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ラグビー コラム 2022年5月4日

明治大学、逆転で初陣を飾る。選手コメントから振り返る札幌での「明早戦」。ラグビー関東大学春季大会。

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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逆転トライに喜ぶ選手たち

北の大地が熱狂の渦に包まれた。「北海道“ラグビーの日”」と称し、札幌ドームで開催された「第11回 関東大学春季交流大会」、伝統の明早戦。

「コロナ禍でもファンの皆さんの拍手などがあって、とても楽しんでラグビーをすることができた」(右CTB/センター齊藤誉哉・文4=桐生一)。試合は最後まで分からない大激戦の末、明治大学が早稲田大学に勝利。手に汗握る接戦におよそ8000人の観客が酔いしれた。

モールで前進する明治大学

序盤から両チーム15人制の今季初陣とは思えないハイレベルな攻防が繰り広げられる中、前半15分早大が巧みにパスを回し、先制トライを奪う。しかし、明大もすぐに反撃。前半26分、ラインアウトからモールを組むと前進し続け、HO(フッカー)松下潤一郎(法3=筑紫)がグラウンディング。「モールは準備していたので練習通りにできて良かった」(松下)。昨年度の関東大学対抗戦の立教大学戦以来の紫紺となった松下のトライで、7-5と逆転に成功する。

FW(フォワード)陣のトライにBK(バックス)陣も続く。前半39分、SO(スタンドオフ)伊藤耕太郎(商3=国学院栃木)のオフロードパスを、左CTB廣瀬雄也(商3=東福岡)が拾い、ハンドオフで相手をかわしてトライ。「早稲田は絶対に勝たなければいけない相手。久しぶりにトライを決めることができてうれしい」(廣瀬)。さらに廣瀬は難しい角度のコンバージョンキックも決め、14-5で前半を折り返す。

ラグビー関東大学春季大会2022

後半も先に主導権を握ったのも明大だった。後半2分、キックカウンターから左WTB(ウイング)石田吉平主将(文4=常翔学園)と、CTB齊藤BKバイスキャプテンのパスワークでディフェンスラインを破ると、最後はもう一度パスを受けた石田が走り切りグラウンディング。「普段から学校でもよく一緒にいるので、いいコミュニケーションが取れた」(齊藤)。普段から仲のいいリーダー陣同士の華麗なコンビネーションでリードを広げた。

関東大学ラグビー春季大会2022

【ハイライト】早稲田大学 vs. 明治大学

しかし、伝統の明早戦。一筋縄ではいかなかった。「自分たちが普通に勝てた試合を難しくしてしまった」(石田)。攻撃、守備共に反則が増え、流れは早大ペースに。後半11分、33分と立て続けにトライを奪われ、19-19の同点に追い付かれる。それでも選手たちは悲観していなかった。「守備も問題なく、アタックも継続しすぎただけなので切り替えようと話していた」(NO8/ナンバーエイト木戸大士郎・文2=常翔学園)。

迎えた後半ロスタイム。相手の反則でゴール前でのタップから再開すると、FW陣が身体を当て続け、最後はルーキー・PR(プロップ)富田陸(政経1=大阪桐蔭)が殊勲のトライ。「先輩たちもたくさん駆け寄ってきてくれてうれしかった」(富田)。試合後、神鳥裕之監督が「持っている男」と評したルーキーの逆転トライで今年度の初陣を26-19で勝利を飾った。

紫紺を懸けた競争が早くも始まっている。「春シーズンのチームのテーマは競争。チーム内でもライバルに勝つし、相手にも勝つという話をしていた」(廣瀬)。先月行われた東日本大学セブンズ大会の決勝で活躍した山村和也(政経1=報徳学園)に続き、この試合もルーキーが試合を決めた。「自分の持ち味を生かしてメンバーに入り続けられるようにしたい」(富田)。ルーキーの活躍が今後明大ラグビー部に新たな風を吹かす。

次戦は5月8日(日)、セナリオハウスフィールド三郷で大東文化大学との一戦が控える。大東大は昨年度3年ぶりに全国大学選手権に出場。明大とは2018年度の春季大会以来4年ぶりの対戦となる。「今日出た改善点をしっかり改善して、1週間いい準備をしたい」(齊藤)。昨年度の飯沼組同様、勝ちながら成長するチームへ。短期間で最善の準備をし、GWを最高の形で締めくくりたい。

文/写真:牛嶋淳太郎(明大スポーツ新聞部)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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