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ラグビー コラム 2021年1月1日

早稲田大学、2年連続の『荒ぶる』へ向け帝京大学と対戦。ラグビー全国大学選手権準決勝

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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慶大戦でインゴールへ向かうCTB伊藤

ラグビー全国大学選手権連覇に向けて、第1関門の慶應義塾大学戦で勝利を収め、3年連続の『年越し』を決めた早稲田大学。次戦で迎え撃つのは、3年ぶりの大学日本一を狙う帝京大学だ。

帝京大は大学選手権初戦となった東海大学との準々決勝で、相手の粘り強いディフェンスに苦戦を強いられ、セットプレーなどに課題が残る一戦となったが、接戦の末に14-8で勝利した。今季2度目となる両者の対決はどちらに軍配があがるのか。

今季の早大の強さは課題修正能力にある。「1週間、1週間、自分たちの課題を克服するために練習を積むことができています」と、PR(プロップ)小林賢太(スポ3=東福岡)の言葉通り、毎試合ごとに浮かび上がったチームの課題を確実に修正、克服してこれまで白星を積み上げてきた。

要所でのラインアウト、スクラムのミスが痛手となり、初黒星を喫した関東大学対抗戦の早明戦を受け、「自分たちの形を取り戻すことにフォーカス」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)して臨んだ慶大戦で見せた、安定したセットプレーがそれを証明している。

対抗戦の帝京大戦でのディフェンス

帝京大戦では、慶大戦で課題となった後半の規律の乱れをどこまで修正できるかが1つの焦点となる。また、早大フィフティーンは対抗戦7試合、大学選手権1試合を経て、確実な成長を見せている。

慶大戦で公式戦初スタメン出場を果たし、圧巻の独走トライを見せたCTB(センター)伊藤大祐(スポ1=神奈川・桐蔭学園)や、そのスピードと突破力を武器に対抗戦からコンスタントにトライを挙げているWTB(ウィング)槇瑛人(スポ2=東京・国学院久我山)と、WTB古賀由教(スポ4=東福岡)の両翼を擁するBK(バックス)は高い決定力を誇る盤石の布陣。

SH(スクラムハーフ)小西泰聖(スポ2=神奈川・桐蔭学園)と、SO吉村紘(スポ2=東福岡)のHB(ハーフバック)団の安定感は、試合を重ねるごとに磨きがかかり、持ち味の『展開ラグビー』を主導している。

ラグビー 全国大学選手権 準々決勝

【ハイライト】慶應義塾大学 vs. 早稲田大学

対する帝京大を見ていこう。対抗戦では早慶明の3校に黒星を喫し、4勝3敗で4位という成績。さらには予定されていた大学選手権3回戦が不戦勝となり、イレギュラーなスケジュールへの対応を迫られた。

その影響もあってか、東海大との準々決勝では安定感に欠けるラインアウトが散見され、相手の鋭いディフェンスにも阻まれて思うように攻撃を展開できない時間帯が続いた。しかし、決して油断することはできない。

特に、早大が課題として挙げるスクラムにおいて優位に立たれると、試合の流れを渡してしまう可能性がある。また、少ないチャンスをものにする決定力にも警戒したい。

CTB尾崎泰雅(帝京大)、HO(フッカー)江良颯(帝京大)ら、トライを量産している選手に加えて、東海大戦で復帰を果たしたCTBニコラス・マクカランを止められるかが鍵となるだろう。

2021年の幕開けを飾るこの戦い。2年連続の『荒ぶる』のために、赤黒戦士の闘志は熱く燃えている。王座奪還を目論む帝京大との意地のぶつかり合いの行方はいかに。決勝進出に向けて、一回り成長を遂げた早大フィフティーンの勇姿を見逃すな。

文:安岡菜月/写真:安岡菜月、橋口遼太郎(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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