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ラグビー コラム 2022年4月2日

冬の花園での再会が楽しみな有望選手たち。全国高校選抜ラグビー大会 総括

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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攻撃的なリードを見せた報徳学園SO伊藤

3月25日(金)から埼玉・熊谷スポーツ文化公園と熊谷ラグビー場で行われた第23回全国高校選抜ラグビー大会。31日(木)の決勝は東福岡(福岡)がコロナ禍の影響で辞退となり、報徳学園(兵庫)が不戦勝。兵庫県勢としては初の全国制覇で幕を閉じた。

開幕前に茗渓学園(茨城)、長崎北陽台(長崎)の2校が出場を辞退し、開幕後も決勝戦を含め、3試合が中止になるなどコロナ禍の影響を大きく受けた大会となったが、その中でもキラリと光るプレーをした選手を挙げておきたい。

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まずはBK(バックス)、9番のSH(スクラムハーフ)の選手からみていこう。優勝した報徳学園の村田大和(3年)は、パス捌きも上手く攻撃的センスに溢れていた。また、準優勝の東福岡の高木城治(3年)もテンポ良いパス捌きでアタックをリードした。ベスト8の東海大大阪仰星の高來亜(3年)は身長183cmと、日本ではあまり見られない大型SHとして将来性を感じさせた。

國學院栃木の司令塔でありキャプテンのSO伊藤

次に司令塔のSO(スタンドオフ)だ。今大会は10番が輝いた大会になったといえよう。優勝した報徳学園の伊藤利江人(3年)は身長170cmと決して大柄ではないが、ステップとランに長けた攻撃的な選手で、スピードのある選手が揃うBKを引っ張った。また、ベスト8に入った國學院栃木のキャプテン伊藤龍之介(3年)も年末の花園でチームを準優勝に導いた視野の広さ、スキルの高さを発揮した。

SOでプレーした桐蔭学園の矢崎

東福岡の高本とわ(3年)も同校の武器であるワイドアタックを引っ張り、ベスト4に入った桐蔭学園の10番は将来を見越して、昨年までFB(フルバック)だった矢崎由高(3年)が務めた。ゲームメイクに徹していたが、慣れてくればまた鋭いランが見られるはずだ。

CTB(センター)も印象に残った選手が多い大会となった。12番では東福岡のCTB西柊太郎(3年)はアタックではなく、ディフェンスでも献身的なプレーを見せた。京都工学院のCTB富山泰成(3年)も鋭いランを見せた。また、大分東明の身長186cmのナブラギ エロニ(3年)の突破力は群を抜いていた。

ランでチャンスメイクした桐蔭学園CTB白井

報徳学園の炭竈柚斗(3年)は突破力とスキルを合わせ持ち、國學院栃木の山田壮(3年)も同様のタイプの13番だった。桐蔭学園の白井瑛人(2年)は力強いランでゲインを繰り返した。大分東明のキャプテンCTB浦山丈(3年)もランニングスキルの高い選手だ。

次にバックスリーを見ていきたい。WTB(ウィング)は決定力の高い選手が際立っていた。報徳学園は海老澤琥珀(3年)、東福岡の上嶋友也(3年)、佐賀工業の大和哲将(2年)らが、スピードスターぶりを発揮した。

報徳学園FB竹之下

FB(フルバック)は東福岡の石原幹士、報徳学園の竹之下仁悟(3年)、東海大大阪仰星の増山将(3年)、流通経済大柏の小野塚勇太(3年)らは、カウンター能力に長けていた。セットプレーの強い佐賀工業の井上達木(2年)はDG(ドロップゴール)が武器で、チームをベスト4に導く原動力の1人となった。

それでは、FW(フォワード)を見ていこう。PR(プロップ)は報徳学園の木谷光(3年)、佐賀工業の松井我空(3年)、桐蔭学園の増田廉(3年)、東海大大阪仰星の石原捷聖(3年)、國學院栃木のPR佐藤蒼(3年)、京都成章キャプテン森山飛翔(3年)ら、新3年生の活躍が際立っていた。HO(フッカー)は報徳学園の山下泰(3年)、東福岡の中山健太郎(3年)、佐賀工業の藤松優翔(3年)らが有望だ。

空中戦、セットプレーの要であるLO(ロック)は、佐賀工業の岡亮太(3年)、古賀大輝(2年)は身長190cm越えとポテンシャルを感じさせる。1年生から活躍する身長191cmの中部大春日丘の物部耀大朗(3年)はキャプテンシーにも成長が見られ、チームの軸となっていた。他には東福岡の舛尾緑(3年)、流通経済大柏キャプテン中川功己(3年)、國學院久我山の磯部俊太朗(3年)も存在感が大きかった。

トライを挙げた國學院栃木NO8北村

最後にバックローだ。FL(フランカー)は東福岡キャプテンの大川虎拓郎(3年)、東海大大阪仰星の松沼寛治(3年)、東福岡の中川一星(3年)、NO8(ナンバーエイト)はハイボールに強い報徳学園の石橋チューカ(3年)、突破力に長けた國學院栃木のい北村優(3年)、フィジカルが武器の大分東明のダウナカマカマ カイサ(3年)らが印象に残った。

今回、名前を挙げた選手の中には昨年度の「花園」で活躍した選手も多く、春の選抜大会では新チームの中軸になり、より成長した姿を見せてくれた。各選手は都府県の大会や地域大会、夏のセブンズの全国大会を通して一回りも二回りも進化し、再び、冬の全国大会の舞台でその勇姿を見せてくれるはずだ!

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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