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ラグビー コラム 2021年3月31日

東福岡が快勝、桐蔭学園が接戦を制して決勝進出。全国高校選抜ラグビー大会準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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3月29日(月)、埼玉・熊谷ラグビー場で行われている第22回全国高校選抜ラグビー大会は4日目を迎え、準決勝2試合が行われた。1試合目は東福岡(福岡)が快勝し、2試合目は桐蔭学園(神奈川)が接戦を制して、31日(水)の決勝に駒を進めた。

第1試合は東海大大阪仰星(大阪)と東福岡が激突した。両者は3ヶ月前の花園・準々決勝でも対戦し、21-21の引き分け(抽選の末、東福岡が準決勝に進出)だった。その再戦ということもあり、両者とも気合いが入っていた。

FWで前に出た東福岡

序盤、東福岡はキックを使って陣地を取る戦略を取った。ラインアウトで有利に立てるのでは、という分析からだったという。

仰星FB穴澤の先制トライ

だが、前半9分、東海大大阪仰星がキックカウンターからボールを大きく動かし、左サイドでショートパスをつないで、FB(フルバック)穴澤開(1年)が左端にトライ。CTB(センター)野中健吾(2年)がゴールを決めて7-0と先制する。

東福岡もすぐに反撃。12分、PR(プロップ)島本京(2年)がトライ。さらに17分、相手のキックをチャージしてチャンスを作り、FB石原幹士(1年)が押さえて、12-7と逆転に成功する。

前半終了間際、仰星WTB御池の逆転トライ

ただ、東海大大阪仰星もボールを動かして、23分、WTB御池蓮二(2年)が中央にトライを挙げて、14-12とリードして前半を折り返した。

後半、2点ビハインドの東福岡の藤田雄一郎監督は「前半でコンタクトが優位とわかったので、強いラグビーしよう」と選手を送り出した。

後半1分、東福岡WTB遠藤の逆転トライ

その言葉の通り、後半1分、自陣からボールを展開し、WTB遠藤亮真(2年)が左中間にトライ。さらに9分、相手のパスミスに反応したゲームキャプテンSO楢本幹志朗(2年)がインゴールでボールを押さえてトライ。

13分には再びキックチャージからFL(フランカー)大西一平(2年)がトライを挙げ、29-17として試合の流れを大きくたぐり寄せた。その後は東福岡が3トライを重ねて終わって見れば46-17で快勝。

ゲームキャプテンSO楢本は「先輩が(花園で)同点で果たせなかった勝ちをチーム一丸で取りにいった。前半は厳しい戦いとなったが、ハーフタイムに監督、コーチ陣、選手と話して修正できました」。

そして「選抜で5年間、優勝から遠ざかっているので、先輩たち5年分の気持ちを乗せて優勝したい」と意気込んだ。

勝利した東福岡

藤田監督は「花園でああいう(21-21の引き分けの)試合をやって、いいゲームでしたが、それを置いて、勝ちたかった、勝敗をつけたかった」。

「花園では4年連続ベスト4だったし、選抜は過去4年、決勝にいっていなかった。この山を乗り越えれば成長できると思っていました」とホッとした表情を見せた。

敗れた東海大大阪仰星の湯浅大智監督は「フィジカルというより、(走るラインコースの)角度で(やられた)。全国のベスト4以上はやっぱり経験しないと」。

「負けは悔しい。今年のチームでどうやって戦うか。僕の指導者としての力不足を感じたので、僕が勉強して成長しないといけない。勝つ集団になる、勝つことを追い求めるために全力を尽くすことを丁寧にやりたい」と先を見据えた。

3位表彰を受ける仰星の薄田主将

また、キャプテンNO8(ナンバーエイト)薄田周希は「前半の最初、いい流れで入れたが、後半はフィットネスの差で相手にやられた。ベスト4からの戦いを甘くみていた」と肩を落とした。

