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ラグビー コラム 2021年7月20日

NECグリーンロケッツ東葛、世界的指導者を中心に「ジャパンラグビ ー リーグワン」に挑む

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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左から梶原代表、松木常務、金子監督

来年1月7日から始まる新リーグ「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」(ジャパンラグビ ー リーグワン)のDivision1に参戦する「NECグリーンロケッツ東葛」の母体となるNECが、7月19日(月)に「NECのスポーツビジネスの改革について」オンライン記者説明会を行い、合わせて「グリーンロケッツ東葛」の新チームの体制を発表した。

松木俊哉NEC執行役員常務、梶原健NECスポーツビジネス推進本部長/NECロケッツ代表、女子バレーボールのNECレッドロケッツの金子隆行監督と、元オーストラリア代表HC(ヘッドコーチ)でNECグリーンロケッツ東葛のディレクターオブラグビー(DOR)に就任したマイケル・チェイカ氏が登壇した。

最初にNECの企業スポーツ改革に向けた取組みが説明された。冒頭で松木常務が「NECはこれまで国際的なスポーツ大会のオフィシャルスポンサーや、協賛主催イベントを行ってきた」。

「昨今のスポーツを取り巻く社会環境の変化もあり、今年からNECのスポーツに取り組む方針戦略として、スポーツとテクノロジーを掛け合わせることによって企業スポーツを改革し、人々の生活をより豊かにすることを目指して参ります」。

「地域コミュニティと密接に提携して地元の活性化に協力し、アカデミーを創設して、将来の選手の育成を行っていくなど、これまで以上に地域社会に貢献すべく積極的なチーム運営を進めて参ります」。

そして、「強いチームを作り、スタジアムやアリーナに大勢のサポーターを集め、レッドロケッツやグリーンロケッツの試合を生で見たい、応援したいというファンを少しでも増やし、愛され勝てるチームを作っていきたい」と抱負を述べた。

続いて、その事業推進のため、今年から招聘されたバスケットボール、千葉ジェッツの初代社長だった梶原代表がその具体的な内容について、「我々の役割としては、人と人、人と企業を、人と地域をつなぐコネクターになる、もしくはそのコミュニケーションを加速させる潤滑油になるということを目的として活動していくべきだということで、コネクト、つなぐということをチームビジョンとして活動していきます」。

「また、ロケットは常に上に上がっていくということ、NECの挑戦し続ける精神というところを踏まえながらalways above、常に上を目指して活動していくということを、NECロケッツのスローガンとして掲げます」と説明した。

さらにラグビーとバレーボールの共通で使用する新しいエンブレムについて梶原代表は「力を合わせて、初めてロケットの形になって飛び立つことができる。それを常に選手やスタッフ等含めて、このように胸につけながらその想いを体現化して試合に挑んでいく」と、変更した理由を述べた。

また、NECロケッツのビジネス化については「1、チーム強化」、「2、地域コミュニティの活性化」「3、収益性の向上」の3本柱で行っていくことを明かした。

マイケル・チェイカ DOR

チーム強化について梶原代表は「やはり、愛されるチームになるためには強くなければならないということで、まずは最先端のコーチングノウハウを導入していく。その舵取り役にディレクターオブラグビーとしてチェイカ氏を招いた」。

そして、世界的なコーチの持っているノウハウをしっかり管理し、それを強化から育成まで活用してくということを、テクノロジーを活用して行なっていく。また選手のコンディショニング管理もAIや様々な技術を活用しながら行っていく。映像等を活用してしっかりパフォーマンス分析を行っていく。こうしたテクノロジーをして活用することによって継続的に強く魅力的なチームを作っていきたい」と意気込んだ。

2つ目の地域コミュニティの活性化に関しては、地域密着型のパートナーシップを形成していきたいとの考えを示し、ラグビーにおいては千葉県の東葛エリア(我孫子市、柏市、松戸市、野田市、流山市、鎌ケ谷の6市)。バレーボールは東京、神奈川をホームとしながら、より地域に密着した活動をしていくという。

また、アカデミーの設立により各競技の普及活動、さらにチアリーダーの設立によって地域とのコミュニケーションを促進する。

最後に収益性の向上については、ファンとチーム、関連組織が一体となり、共感を生み出せる双方向な関係を構築して収益の向上を図っていきたいとのこと。

ファンクラブのリニューアルや、映像やSNSを活用したファンとのコミュニケーションの基盤づくりや、企画チケットの販売、日常的に使えるようなグッズ販売などを行うことによって、365日、NECロケッツを感じられる環境づくりを行っていく。

さらに各チームから方針が説明され、NECレッドロケッツの金子監督に続いて、NECグリーンロケッツ東葛のチェイカDORが登壇。「これから様々なチャレンジをすることを非常に楽しみにしている」と語り、まずは新しいスタッフ体制を説明した。

HCには、イングランドのレスター・タイガースでアシスタントコーチを務めたロバート・テイラー氏が就任し、アタックコーチも兼任する。そしてFW(フォワード)コーチには、「日本の文化も知り尽くした人材」としてチェイカDORが太鼓判を押す、オーストラリア代表39キャップを持ち、釜石シーウェイブズでもプレーしたスコット・ファーディが務める。

スクラムはレスター・タイガースや、ロシア代表のスクラムコーチを歴任したボリス・スタンコビッチが指導し、ノンメンバー選手のディベロップメントコーチとしても手腕を発揮する。他にも、NTTドコモでも指導経験のあるブラッドリー・ハリントン氏が、ハイパフォーマンスコーディネーターとS&Cコーチを務める。

新加入選手として、現役日本代表WTB(ウィング)レメキ ロマノ ラヴァ、元日本代表CTB(センター)ティム・ベネット、トップリーグ最年少トライ記録を持つSH(スクラムハーフ)藤井達哉(以上、元宗像サニックス)、WTB児玉健太郎(元神戸製鋼)、ベテランPR(プロップ)上田聖(元キヤノン)、若きPR石田楽人(元クボタ)の名前が発表された。

今回発表された6選手に合わせて、計15名ほどが新たに加わる予定だといい、今後は代表クラスの外国人選手も6人獲得する予定も明かした。

チームスローガンは、「いろいろなチャレンジを、1つ1つしっかり100%超えていく」(チェイカDOR)ということで、「ATTACKEVERYCHALLENGE」と定めた。チェイカDORは、7月1日にキックオフミーティングを行ったが、その際に自分がチームについて勉強したことを40分の映像にまとめて選手に見せたという。

ワラターズでスーパーラグビー優勝にも導いているチェイカDORは「これからチームを基礎から作り上げて、しっかりしたチームとしての文化を作り上げたいと思っていますので、ファンの皆さん、サポーターの皆さんがその一員として居心地のいいチームを作りたいと思っています」と語気を強めた。

すでに2018年に自主興行を開始しているバレーボール「Vリーグ」のNECレッドロケッツとともに、チェイカDORという世界的指導者を中心に、NECグリーンロケッツ東葛は、NECが持つテクノロジーを活用しながら地域と一体となった強化に取り組み、来年の開幕LEAGUE ONEでスタートダッシュを成功させて頂点を目指す。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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