタリックについて「多くを語らずとも素晴らしい選手で、いいリーダー。フィールドに入れば血も涙もない選手となり、激しく戦っていく選手なので、今季はともに肩を並べてプレーできて、相手にしなくていいのでホッとしている。また、賢い選手なので、多くの人を正しい道に導くことができる」と話した。

好きな日本食について聞かれると、すでに日本に滞在したことのあるレタリックは「お好み焼き、たこ焼き、焼肉、ラーメン、何でも美味しい!」、初の海外挑戦となるNO8サヴェアはまだ神戸に来たばかりということで、「神戸ビーフが食べたい!」と笑みを見せた。

活躍が期待されるレタリック(左)とサベア 写真提供:コベルコ神戸スティーラーズ

最後にどんなプレーをファンに見せたいか、どことの対戦が楽しみか、という質問に対して、レタリックは「スティーラーズのスタイルはとても自由だと思う。それぞれのスキルを持って、思うようなプレーをするのが、スティーラーズの形だと思う。その自由なラグビーの中で、アタック、ディフェンスで、俺のラグビー、持ち味をどんどん出していきたい」。

「すべての試合が楽しみだが、友人のいるサントリー、クボタ、東芝との対戦が楽しみ」と言えば、サヴェアは「すべての試合が楽しみ。アタック、ディフェンスどちらでも激しさが強み。また、ラグビーの中でIQにも注目してほしい」と語気を強めた。

2018年度、トップリーグ王者となったスティーラーズ。最後のトップリーグは5位、リーグワンになってから7位、9位と低迷している。ただ、今季は世界的名将であるレニーHCを招聘し、世界最優秀選手に輝いたオールブラックスのレタリック、サヴェアの2人も加入し、トップ4入りだけでなく優勝を狙っている。

12月9日(土)、スティーラーズはホームのノエビアスタジアム神戸に、ディシジョン1に昇格した三重ホンダヒートを迎える。開幕戦から白星を挙げて勢いに乗ることができるか。

文:斉藤健仁/写真提供:コベルコ神戸スティーラーズ

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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