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ラグビー コラム 2020年11月28日

最後のきっぷは東海大相模、花園出場の63校が決まる。ラグビー全国高校大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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神奈川からは桐蔭学園と東海大相模が出場

11月28日(土)11:00より、100回目の記念大会を迎える「花園」こと、全国高校ラグビー大会の関東ブロック予選決勝、東海大相模(神奈川)vs.國學院久我山(東京)の一戦が行われた。

今年度の花園は記念大会のため、過去9年間の累計出場校数が多かった福岡、愛知、埼玉が1枠増え、全国9ブロックに各1枠与えられた。よって通常の51校から12校増えて63校が出場する。

都道府県予選とは別に、各都道府県予選2位のチーム(複数出場都府は1校に絞る)が出場するブロック予選が行われ、最後に行われたのが関東ブロック予選決勝だった。

東海大相模は神奈川県予選決勝で、前年度王者の桐蔭学園に17-19と惜敗し関東ブロック予選に進んだ。準決勝は専修大松戸(千葉)に61-10で勝利し決勝に進出。

東京第1地区決勝で早稲田実業に敗れた國學院久我山は本郷を倒して東京代表となり、関東ブロック予選に進んだ。そして、準決勝で東京農大第二(群馬)を55-5で下して決勝に進出した。

FWを中心に前に出る久我山

夏の練習試合では引き分けだったという両者の対戦。先制したのは風上に立った國學院久我山だった。相手の反則からゴール前ラインアウトのチャンスを得て、モールを押し込んだ後、最後はFL(フランカー)新山昴生(3年)がねじ込んでトライ。

SH(スクラムハーフ)中村大洋のゴールも決まり、7-0とリードする。さらに前半10分、國學院久我山はPG(ペナルティゴール)を決めて、10-0とリードを広げる。

東海大相模FB河野のトライ

BK(バックス)の展開力が武器の東海大相模も負けていない。敵陣20mのラインアウトを起点に、キャプテンCTB(センター)吉田輝雅(3年)のフラットなパスからFB(フルバック)河野吏玖が抜けだしトライ。SO(スタンドオフ)柏原慶太(2年)のゴールも決まり、7-10とする。

前半終了間際にトライを挙げる東海大相模WTBボンド

その後は一進一退の攻防が続き、前半のロスタイムを迎える。東海大相模が敵陣30mほどのラインアウトからボールを右に大きく展開し、WTB(ウィング)ボンド洋平(3年)が右隅に押さえて、東海大相模が12-10と逆転してハーフタイムを迎えた。

ステップが武器の東海大相模WTB樋川

後半、風上に立った東海大相模がキックを主体に攻め込む。12分、相手のラックを乗り越えてターンオーバーに成功。CTB吉田が右隅にグラバーキックを蹴り、そのボールをWTB樋川蔵人(3年)が押さえてトライ。東海大相模が19-10とリードを広げた。

まだ残り時間は20分あまり、風下のため自陣から強力なFW(フォワード)を中心にボールを継続してくる久我山に対して、東海大相模は連続してペナルティを重ねてしまい、自陣ゴール前で守る時間帯が続く。

それでも東海大相模は持ち前のディフェンス力を発揮し、ロスタイムのトライ1本に抑えて、そのまま19-17でノーサイド。東海大相模が、5大会連続9回目の花園出場を決めた。

花園出場を決めた三木雄介監督は「ただただ嬉しい。子どもたちが一生懸命やってくれた成果なので誇りに思います。勝てて良かった。初めから厳しい試合になるとは予想していたが、久我山さんの力強いアタックを受けてしまった」。

「(花園に向けて)課題は山積みです。スクラムの部分や反則の多さがありましたので、そういった部分をバージョンアップできるように、この1ヶ月鍛え直し全国の舞台で暴れたい」と話した。

神奈川県予選の決勝は惜敗したものの、ブロック予選で花園行きの切符を手にした東海大相模。ただ、ノーサイド直後、フィフティーンは誰ひとりとして喜びを露わにしなかった。

キャプテンCTB吉田は「この点数では満足していない。花園出場を決めたことは嬉しいが、もっと高い目標がある。(風上の)後半、点数を伸ばせなかった。(花園までは)同じミスやペナルティを重ねたので、試合中の修正力や決定力を鍛えたい」と話した。

