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ラグビー コラム 2022年3月29日

【ハイライト動画あり】前年王者・東福岡は不戦勝、報徳学園は桐蔭学園を破って初の決勝進出。全国高校ラグビー大会 準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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初の決勝進出を決めた報徳学園

3月29日(火)、埼玉・熊谷ラグビー場で行われている全国高校ラグビー大会は4日目を迎えて準決勝が行われた。

第1試合は前年の王者・東福岡(福岡)と佐賀工業(佐賀)の九州対決だった。しかし、佐賀工業が対戦したチームで試合後に複数名の体調不良者が確認され、新型コロナウイルス感染の疑いがあるため、大会の実行委員会は辞退勧告。佐賀工業はそれを受け入れたため試合は中止となり、東福岡が不戦勝で決勝進出を決めた。

試合を観戦する東福岡の選手たち

東福岡の選手たちは、この日は身体を動かすことなく、準決勝のもう1試合をスタジアムで観戦していた。藤田雄一郎監督は報道陣に対応し、「なんと言っていいのかわからない。佐賀工業は昨年のメンバーも残っていて、選手たちも対戦を楽しみにしていたが仕方ない。ハードな戦いが続いたので、ポジティブに考えてリフレッシュして、対戦相手を研究して準備します」と2日後の決勝戦を見据えた。

準決勝第2試合、桐蔭学園(神奈川)vs.報徳学園(兵庫)は予定通り、12:30にキックオフされた。先に主導権を握ったのは桐蔭学園だった。前半8分、CTB(センター)白井瑛人(1年)が自陣から抜け出してゴール前に攻め込み、最後はFW(フォワード)が押し込んで、ゲームキャプテンのPR(プロップ)守安史成(2年)がトライ。SO(スタンドオフ)矢崎由高のゴールも決まって、7点を先制した。

チャンスメイクした桐蔭学園CTB白井

だが、報徳学園も13分にモールを押し込んで、HO(フッカー)山下泰(2年)が左隅にトライを挙げて、SO伊藤利江人(2年)がゴールを沈め、7-7の同点に追いつく。その後は、接点と運動量で報徳学園が上回りペースをつかむ。

25分にボールを動かして、自陣からエースWTB(ウィング)海老原琥珀(2年)が走り切ってトライ。さらに28分にはNO8(ナンバーエイト)石橋チューカ(2年)がインターセプトからトライ。ロスタイムには再びモールから、PR木谷光(2年)が押さえ、24-7と報徳学園がリードして前半を折り返した。

全国高校選抜ラグビー大会 準決勝

【ハイライト】桐蔭学園 vs. 報徳学園

後半、SO伊藤を中心にボールを動かした報徳学園は5分、WTB中山雄太(2年)が突破し、最後はFB(フルバック)竹之下仁吾(2年)がトライを挙げ、31-7と大きくリードを奪う。20分から桐蔭学園もPR増田廉(2年)、FB萩井耀司(1年)が2トライ返したが、報徳学園も途中出場のPR橋本凌(2年)がトライを挙げた。終わって見れば報徳学園が6トライを挙げて、36-21で勝利。全国大会で初の決勝進出を決めた。

接点では報徳学園が前に出た

ケガ人などの影響もあり、チームの半数が1年だった桐蔭学園の藤原秀之監督は「ブレイクダウンもボールキャリーも完敗でした。前半(の最後に)3本取られて勝負が決まってしまった感じです。現状、今の立ち位置がわかった」と話した。ゲームキャプテンを務めたPR守安は「追い詰められた場面での経験の少なさが出た。チームメイトとしか、試合形式ができなくて対応力が足らなかった」と肩を落とした。

佐賀工業とともに3位となった桐蔭学園

報徳学園の西條裕朗監督は、「率直にホッとしたし、嬉しかったです。試合が少なかったので、自分たちがどのくらい通用するかわからなかったので、勝てて決勝に向けて自信になればいいと思います。自分たちでボールを動かす、ディフェンスする、身体を張るだけでした。FWが接点、セットプレーで身体張ってくれて、BK(バックス)が活きてくれた」と振り返った。

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キャプテンFL(フランカー)植浦慎仁は、「前に上がってディフェンスからできてよかった。インパクトがチームのテーマで、ファーストインパクトからしっかりやった。(決勝戦は)ディフェンスから報徳らしくやっていきたい。FWがラグビーをしっかりしないと負けるので、FWが勝って試合を決めたい」と意気込んだ。

攻撃的なリードを見せた報徳学園SO伊藤

SH(スクラムハーフ)村田大和とともに展開ラグビーをリードしたSO伊藤は「BKラインでどんどん前に出られた。BKラインはボールまわしでも前に出られるし、縦のスピードも上がってきて、(昨年のチームよりも)脅威が増したかなと思います」と胸を張った。

ともに展開ラグビーが持ち味とする、2年連続7度目の優勝を目指す東福岡と初優勝を狙う報徳学園の決勝戦は3月31日(木)11:00にキックオフされる。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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