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【ハイライト】神戸製鋼 vs. パナソニック|トップリーグ 2021 第6節
山沢拓也(パナソニック)
以降は両チームともラインアウトにプレッシャーをかけあって起点が安定せず、攻めてはハンドリングエラーが多発し、ボールは行ったり来たり。後半37分、交代出場の神戸製鋼SOアーロン・クルーデンが約45mのPGチャンスを得たが右に外れる。「勝利に貢献できなくて残念」(クルーデン)。その直後、パナソニックの交代SO山沢拓也が防御背後にショートパントをあげ、これをCTBディラン・ライリーが確保し、再び山沢がパスを受けてゴール方向へキック。インゴールに転々とするボールをライリーが追う。間に合うかどうか微妙なタイミングに息をのむ観客席。しかし、ライリーが駆け付ける前にボールはデッドボールラインを出てトライには至らず。まもなくノーサイドとなった。
パナソニックの坂手淳史キャプテンは「ミスはたくさんあったが、相手より一歩でも早く動くというところなど良かった点もあった」と前向きなコメント。この日、トップリーグ100試合を達成した神戸製鋼の橋本大輝は「入社以来、パナソニックと何度も戦ってきましたが、きょうは一番勝てる可能性を感じました。次に戦うのが楽しみです」とこちらも前を向いた。
神戸製鋼は2018年からウェイン・スミス総監督体制となり、攻撃力は格段にレベルアップした。パナソニックの福岡堅樹は神戸製鋼に対して「個の力を感じました」と、個人で局面を打開できる選手が増えた印象を語った。コンディションの良い状況で戦えばどうなるか分からないが、いずれにしても両者の実力が拮抗しているのは間違いない。再戦が実現するとすれば、プレーオフトーナメントのファイナルだ。果たして両チームはそこまで勝ち続けることができるのだろうか。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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