2試合目は4連覇がかかる桐蔭学園と大阪桐蔭(大阪)の「桐蔭対決」となった。近年、名勝負を演じてきた両チームの戦いは、やはりクロスゲームとなった。

桐蔭学園のこの試合のテーマは「前に出る」だった。副将の1人SH小山田裕悟(2年)は「熱量、気持ちでやられたら絶対行かれるので、声を出すことも意識していた」と振り返る。

先制トライを挙げる桐蔭学園SH小山田

先制したのは、その桐蔭学園だった。前半6分、ボールを継続して左サイドでCTB今野椋平(2年)、FB矢崎由高(1年)、SH小山田とショートパスをつないで、小山田がトライ。CTB今野がゴールを決めて7-0とする。

その後は拮抗した状態が続いたが、20分、桐蔭学園がPGを決めて、10-0とする。大阪桐蔭も前半終了間際に相手ゴール前に迫り、スクラムを起点にSH杉山雅咲、SO長田荘平、WTB田積智陽(いずれも2年)とつないで、田積が右端に飛び込んで5点差として前半を折り返す。

後半、徐々に接点で優位に立ってきた大阪桐蔭のペースとなる。後半11分、相手陣でボールを動かして途中出場のWTB柴田憲真(1年)の折り返しのパスをSO長田が右中間にトライ、ゴールも自ら決めて12-10と逆転に成功する。

裏へのキックを押さえてトライを挙げた桐蔭学園CTB森

18分、やっと桐蔭学園も相手陣奥深くに攻め込み、アドバンテージをもらう。そのチャンスにSH小山田が裏にキックし、CTB森草知(2年)がグラウンディングし、ゴールも決まって桐蔭学園が17-12と再びリードした。

SH小山田は「FWもなかなか前に出られなくて、BKも(相手のディフェンスが)厚かった。味方がいると信じていたので、裏に蹴ろうと思いました」と破顔した。

その後、お互い得点を加えることができず、残り2分となったところで桐蔭学園がFWでボールをキープし、最後は外に蹴り出してノーサイドを迎えた。「桐蔭」対決は桐蔭学園が17-12で制して、前人未踏の4連覇へ王手をかけた。

敗れた大阪桐蔭の綾部正史監督は「選手たちは12月から3月までの4ヶ月間、努力してくれた。いい試合でした。トライ数も同じだったし、当然、勝ちたかった」。

「春先、こういったゲームができたのは次につながる。また対戦させてもらえるように努力するだけです」と悔しそうな表情を見せた。

3位表彰を受ける大阪桐蔭

キャプテンのCTB河村ノエル(2年)は「気持ちでも実力でも上回られた。ペナルティや簡単なミスで自分たちの形を崩してしまった。もう一度基本を見直します」と唇を噛んだ。

準々決勝に続いて、接戦を勝ちきった桐蔭学園の藤原秀之監督は「昨日(の準々決勝)もそうでしたが、不思議な勝ちです。勝たせてもらっている感じ」。

第22回全国高校選抜ラグビー大会 準決勝

【ハイライト】大阪桐蔭vs.桐蔭学園

「BKで(トライを)取ったが2本では勝負にならないでしょう。(決勝では)相手の方が上なので、やってきたことしかできない」と話した。

タックルする桐蔭学園

ゲームキャプテンLO小椋健介は「相手(大阪桐蔭)はフィジカルが強いので、FW勝負でもそうですし、1人1人が1対1で勝とうと臨みました。(東福岡との)決勝は対策もしますが、自分たちが何ができるかを考えてやりたい」と気を引き締めた。

決勝戦はこの10年、全国レベルでしのぎを削り合ってきたライバル関係にある桐蔭学園と東福岡のカードになった。桐蔭学園が初の選抜4連覇達成なるか、それとも5回の最多優勝を誇る東福岡が5年ぶりに春の王者に輝くのか。

ラグビーファンの耳目を集める決勝は、3月31日(水)11:00にキックオフされる。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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