また、花園での目標を聞かれ、キャプテンのCTB吉田は「(目標は)優勝です。必ず、(桐蔭学園に)花園でリベンジしようと言い合ってきました。花園でリベンジして優勝を狙いたい」と意気込んだ。

東海大相模が出場権を得たことで、今年度の花園、全63校の出場が決まった。12月5日にとオンラインで抽選会が行われる。花園は12月27日に開幕し、来年1月9日に決勝が行われる予定だ。

【第100回全国高等学校ラグビーフットボール大会 全出場校】

都道府県予選を勝ち抜いた出場51校は以下の通り。

◆北海道

・北北海道:旭川龍谷(3大会連続5回目)
・南北海道:札幌山の手(3大会連続19回目)

◆東北

・青森:青森山田(2大会連続2回目)
・岩手:盛岡工業(12大会ぶり35回目)
・宮城:仙台育英(25大会連続28回目)
・秋田:秋田工業(3大会ぶり68回目)
・山形:山形中央(3大会連続27回目)
・福島:学法福島(6大会ぶり2度目)

◆関東

・茨城:茗溪学園(9大会連続26回目)
・栃木:國學院栃木(21大会連続26回目)
・群馬:明和県央(3大会ぶり8回目)
・埼玉第1:川越東(初出場):
・埼玉第2:昌平(3大会ぶり2回目)
・千葉:流通経済大柏(26大会連続28回目)
・東京第1:目黒学院(3年大会ぶり19回目)
・東京第2:早稲田実業(2年大会ぶり7回目)
・神奈川:桐蔭学園(6大会連続19回目)
・山梨:日川(15大会連続50回目)

◆北信越

・新潟:新潟工業(17大会連続45回目)
・富山:富山第一(2大会連続13回目)
・石川:日本航空石川(16大会連続16回目)
・福井:若狭東(5大会連続32回目)
・長野:岡谷工業(2大会ぶり33回目)

◆東海

・岐阜:関商工(3大会連続43回目)
・静岡:東海大翔洋(3大会ぶり11回目)
・愛知第1:中部大春日丘(8大会連続10回目)
・愛知第2:西陵(8大会ぶり40回目):
・三重:朝明(9大会連続11回目)

◆近畿

・滋賀:光泉(2大会連続10回目)
・京都:京都成章(7大会連続13回目)
・大阪第1:東海大大阪仰星(2大会連続20回目)
・大阪第2:大阪朝鮮(2大会連続11回目)
・大阪第3:常翔学園(6大会連続39回目)
・兵庫:関西学院(5大会ぶり7回目)
・奈良:御所実業(2大会連続13回目)
・和歌山:熊野(7大会ぶり13回目)

◆中国

・鳥取:米子工業(3大会連続10回目)
・島根:石見智翠館(30大会連続30回目)
・岡山:玉島(3大会連続4回目)
・広島:尾道(14大会連続15回目)
・山口:大津緑洋(2大会ぶり30回目):

◆四国

・徳島:城東(4大会連続14回目)
・香川:坂出第一(2大会連続3回目):
・愛媛:松山聖陵(2大会連続5回目)
・高知:高知中央(2大会連続6回目)

◆九州

・福岡第1:東福岡(21大会連続31回目)
・福岡第2:筑紫(5大会ぶり6回目)
・佐賀:佐賀工業(39大会連続49回目)
・長崎:長崎北陽台(3大会連続19回目):
・熊本:熊本西(2大会ぶり12回目)
・大分:大分東明(2大会連続2度目)
・宮崎:高鍋(10大会連続28回目):
・鹿児島:鹿児島実業(2大会ぶり20回目)
・沖縄:名護(3大会連続19回目)

【各地区ブロック予選の勝者】

各都道府県大会の2位同士によるブロック大会の勝者は以下の通り。

・北海道地区:函館ラサール(北海道、3大会ぶり3回目)
・東北地区:黒沢尻北(岩手、6大会ぶり6回目)
・関東地区:東海大相模(神奈川、5大会ぶり9回目)
・北信越地区:開志国際(新潟、初出場)
・東海地区:四日市工業(三重、初出場)
・近畿地区:報徳学園(兵庫、5大会連続46回目)
・中国地区:創志学園(岡山、初出場)
・四国地区:新田(愛媛、2大会ぶり46回目)
・九州地区:長崎南山(長崎、3大会ぶり6回目)

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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