人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2021年1月6日

ボーデン・バレット、現役オールブラックスのサントリー入団会見

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
  • Line

ボーデン・バレットとサンゴリアス君

1月6日(水)東京都内で、サントリーサンゴリアスに入団した現役オールブラックスのSO(スタンドオフ)ボーデン・バレット選手の入団記者会見が行われた。

同席した土田雅之シニアディレクターは「バレットという頼もしい仲間が加わることになりました。現役のオールブラックスで、88キャップを誇ります。また、2016年、2017年とワールドラグビーの年間最優秀賞を連続受賞し、一昨年のワールドカップでも大活躍。名実ともに世界No.1の選手です」と説明した。

ジャージ贈呈式。土田シニアディレクターと

最初はやや緊張した面持ちだったバレットは、冒頭、「日本に来た大きな理由の1つは、日本という国がとてもすばらしいからです。サンゴリアスの一員になれて本当に嬉しいです」。

「(アグレッシブアタッキングラグビーというサントリーの)ラグビーのスタイルがとても自分にあっていて、チームメイトと一緒にトップリーグをプレーできることも楽しみですし、ここで新たな友達に巡り会えたことも幸運です。

ここまでプレシーズンを戦ってきて、日本のラグビーのスキルレベルは高く、チームメイトはすごく日々成長していると思いますし、私もまた彼らとの経験によってラグビー選手として成長させてもらっています」と挨拶した。

改めて、日本で、サントリーでプレーすることになった経緯を聞かれると、世界的なSOは「2年ほど前、私とニュージーランドのラグビー協会と契約の交渉がありました。4年間という長い契約です。その期間の中で、海外で(1年間の)サバティカル(長期休暇の意味、その期間は海外でのプレーを認める制度)を取ることを幸いにも許されることになりました。

次のワールドカップまでの4年間の中のサバティカルということで、次の大会のあるフランスか、前回の日本かという選択肢だったのですが、私はやはり東京が大好きで、大好きな日本のラグビーを経験しようと思い、サントリーでプレーすることになりました」と説明した。

ファンにどんなプレーを見てほしいかと聞かれて、バレットは「ラン、パス、キックといったところ、チームでハードワークしているところ、スキルの高さを見てほしいですね。自分の試合を見てくれるのでしたら、(SOとして)プレーの判断をする立場なので、私がどういう判断をするか予想して、それが正しいかどうか見てもらったらいいのではないでしょうか」と話した。

サンゴリアス君と一緒に撮影

バレットと言えばハリケーンズ、オールブラックスでSOとしてプレーしたが、2019年ワールドカップでは、FB(フルバック)としてもプレーした。また、昨年のスーパーラグビー・アオテアロアでは、ブルーズで再びSOとしてプレーした。

SO、FBのどちらでプレーしたいかと尋ねられると「この2年ほどオールブラックスでは15番をつけてプレーしました。後からチームを支えるというのはとても楽しい経験です。SOはコントロールするという役割があって、それは自分が一番好きで、得意なことでもあります」。

「SOの感覚を戻すのには、もっとSH(スクラムハーフ)とCTB(センター)とのコミュニケーションを上げていかないといけないかなと思います。どのポジションがやりたいかと言われれば10番ですし、ニュージーランドに帰ってもオールブラックスでもやりたい」とサントリーでは10番をつけてプレーする意向を語った。

チームメイトで印象に残っている日本人選手を聞かれて、SOバレットは「特にBK(バックス)の選手はフィジカルがあって、スキルセットが素晴らしいのでよく印象に残っています」。

「具体的には、私たちのキャプテン(CTB中村)亮土がそうですね。最近、頭角を現している若いSHの(齋藤)直人はポテンシャルがありますし、同じ早稲田大学から入ってきた(CTB中野)将伍もそうですね。チームは若手と経験値のある選手のバランスがとても取れていると思いますので、チームとしても高いポテンシャルがあります」と3選手の名前を挙げた。

対戦が楽しみなチームや選手を聞かれて、SOバレットは「(オールブラックスのチームメイトだった)ブロディー・レタリック、ベン・スミス(ともに神戸製鋼)、TJ・ペレナラ(NTTドコモ)と戦ってみたい」。

「チームとして対戦したいのが神戸製鋼、パナソニックです。非常にチャレンジングだと思います。ただ、簡単な試合は1つもないと思っています。とてもタフな大会だと思います。どの試合も厳しい試合になると思っているので、毎試合しっかり準備して試合を楽しみたい」と腕を撫した。

ジャパンラグビー トップリーグ2021

大会概要 ~トップリーグ2021開幕スペシャル~

2019年ワールドカップで、バレットはとんこつラーメン好きが有名になった。やはり、日本食をおおいに堪能しているようで「日本食がたくさん食べられるのは私にとってとてもラッキーです。刺身、寿司、豚骨ラーメンはもう最高です」。

「チームメイトがおいしいラーメン店を教えてくれたんですけど、まだ行けていませんので行ってみたい。焼き肉も連れて行ってもらいましたが、とても美味しかった!正直言うと、なんでもおいしい。日本の料理は新鮮ですし、質も高い。あとスタイルもいいですね」と笑顔を見せた。

サバティカルの契約は1年。今季終了後、またブルーズに戻ってニュージーランドでプレーすることが決まっている。

今後のことを聞かれるとSOバレットは「今回は短い期間になってしまいますが、いつかはわかりませんが、また(日本)戻ってきたいという気持ちはあります。まだ何も決まっていませんが、何が起こってもおかしくないし、いろんな可能性があります。今はオールブラックスで2023年のワールドカップという目標があります」。

「まずはこのチームで、トップリーグで優勝し、選手としてもっと成長したいですし、日本での経験を楽しみたい。家族ともいい時間を過ごし、チームメイトとの友情も育んでいきたい」と話すに留めた。

サントリーは1月16日(土)の開幕戦で、トヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する。SOバレットは「チームはすでに数週間後に開幕するトヨタ自動車戦の準備をしているので 開幕戦には先発で出たい」。

「ですが、外国人起用のルールがありますし、コーチが決めることですし、戦術のこともあるので、何としても23人の中に入りたい」とオープニングマッチを見据えた。

サントリーでは10番としてプレーする

現役オールブラックスであり、2度の世界最優秀選手にも輝いたSOバレットが、その実力をおおいに発揮し、ラストシーズンのトップリーグでサントリーサンゴリアスに6回目の優勝をもたらすことができるだろうか。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