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ラグビー コラム 2023年10月3日

プール戦も大詰め、各プールの決勝トーナメント進出条件を整理する。ラグビーワールドカップ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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プール戦も終盤を迎える

ラグビーワールドカップ2023のプール戦は佳境を迎えている。現在、決勝トーナメント進出が確定しているのは、ウェールズ代表(プールC)と、イングランド代表(プールD)の2チームのみ。ベスト8に進む残りの6チームは10月5日(木)から8日(日)に行われるプール最終戦で決まる。

それではプールごとに決勝トーナメント進出2チーム、プール3位以内に入り、次回、2027年オーストラリア大会に出場する条件などを見ていきたい。

なお、プールでは勝ち点で順位を決定する。勝ち点は以下の通り。
・勝利:4ポイント
・引分:2ポイント
・敗戦:0ポイント

以下の場合はボーナスポイントが加算される。
・トライ数が4以上:1ポイント(勝敗にかかわらず)
・7点差以内で敗戦:1ポイント

勝ち点が同じ場合は、以下の順で決定する。
・直接対決の勝者
・プール戦全体の得失点差
・プール戦全体のトライ差数(トライ数-被トライ数)
・プール戦全体の得点数
・プール戦全体のトライ数
・プール戦が終了した10月9日時点での世界ランキング上位チームが上位

※3チーム以上が勝ち点で並んだ場合は上記の順で、最上位のチームを決めた後、最上位チームを除いたチーム間で同じように上記の順で、次の上位チームを決定する。以降もこれを繰り返す。

◆プールA
・ニュージーランドのベスト8が濃厚、フランスとイタリアは直接対決の結果次第

1位:フランス 勝ち点13(3勝0敗/得失点差+125)
2位:ニュージーランド 10(2勝1敗/+133)
3位:イタリア 10(2勝1敗/-14)
4位:ウルグアイ 5(1勝2敗/-26)
5位:ナミビア 0(0勝4敗/-218)

◆残り試合
・10月5日(木)ニュージーランド vs. ウルグアイ
・10月6日(金)フランス vs. イタリア

開催国のフランス、「王国」ニュージーランドなどが入ったプールAは、4戦全敗のナミビア以外の4チームに、決勝トーナメント進出の可能性が残っている。

・フランスはイタリアに勝利、もしくは引き分ければ1位通過で準々決勝進出。

・イタリアがフランスに勝利しても、4トライ以上のボーナスポイントを獲得できなければ、フランスは負けても、「4トライ以上」&「7点差以内の負け」でボーナスポイント2点を獲得できれば首位通過。

・ニュージーランドは勝ち点5を取れば、他試合の結果に関わらず、決勝トーナメント進出が決まる。

・フランス、イタリア、ニュージーランドが勝ち点15で並んだ場合は、得失点差(ニュージーランド+133、フランス+125、イタリア-12)で、ニュージーランドの首位で通過が決まり、イタリアは当該対決の結果により2位で通過する。

・ウルグアイが準々決勝に進出するには、ニュージーランド戦で「4トライ以上」&「80点差以上つけての勝利」が必要となり、さらにフランスがイタリアに勝つ必要がある。

・ウルグアイはニュージーランドからボーナスポイントを取って勝ち、さらにボーナスポイント獲得を阻止。加えてイタリアがフランス戦で勝ち点を得た場合、ニュージーランドとの直接対決に勝っているためプール3位となり、2027年の出場権を獲得することができる。

・イタリアは勝ち点1を取れば、3位以内を決めて2027年大会の出場権を獲得する。

◆プールB
・ベスト8、南アフリカはほぼ確実。アイルランドとスコットランドは直接対決の結果次第

1位:南アフリカ 勝ち点15(3勝1敗/得失点差+117)
2位:アイルランド 14(3勝0敗/+122)
3位:スコットランド 10(2勝1敗/+97)
4位:トンガ 0(0勝3敗/-102)
5位:ルーマニア 0(0勝3敗/-234)

◆残り試合
・10月7日(土)アイルランド vs. スコットランド
・10月8日(日)トンガ vs. ルーマニア

「死の組」と言われたプールB。前回大会王者の南アフリカが4戦を終えて3勝1敗(勝ち点15)で決勝トーナメント出場は濃厚だが、上位3チームに決勝トーナメント進出の可能性が残されており、スコットランドの奮闘次第では南アフリカの敗退の可能性もゼロではない。なお、トンガとルーマニアは4位以下で敗退が決まっている。

