10月29日（土）ラグビー日本代表と戦うオールブラックス、千葉で子どもたちにラグビーを指導

クリニックを大いに盛り上げたWTBクラーク

10月29日（土）、「リポビタンDチャレンジカップ 2022」でラグビー日本代表と対戦する「オールブラックス」こと、ニュージーランド代表。その現役選手8名が、千葉・浦安Dパークで行われた「オールブラックス ラグビークリニック presented by リポビタンD」で、子どもたちにラグビーを指導した。

23日（日）、前日に来日したオールブラックスからはPR（プロップ）ジョージ・バウアー、HO（フッカー）デイン・コールズ、HOコーディー・テイラー、NO8（ナンバーエイト）アーディ・サヴェア、SH（スクラムハーフ）フィンレー・クリスティー、CTB（センター）アントン・レイナート ブラウン、WTB（ウィング）ケイリブ・クラーク、CTB／WTBレスター・ファインガアヌクの8人が登場した。

クリニック前に挨拶するNO8サヴェア

2023年ワールドカップ後に、コベルコ神戸スティーラーズでプレーすることが決まったNO8サヴェアは「本当に楽しみにしています。短い時間ですが、ラグビーを通じてスキルをシェアできればと思います」と挨拶した。クリニックに参加した子どもたちは柏ラグビースクール（小学4～6年生60名）、と浦安ラグビースクール（中学1～3年生50名）の約110名だった。

2019年Ｗ杯前にもオールブラックスに披露した「柏ハカ」

指導の前に柏ラグビースクールの子どもたちが、オールブラックスが2019年ワールドカップの事前キャンプ時に柏の葉でも行った「柏ハカ」を披露して、オールブラックスを歓迎した。ハカをリードした小学校6年生の山部湧樹キャプテンは「2019年ワールドカップ以降、毎週やっていました。オールブラックスの迫力の前に緊張しましたが、うまくできて良かったです！」と破顔した。

サポートコーチたちとも記念撮影

その後はオールブラックスの8選手が2名ずつ4つのグループに分かれて、一緒に身体を動かしながら子どもたちにパス、キックなど基本スキルを中心に指導した。また、リポビタンアンバサダーの三宅敬さん（元パナソニック）、廣瀬俊朗さん（元東芝）の2人、さらに猪口拓さん（元東芝）と阿久根潤さん（元東京ガス）の4人の元日本代表もサポートコーチとして指導を手伝った。

父がリコーでプレー、日本に住んだ経験のあるWTBクラーク

最もクリニックを盛り上げていたのはWTBクラークだった。「ワンピース、ナルト、僕のヒーローアカデミアといったアニメが好き」で、父がリコーでプレーしていたこともあり、時折、身振り手振りも交えて日本語で指導していた姿が印象的だった。最後にWTBクラークは「このキックをキャッチした人はコールズがアイスクリームをあげる！」と言って左足でハイパントキックを蹴り上げるなど会を大いに盛り上げていた。

オールブラックスの選手に質問する子どもたち

また、中学生の浦安ラグビースクールの子どもたちがクリニック終了後にPRバウアー、SHクリスティーに熱心にスキルに関して質問している姿も見られた。子どもたちはおのおのオールブラックスと夢の時間を過ごしたようだ。オールブラックスの選手たちから子ども達に記念品が渡されて、最後に全員で記念撮影をして2時間ほどのセッションは終了となった。

最後に挨拶する35歳のベテランHOコールズ

最後にHOコールズが代表して「オールブラックスを代表して、みんなに感謝しています。昨日（日本に）到着して、今日、みんなの顔を見てラグビーができて嬉しく思います。いつも日本に来るのは楽しみで、みんなの情熱やしっかり規律をとれている姿を見て、我々もいい時間を過ごせました。招いてくれてありがとうございました」と挨拶した。

最後には記念撮影

HOテイラーは「今日は本当に楽しかったです！すばらしい天気の中で、子どもたちと一緒に時間を過ごせました。子どもたちのスキル、エネルギーに圧倒されました」。WTBクラークは「ラグビーを通じて、我々を迎え入れたことの恩返しとして（子どもたちと）このような時間を過ごすことができました」と振り返った。

また、10月29日の日本代表戦に向けてNO8サヴェアは「たくさんの人が入ると聞いています。いい準備をして臨みたい。エキサイティングな試合になるので応援してほしい」と言えば、WTBクラークは「日本はテンポの速いラグビーをしてくることは知っています。速いラグビーを仕掛けてくる日本に対してしっかり準備したい」と意気込んだ。

オールブラックスのサイン入りジャージーが送られた

「焼肉、ラーメンが好き」（HOテイラー）とラグビー以外のことを楽しみにしている選手もいるようだが、オールブラックスは明日24日（火）から、日本代表とのテストマッチに向けてギアを上げていく。

文／写真：斉藤健仁