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プレーオフトーナメント準決勝の第2試合は、5月14日(日)、12時5分より秩父宮ラグビー場(東京都港区)で行われる。レギュラーシーズン2位のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)と、3位東京サントリーサンゴリアス(東京SG)の対戦だ。両者は今季2度対戦している。開幕節(2022年12月18日)は31-18、最終節(2023年4月22日)は39-24で、いずれもS東京ベイが勝った。しかし、開幕戦でのS東京ベイの勝利は2004年以来のもので、東京SGには15連敗を喫していた。立場は逆転したのか、それとも東京SGがそれを拒むのか、注目の戦いである。
最終節での戦いは拮抗した展開だったが、後半16、18分とS東京ベイに相次いでイエローカードが出て、13人対15人の時間帯があった。この間に東京SGは交代出場のHO中村駿太のトライで24-15とリードしたが、S東京ベイは個々の選手がパワフルに前に出て、交代出場のCTBテアウパ シオネ、LOルアン・ボタらのトライで逆転。最後はFL末永健雄のトライで突き放した。
J SPORTSのラグビー番組「ラグビーわんだほー!」で解説者の後藤翔太氏は、東京SGがこの試合でキックを多用したことを指摘。「本来はボールをキープしてつなぎ続けるサンゴリアスがキックを多用した。スピアーズはこれに上手く対応しました。ただし、ディフェンス突破はサンゴリアスのほうが多く、攻めれば前に出ていました」。キックとパスのバランスを変えてくるのか、変えないのか、天候にもよるが、東京SGの攻め方も注目ポイントだろう。
クボタスピアーズ船橋・東京ベイスターティングメンバー
キックオフの48時間前に発表されたメンバーを見ると、S東京ベイは第16節から先発で3名の変更がある。怪我のデーヴィッド・ブルブリングに代わって前回は交代出場のルアン・ボタが先発し、SHはリザーブだった谷口和洋が先発し、先発だった藤原忍がリザーブにまわった。また、先発CTBだったライアン・クロッティもリザーブに回り、13番はリカス・プレトリアスが15節以来の先発となる。
東京サンゴリアススターティングメンバー
東京SGは最終節の先発PR垣永真之介に怪我があり、代わって2年目の細木康太郎が初先発する。NO8テビタ・タタフの負傷欠場により、FL(6番)だった箸本龍雅がNO8に入り、6番にはトム・サンダースが入る。SOは田村煕に代わってアーロン・クルーデン。WTB(11番)は尾崎泰雅に代わってテビタ・リーが先発。そして、怪我で戦列を離れていたオーストラリア代表CTBサム・ケレビが満を持してリザーブ登録された。世界屈指のペネトレーター(突破役)は、途中出場でどこまでS東京ベイを苦しめるのか。S東京ベイもリザーブに元ニュージーランド代表のCTBライアン・クロッティを入れており、このマッチアップも楽しみだ。
S東京ベイの立川理道キャプテンは、12日(金)のオンライン会見で、「お互いにけが人はいますが、選手層は厚いし、誰がプレーしても大きな影響はない。試合に向けて何をすべきかにフォーカスしたい。誰が出てきても自分たちのスタイルは変わりません」と語った。対する東京SGの齋藤直人キャプテンはこう話した「最終節もお互いに何も隠さずに戦った。手の内は知っている者同士、イーブンです。僕がSHとして考えているのは、S東京ベイのビッグパック(大きなFW)を、いかに効果的に後退させるかということです。キックも使いますが、攻めのバラスを考えたい」と攻略法を話した。
J SPORTS 放送情報
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ジャパンラグビー リーグワン2022-23 D1 プレーオフトーナメント 準決勝-2 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(D1 2位) vs. 東京サンゴリアス(D1 3位)
5月14日(日) 午前 11時 45分~ 生中継
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毎週月曜午後10:00~ ラグビー最新情報満載!
強いフィジカルを持つS東京ベイと、スピードで勝負したい東京SG。そんな対照の妙も楽しめそうだ。また、18トライをあげてリーグワンの最多トライゲッターとなった尾崎晟也(東京SG)と、16トライで2位になった木田晴斗(S東京ベイ)のトライゲッター対決も注目だ。東京SGの田中澄憲監督は「バックスリーはうちの強みです」と言い切る。WTBテビタ・リー、尾崎晟也、FB松島幸太朗のことである。対するS東京ベイも、木田、根塚洸雅、ゲラード・ファンデンヒーファーと好選手が並ぶ。
トップ4に残ったチームの首脳陣は口をそろえて、「レギュラーシーズンとプレーオフのラグビーは違う」とコメントした。優勝を争う戦いは、国代表同士の試合にも似た緊張感がある。一つの反則、一つのミスが勝敗を分ける。準備したプレーを正確に遂行し、的確な状況判断でゲームの流れをものにするのはどちらのチームなのか。一瞬たりとも目の離せない80分が、まもなく始まる。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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