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法政大学が6季ぶりの大学選手権出場
11月25日(土)26日(日)、関東大学リーグ戦が最終戦を迎えた。優勝争いだけでなく、大学選手権出場のかかった3位争いや、さらに入替戦をめぐる争いも熾烈だった。25日(土)は、6位の立正大学と4位の法政大学が、東京の『スピアーズえどりくフィールド』で対戦した。
昨季1部に再昇格し、3位争いを演じたオレンジのジャージーの立正大学。今季は黒星が先行してしまい、2勝4敗として最終戦を迎えた。勝利すれば他校の結果にかかわらず、自力での入替戦回避が決定するため。何としても最終戦を白星で締めくくりたかった。
一方、来年、2024年に創部100周年を迎える、リーグ戦最多となる13回の優勝を誇る橙青ジャージーで知られる法政大学。キャプテンWTB(ウイング)石岡玲英(4年)を中心とした伝統のランニングラグビーで、ここまで3勝3敗の勝ち点15で4位につけており、勝利すれば3位の可能性を残していた。そのため、3トライ差以上のトライを挙げて勝利したところだった。
◆関東大学リーグ戦順位表(6試合終了時点)
1位 東海大学:勝ち点30(6勝0敗)
2位 流通経済大学:27(6勝0敗)
3位 東洋大学:16(3勝3敗)
4位 法政大学:15(3勝3敗)
5位 大東文化大学:14(3勝3敗)
6位 立正大学:10(2勝4敗)
7位 日本大学:7(1勝5敗)
8位 拓殖大学:0(0勝7敗)
ともに勝利を目指した最終戦は午後2:00にキックオフされた。前半は互いに譲らずトライを取り合うシーソーゲームとなった。先制したのは法政大学だった。前半7分、相手ゴール前からラインアウトのチャンスを得て、サインプレーでブラインドサイドを攻めて、最後はLO(ロック)竹部力(4年)がインゴールにボールを押さえて5点を先制した。
WTBフルックス(立正大学)の突破
17分、立正大学も反撃し、相手陣10mラインからのラインアウトからモールを形成し、ブラインドサイドを攻めて、身長188cmの大型WTBハインリッヒ・フルックス(2年)が突破。最後はWTB越戸駿(3年)が左端に押さえて、5-5と試合を振り出しに戻す。
ラグビー 関東大学リーグ戦2023
【ハイライト動画】立正大学 vs. 法政大学|入替戦回避か、大学選手権出場か
23分、法政大学は自陣でLO竹部が相手のパスをインターセプトし、FB(フルバック)北川拓来(2年)がラインブレイク。最後はWTB椎葉脩嗣(4年)が左中間に押さえて、12-5と再びリードした。
立正大学も31分にラインアウトを起点に連続攻撃を見せ、最後はNO8(ナンバーエイト)馬越涼(2年)が中央にグラウンディングし、再び同点とした。だが34分、法政大学が相手ゴール前でモールを押し込み、最後はHO石川空悟(4年)が左中間に押さえて、WTB石岡がゴールを決め、19-12とリードして、前半を折り返した。
何としても3トライ差をつけたい法政大学は後半開始早々、ラインアウトからボールを継続し、途中出場のSH(スクラムハーフ)小山田裕悟(2年)のパスにWTB石岡が走り込んで中央にトライ。26-12と点差を広げる。立正大学も負けじと10分、CTB鈴木太登(2年)が中央左にねじ込んで、19-26と7点差に迫った。
それでも攻撃の姿勢を崩さない法政大学は24分、キックカウンターからU20日本代表FL(フランカー)宮下晃毅(2年)がランで抜けだし、最後は途中交代の副将FL板橋愛翔(4年)がトライ。29分には、WTB石岡が裏へのキックを自らキャッチしてトライ。待望の3トライ差をつけて、38-19と大きくリードを広げた。
しかし、諦めない立正大学は33分、FW(フォワード)陣が縦につき、最後はFB武田凱(3年)がトライを挙げて、ゲームキャプテンSO(スタンドオフ)キニ・ヴェイタタ(4年)がゴールを沈めて、26-38と追い上げた。
その後は互いに得点を重ねることができず、そのままノーサイドを迎えた。法政大学は3トライ差のボーナスポイントを加えることはできず勝ち点19、立正大学は勝ち点10でリーグ戦を終了した。また、この試合のPOM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、法政大学FB北川が、MIP(モスト・インプレッシブ・プレーヤー)には立正大学WTBフルックスがそれぞれ選ばれた。
法政大学、立正大学の順位は翌26日(日)、日本大学(勝ち点7)vs.東洋大学(勝ち点16)の結果に委ねられた。結果は日本大学が20-12で勝利したため、法政大学は3位。2017年度以来となる大学選手権の出場を決め、12月17日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で関東大学対抗戦の3位と対戦する。
また、立正大学は日本大学に勝ち点で上回られて7位となり、12月16日(土)に埼玉・熊谷ラグビー場で開催される、リーグ戦2部2位と対戦する入替戦に回ることになった。
◆関東大学リーグ戦順位表(最終結果)
1位 東海大学:勝ち点34(7勝0敗)
2位 流通経済大学:28(6勝1敗)
3位 法政大学:19(4勝3敗)
<3位までが大学選手権出場>
4位 大東文化大学:19(4勝3敗)
5位 東洋大学:16(3勝4敗)
6位 日本大学:11(2勝5敗)
<7位以下は入替戦出場>
7位 立正大学:10(2勝5敗)
8位 拓殖大学:0(0勝7敗)
※3・4位は直接対決(法政大学が30-29で勝利)の結果
文:斉藤健仁/Photo by S.IDA
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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