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ラグビー コラム 2023年2月14日

リーグワン前半戦の印象的プレーヤー達。7試合13トライで際立つ尾崎晟也の決定力、出色の存在感だったファフ・デクラーク

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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尾崎晟也(東京サンゴリアス)

ジャパンラグビー リーグワン2022-2023ディビジョン1のレギュラーシーズン(全16節)は、一週間の休みをはさみ、2月18日から第8節が始まる。前半戦で際立つ活躍をした選手をあげてみたい。ラグビーは多様なスポーツであり、目立たないところで仕事をする選手がいてこそスター選手が輝くのだが、本欄では個人スタッツの上位で、その活躍が顕著な選手を取り上げたい。

最多トライゲッター争いで首位に立つのは東京サンゴリアス(東京SG)の尾崎晟也だ。7試合で13トライをあげ、1月22日の花園近鉄ライナーズ戦では4トライの荒稼ぎ。2月5日に行われた東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)戦では、好サポートから3トライをあげた。信頼する松島幸太朗のパスに合わせて走り込み、パスを受けた瞬間にタックラーを振り切るコース取り、スピードの変化は名人芸の域だ。東京SGのアタッキングラグビーのなかで今後もトライを量産しそうだ。

8トライで2位につけるジョネ・ナイカブラ(BL東京)は爆発的なスピードで観客を驚かせている。東京SGとの試合では、タッチライン際でタックルを受けながらパスを返し、セタ・タマニバルのトライを導いた。そんなアクロバティックなプレーも魅力だ。トライランキングで3位つけるのは横浜キヤノンイーグルス(横浜E)のアマナキ・レレイ・マフィ静岡ブルーレヴズ(静岡BR)のマロ・ツイタマクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)の木田晴斗だ。

マフィは怪我で戦線離脱したが、抜群の突破力でチームの上位進出の原動力となった。ツイタマはボールを持って進んだ距離「951m」がリーグNO1。木田は2月4日のトヨタヴェルブリッツ(トヨタV)戦で、タックルを受けながらエビ反りのように足を浮かせてトライをあげた。身体能力の高さは無限の可能性を感じさせる。

リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)

攻撃面で目立った選手といえば、ボールキャリー数1位(79回)のリーチ マイケル(BL東京)、テビタ・タタフ(東京S)、ディラン・ライリー埼玉ワイルドナイツ=埼玉WK)らの日本代表勢だ。松島幸太朗が調子を上げてきたのも日本代表のことを考えれば心強い。優れたトライの嗅覚でチームを救ったのは埼玉WKの竹山晃暉だ。1月28日の横浜E戦では、自ら蹴り上げたショートパントをインゴールで押さえての2トライ。この得点がなかったら埼玉WKの連勝は止まっていただろう。また、ここまで5トライをあげるトヨタVの彦坂圭克もモールのサイドアタックに出るタイミングが絶妙だ。今後も、たくさんの大幅ゲイン、トライを見せてくれそうだ。

ファフ・デクラーク(横浜キヤノンイーグルス)

海外代表勢では横浜Eの新戦力ファフ・デクラーク(南アフリカ代表)のアグレッシブなプレーが際立つ。PKからの速攻でトライを導き、密集サイドを抜け出すような動きを見せつつ、周囲を生かすパスを放つ。タックルも強く、今後もファンを楽しませるだろう。埼玉WKのマリカ・コロインベテ(オーストラリア代表)のプレーも昨季同様インパクトがある。1月15日のトヨタV戦では、チームメイトの野口竜司がハイパントを競り合って叩き落したボールに反応し、トップスピードでキャッチすると、あっというまに40mを駆け抜け左コーナーにダイブした。密集に参加してトライしたり、死角からのタックルでピンチを救ったりと仕事量も多い。後半戦も目が離せない選手だ。

クワッガ・スミス(静岡ブルーレヴス)

そして、南アフリカ代表のクワッガ・スミス(静岡BR)の攻守にわたる存在感はリーグワン前半戦で一番だと感じる。本コラム選出の前半戦最優秀選手としたい。どこからともなく現れてジャッカルし、スキがあればそのまま突進。強烈なタックルで何度もピンチを救う。ここまで7試合ほぼフル出場の550分プレーし、リーチに匹敵するボールキャリー74回を記録しながら、タックルも105回。前半戦の台風の目となった三菱重工相模原ダイナボアーズのハードタックラー坂本侑翼の106タックルに迫る。身長180cm、体重94kgというFW第三列としては小さなサイズでのタフなパフォーマンスは、多くのリーグワンプレーヤーの尊敬を集めている。

バーナード ・フォーリー(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

得点王争いでは、バーナード ・フォーリー(S東京ベイ)が86点でトップ。2位トム・テイラー(BL東京)は78点、3位李承信コベルコ神戸スティーラーズ)が76点で続く。いずれもトライはなく、トライ後のゴール、ペナルティーゴールを積み重ねたものだ。試合の出場機会を考えても、この3人を軸に今後も得点王争いは展開されそうだ。他にも名前をあげたい選手は多いが、今回はこのあたりで。後半戦も、インパクトあるプレーをする選手が数多く出現し、個人賞争いがますます面白くなるのを期待したい。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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