・アイルランドはスコットランド戦で勝ち点2以上獲得すれば1位通過が決まる。

・アイルランドは負けてもボーナスポイント1を獲得し、スコットランドにボーナスポイントを与えなければ、南アフリカとの当該対決の結果により首位通過となる。

・スコットランドはアイルランドにボーナスポイントを与えずに勝利すれば、南アフリカとの直接対決で負けているため、2位で準々決勝進出。

・スコットランドがボーナスポイントで勝ち、アイルランドもボーナスポイントを獲得した場合、南アフリカも加わった3チームが勝ち点15で並ぶため、首位通過チームは得失点差で決定される。

その場合、スコットランドは21点差以上をつけて勝てば首位通過となる。(現在、得失点差は南アフリカ+117、アイルランド+122、スコットランド+97)。その場合、アイルランドは南アフリカとの直接対決で勝利しているため、2位で準々決勝に進出する。21点差未満の場合、直接対決の結果により、南アフリカが1位で、スコットランドが2位で通過する。

・トンガとルーマニアは1試合を残して勝ち点0で、最終戦は直接対決なので上位3チームを超えることが不可能のため、両チームともに敗退が決定し、2027年の出場権も獲得することはできない。

◆プールC
・ウェールズがベスト8進出、残り1枠はフィジーが濃厚

1位:ウェールズ 勝ち点14(3勝0敗/得失点差+60)
2位:オーストラリア 11(2勝2敗/-1)
3位:フィジー 10(2勝1敗/+6)
4位:ジョージア 3(0勝1分2敗/-25)
5位:ポルトガル 2(0勝1分2敗/-40)

◆残り試合
・10月7日(土)ウェールズ vs. ジョージア
・10月8日(日)フィジー vs. ポルトガル

ウェールズ、オーストラリア、フィジーの「3強」が決勝トーナメント進出を争うと予想されていたプールC。ウェールズが決勝トーナメント進出を決めており、フィジーはポルトガルとの最終戦で、勝ち点1を取ればベスト8が決まる。

・準々決勝進出が決まっているウェールズは、ジョージアから勝ち点1以上獲得すれば首位通過となる。

・フィジーはポルトガルから勝ち点1以上を獲得すれば、オーストラリアに直接対決で勝っているため、2位での通過が決まる。

・フィジーがポルトガルから勝ち点を挙げられなかった場合のみ、4戦終了しているオーストラリアは準々決勝に進むことができる。

・ジョージアとポルトガルはそれぞれ残り1試合だが、勝ち点が上位3チームに追いつかないため、プール敗退が決定。ウェールズ、オーストラリア、フィジーが2027年の出場権を獲得している。

◆プールD
・イングランドがベスト8、残り1枠は日本とアルゼンチンの直接対決で決定

1位:イングランド 勝ち点14(3勝0敗/得失点差+110)
2位:アルゼンチン 9(2勝1敗/+46)
3位:日本 9(2勝1敗/+14)
4位:サモア 6(1勝2敗/+18)
5位:チリ 0(0勝4敗/-188)

◆残り試合
・10月7日(土)イングランド vs. サモア
・10月8日(日)日本 vs. アルゼンチン

イングランドがすでに1位通過を決めているプールD。アルゼンチンと日本の勝者がシンプルに2位でベスト8が決定する。

・イングランドがアルゼンチンと日本に勝っているため、すでに首位通過と2027年大会の出場権を決めている

・日本 vs. アルゼンチンの勝者が2位で準々決勝に進出する。

・日本かアルゼンチンのいずれか、あるいは両チームが4トライのボーナスポイントを獲得し、引き分けた場合は、イングランド vs. サモアの結果に関係なく、いずれかの2位通過が決まる。

・日本とアルゼンチンがともにボーナスポイントを獲得して引き分けた場合は、得失点差でアルゼンチンが準々決勝進出する(アルゼンチンの得失点差は+46、日本+18)。引き分けても、日本だけが4トライ以上のボーナスポイントを獲得すれば、日本の進出が決定する。

・アルゼンチンと日本が引き分けで、どちらもボーナスポイントが得られなかった場合、サモアがイングランドに29点差で勝ち、4トライ以上のボーナスポイントを得ると、3チームが勝ち点11で並び、サモアが得失点差(+47)の2位で予選プールを通過する。

・この場合、アルゼンチンが日本との得失点差で3位となり、2027年大会の出場権を獲得する(=日本は4位となり次回大会出場権を獲得できない)。

・4戦終えたチリはすでに敗退が決定。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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