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ラグビー コラム 2021年7月15日

春を制した東福岡か、前回王者の桐蔭学園か。ラグビー全国高校7人制大会のみどころ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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春に続き2冠を目指す東福岡

高校生ラグビーの夏の風物詩となっているセブンズ(7人制ラグビー)。昨年はコロナ禍の影響で開催されなかったが、今年は「第8回全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会」が、7月17日(土)~19日(月)、長野県上田市菅平高原のサニアパークで開催される。

7人制ラグビーの全国大会は、2024年以降の夏季五輪に向けたセブンズの強化と普及、将来有望な選手の発掘、そして高校の単独チームの出場数を増やすことを目的に、2014年から毎年夏に行われている。

過去の優勝チームは2014年から2019年までそれぞれ、東福岡(福岡)、東海大仰星(大阪)、東福岡、東福岡、流通経済大柏(千葉)、桐蔭学園(神奈川)が優勝し、東福岡が最多3度の優勝を誇る。

なお、2014年度と2016年度の東福岡、2015年度の東海大仰星、2019年度の桐蔭学園は夏のセブンズだけでなく、春の選抜大会、冬の「花園」こと、全国高校ラグビー大会も制して「高校3冠」を達成している。

出場する高校は各都道府県の予選を勝ち抜いた47チームと前回大会(一昨年の6回大会)の覇者である桐蔭学園を含めた48校だ。

7月17日に、3チームずつ16プールに分かれて予選プールを行う。そして7月18・19日に一発勝負のトーナメント戦が行われるが、各プール1位の16チームが優勝を争う「カップトーナメント」に、プール2位は「プレートトーナメント」、プール3位は「ボウルトーナメント」にそれぞれ進む。

第7回大会はコロナ禍の影響で開催されなかったため、7大会連続出場のチームが第1回から参加していることになる。

1回目から参加しているのは仙台育英(宮城)、茗渓学園(茨城)、流通経済大柏、桐蔭学園、日本航空石川(石川)、東海大大阪仰星、報徳学園(兵庫)、石見智翠館(島根)、尾道(広島)、東福岡、佐賀工業(佐賀)、長崎北陽台(長崎)、高鍋(宮崎)の13校で、優勝経験校や各地区の強豪、さらにパスラグビーが持ち味のチームが揃った。

「セブンズは何が起きるかわからない」とよく言われている通り、コロナ禍で練習が制限されている地域がある中で、見事に初出場を飾ったチームが早稲田実業(東京)、東海大相模(神奈川)、開志国際(初出場)、名古屋(愛知)、滋賀学園(滋賀)、倉敷(岡山)、熊本(熊本)、読谷(沖縄)と8校あったことは、大会の意義にもかなっており特筆すべきことだろう。

例えば、早稲田実業は國學院久我山と東京という強豪を下し、名古屋は花園常連の中部大春日丘を下して全国大会への切符を手にしている。

それでは優勝の行方を予想していきたい。やはり筆頭はBK(バックス)の展開力を伝統的に武器としており、最多の過去3回の優勝、そして今年の春の選抜も制した東福岡だろう。稗田新BKコーチの下、毎年、セブンズにも力を注いでおり、春の勢いを夏につなげたい。

また、2年前の覇者である桐蔭学園、優勝経験のある流通経済大柏、東海大大阪仰星もスキルが高い選手が多く、優勝を狙う力は十二分にあろう。また、過去に決勝進出した経験のある御所実業(奈良)、京都成章(京都)、國學院栃木(栃木)も初優勝をうかがう。

16のプールを見るとAプールでは佐賀工業と京都成章、強豪同士がぶつかる。また、Dプールではディフェンディングチャンピオンの桐蔭学園が、大分舞鶴(大分)、近畿大和歌山(和歌山)の挑戦を受ける。

Hプールでは東海大相模、名古屋、熊本と初出場校が3チーム揃った。Kプールでは日本航空石川(石川)と秋田工業(秋田)が同組に。Nプールでは流通経済大柏と報徳学園(兵庫)という強豪同士が対決する。Pプールでは早稲田実業と開志国際と、初出場校が同組となった。

