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東海林一専務理事
2月10日(木)、一般社団法人ジャパンラグビーリーグワンが「NTTジャパンラグビー リーグワン2022」の大会成立要件を発表。それに伴い、東海林一専務理事がオンラインで会見を開いた。
「コロナ陽性者をピッチに立たせないよう厳格に行っている」と東海林専務理事が強調するように、毎週PCR検査を行ってリーグワンは試合を行ってきたが、すでにディビジョン1~3で合計48試合中、13試合が中止となってしまった。そこで今回、改めて今季のリーグワンの成立要件が発表されたというわけだ。
定められたフォーマットでは、ディビジョン1は5月7・8日の第16節まで試合を行い、12チームのうち上位4チームでプレーオフトーナメントを行って優勝を決定する。ディビジョン2・3は4月9・10日の第10節まで試合を行った後、上位3チームと下位3チームにより順位決定戦を行い、最終順位を決める。
なお、入替戦はディビジョンの上位3チームと下位3チームがホスト&ビジターで対戦する。つまり、ディビジョン1と2の入替戦3試合、ディビジョン2と3の入替戦が3試合行われる。
ただ、今季のリーグワンは開幕戦から新型コロナウィルス感染症のオミクロン株による影響で、中止となる試合が相次いでおり、リーグの成立条件が下記のように発表された。
1 リーグ戦全体を通じ、ディビジョンごとに、実施予定試合数の50%以上が開催された場合に成立とする(つまり、予定通りにリーグ戦、プレーオフトーナメントを行う)
2 リーグ戦全体を通じ、ディビジョンごとに、実施予定試合数の50%に満たない場合、または推定される場合は、4月17日までに判断し、全チームによるトーナメント戦で順位を決定する(リーグが不成立になっても個人記録はそのまま適用される)
2月6日時点では、試合は以下のような状況になっている。
・ディビジョン1:30試合中、9試合が中止(30%が中止)
・ディビジョン2:9試合中、試合中止はなし(0%)
・ディビジョン3:9試合中、4試合中止(44%が中止)
また、併せて試合中止時の勝ち点、得失点の取り扱いについても発表された。試合に必要な選手の未充足により試合が中止になった場合、登録人数を充たせなかったチームに責があるとし、これまでの勝ち点の取り扱いに加え、得失点の取り扱いは下記のようになった。
◆試合登録選手の未充足に関しての責が一方のチームの場合は、その帰責性のあるチームに勝ち点は付与されず、対戦チームに5点を付与。得失点の取り扱いは0-21とする(ただし双方のチームに責がある場合は、勝ち点は付与されず、得失点の取り扱いは0-0。不可抗力の場合は勝ち点2-2、得失点は0-0となる)。
つまり、コロナ禍によりキックオフ48時間前までに試合登録選手を揃えることができなかった場合は、相手に勝ち点5を与えてしまうだけでなく、得失点も0-21となってしまう(得失点は、ディビジョン1~3の順位表には、今週末の結果から反映される)。
昨季のトップリーグの場合、試合ができなかった場合は勝ち点2ずつだったが、リーグワンとなり、リーグと全チームが開幕前に話し合って今回のように決めたという。オミクロン株の流行は想定外のことだったが、シーズン途中で変更するのは一貫性に欠けるということで、変更しなかったという。
ディビジョン1は4月17日の第13節終了時点で、実施予定試合数の50%以上が行われた場合は、第14~16節もそのまま行い、その後、上位4チームによるプレーオフトーナメントを開催して優勝を決める。
ただし、4月17日時点で実施予定試合数の50%未満の場合は、第13節までの勝ち点で1~12位の順位付けを行って、トーナメント戦で優勝を争う(第14節から16節の3試合はトーナメント戦に移行されるため実施されない)。
開催が50%に満たない場合の拡大トーナメント
1~4位のチームがシードされ、4月30日・5月1日に1回戦、5月7・8日に2回戦、5月21・22日か準決勝、5月29日が決勝となる。トーナメント戦は途中で負けても順位が決まるまで行われ、もし両チームともコロナの影響で試合ができない場合はリーグ戦の上位チームが勝ち上がる。
50%に満たない場合のディビジョン2・3
また、ディビジョン2・3は4月9・10日にリーグ戦が終わり、その後、上位3チーム、下位3チームに分かれて総当たり戦を行って順位を決定する。ただし、実施試合予定数が50%を割ってしまった場合はリーグが不成立となり、6チームによるトーナメントが行われる。リーグ戦の1・2位がシードされ、1回戦が4月30日・5月1日、準決勝が5月7・8日、決勝戦が5月15日に行われる。
なお、入替戦(2回戦)は新型コロナウィルス感染症により試合ができない場合は、2試合のうち1試合開催すれば、その結果をもって成立とする。また、2試合とも開催できない場合は日程を延期して開催する(ただし期間は原則、9月末までとし、状況に応じて協議を行う)。
今回の会見は新型コロナウィルスの急速な感染拡大を受けて、いわば「プランB」の発表となった。今後もリーグと各チームが協力し、感染対策をしながら安全な試合を行って、もともとの「プランA」での日程で試合を行うように努めていくという。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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