まずは7月17日の大会初日の予選プールをしっかり首位で通過し、優勝を争う「カップトーナメント」に進出することが優勝するための絶対条件だ。また、大会2日目以降は負けたら終わりのノックアウト方式のトーナメント戦である。平地に比べて比較的冷涼な菅平高原だが、暑さや降雨の可能性もある。練習で培ってきたチーム力が勝負を決めるはずだ。

いずれにせよ2年ぶりに開催される高校生セブンズで夏の王者となり、秋の花園予選、冬の花園本番へと勢いをつけるチームはどこになるのか。優勝経験のある強豪校がやはり王者に立つのか、それとも初優勝校が誕生するのか。そして、今大会に出場した選手の中から、2024年やそれ以降の五輪に出場する選手が出てくることを期待したい。

◆出場48校

北海道:札幌山の手(2大会連続6回目)
青森:青森山田(2大会連続2回目)
岩手:黒沢尻北(2大会連続4回目)
宮城:仙台育英(7大会連続7回目)
秋田:秋田工業(6大会ぶり2回目)※予選が実施できなかったため推薦による出場
山形:山形中央(6大会連続6回目)
福島:磐城(2大会連続4回目)

茨城:茗渓学園(7大会連続7回目)
栃木:國學院大學栃木(5大会連続6回目)
群馬:東京農業大二(2大会連続3回目)
埼玉:深谷(2大会ぶり5回目)
千葉:流通経済大柏(7大会連続7回目)
東京:早稲田実業(初出場)
神奈川:桐蔭学園(7大会連続7回目)※前大会優勝校
神奈川:東海大相模(初出場)
山梨:日川(2大会連続6回目)

新潟:開志国際(初出場)
富山:富山第一(2大会連続2回目)
石川:日本航空石川(7大会連続7回目)
福井:若狭東(2大会連続4回目)
長野:岡谷工業(6大会ぶり2回目)

岐阜:関商工(2大会連続5回目)
静岡:浜松工業(2大会ぶり2回目)
愛知:名古屋(初出場)
三重:朝明(6大会連続6回目)

滋賀:滋賀学園(初出場)
京都:京都成章(2大会連続4回目)
大阪:東海大阪仰星(7大会連続7回目)
兵庫:報徳学園(7大会連続7回目)
奈良:御所実業(2大会ぶり6回目)
和歌山:近畿大和歌山(5大会連続5回目)

鳥取:米子工業(3大会連続3回目)
島根:石見智翠館(7大会連続7回目)
岡山:倉敷(初出場)
広島:尾道(7大会連続7回目)
山口:大津緑洋(3大会連続4回目)

徳島:城東(4大会連続4回目)
香川:坂出第一(2大会連続3回目)
愛媛:松山聖陵(3大会ぶり4回目)
高知:土佐塾(2大会ぶり5回目)

福岡:東福岡(7大会連続7回目)
佐賀:佐賀工業(7大会連続7回目)
長崎:長崎北陽台(7大会連続7回目)
熊本:熊本(初出場)
大分:大分舞鶴(5大会ぶり3回目)
宮崎:高鍋(7大会連続7回目)
鹿児島:鹿児島実業(3大会ぶり5回目)
沖縄:読谷(初出場)

◆予選プール組分け

Aプール:札幌山の手、佐賀工業、京都成章
Bプール:読谷、若狭東、國學院栃木
Cプール:鹿児島実業、茗渓学園、朝明
Dプール:桐蔭学園、大分舞鶴、近畿大和歌山
Eプール:磐城、滋賀学園、石見智翠館
Fプール:長崎北陽台、関商工、仙台育英
Gプール:富山第一、尾道、秋田中央
Hプール:東海大相模、名古屋、熊本

Iプール:御所実業、深谷、松山聖陵
Jプール:青森山田、倉敷、浜松工業、
Kプール:日本航空石川、城東、秋田工業
Lプール:岡谷工業、東京農大第二、東福岡
Mプール:坂出第一、黒沢尻北、東海大大阪仰星
Nプール:流通経済大柏、報徳学園、大津緑洋
Oプール:米子工業、日川、高鍋
Pプール:開志国際、早稲田実業、土佐塾

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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