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ラグビー コラム 2020年11月10日

【ハイライト動画あり】同志社大学、プレッシャーを跳ねのけ開幕戦を制す。ラグビー関西大学リーグ

ラグビーレポート by 同志社スポーツアトム編集局
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11月8日(日)、鶴見緑地球技場(大阪府)にて行われた、2020ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第1節、対関西大学戦が行われた。両者譲らない拮抗したゲーム展開の中、同志社大学が競り勝ち、33-31で開幕戦を白星で飾った。

「元々、試合数が限られている中で、負けると終わりだというプレッシャーをかなりかけていたので、硬く試合に入ってしまったかなと思います」(伊藤紀晶ヘッドコーチ)。

例年より試合数が大幅に減った分、1戦1戦の勝敗が、選手権出場の明暗を分ける。前半は緊張から、関大の勢いのあるアタックに対して、同志社の強みであるディフェンスが引いてしまうシーンが見受けられた。

先に得点を動かしたのは関大だった。開始5分、関大がスクラムから展開。同志社はタックルで粘るも、ノットロールアウェイの判定が下り、PG(ペナルティゴール)を選択されてしまう。相手FB(フルバック)松本がしっかり決めきり、0-3とした。流れを変えたい局面だったが、同8分、自陣10mで関大のラインアウト。中央の空いたスペースを突破され、先制トライを許した(0-10)。

インゴールへ駆けるWTB岡野

だが、同志社もやられているばかりではない。同12分、関大のノットリリースザボールにより、敵陣22mラインでラインアウトを獲得。SH(スクラムハーフ)人羅(社4)がモールから出たボールを素早く配球。CTB(センター)桑山(政策4)、SO(スタンドオフ)田村(スポ3)と順に展開し、最後は右サイドをフリーで走っていたWTB(ウイング)岡野(商1)がフィニッシュ(7-10)。

ようやく7点をを返すも、再び同34分、同志社の反則で攻め込まれる。約2分間、ゴールラインぎりぎりでフェーズを重ね続けられ、最後は関大が執念で押し込んだ(7-17)。

同38分、同志社のFB笠原(法2)のハイパントキックに、SO田村がトップスピードで走り込む。相手SO高桑と競り合うも、ボールを手にしてグラウンディング(14-17)。的確な判断と強気のプレーで、3点差に詰め寄った。

このまま前半終了かと思われた矢先だった。ロスタイムで再び関大にトライを献上(14-24)。10点ビハインドで同志社が後を追う形となった。

「初めて前半をビハインドで折り返した中、簡単なミスで向こうにトライさせてしまっていたので、そこは切り替えようと話しました」(中尾主将)。ハーフタイムで修正した同志社は、後半からようやく息を吹き返す。

開始早々、FL(フランカー)田中晴(法4)が強烈なタックルで落球を誘うと、こぼれ球を繋げ、最後はCTB稲吉(商3)が中央突破。21-24で3点差に迫り、同志社はここからさらに勢いに乗る。

同4分、PR(プロップ)山本(社1)がボールを取り返し、ブレイクダウンの攻防戦に入る。途中で危ない場面もあったが、FL中尾(政策4)がしっかりボールを守り、フェーズを重ねる。最後は敵陣10mラインで、SO田村から大外にいたWTB岡野にパスが渡り、逆転トライに成功(28-24)。豪快なビッグゲインで、会場からは歓声が沸き起こった。

開始5分で2トライを奪い、このまま流れに乗りたい同志社だったが、その後は試合が停滞する時間が続く。互いに敵陣深くまで攻め込むも、反則などのミスからトライにつながらない時間が続いた。

同37分、再び同志社が動いた。関大の反則から、敵陣ゴールライン付近でラインアウトを獲得。FW陣が形成したラインアウトモールにCTB稲吉とWTB岡野も加わり、インゴールへ(33-24)。点差を大きく離し、勝利の女神は同志社に微笑んだかのように思われた。

しかしその直後、関大が襲った。CTB桑山のキックを受けた相手FB松本が、約40mゲイン。WTB岡野がタックルで勢いを止めるも、次は空いた右のスペースに展開され、トライ。33-31となる。

この時点で、ロスタイムを含めた残りの試合時間は約3分だった。同志社が逃げ切るか、関大が逆転するか。この日の第1試合で、京都産業大学が立命館大学に後半ロスタイムで逆転しただけに、まさかの展開が脳裏をよぎった。

ラグビー 関西大学リーグ2020

【ハイライト】関西大学 vs. 同志社大学

だが、紺グレは最後まで落ち着いた試合運びを見せた。無理な展開はターンオーバーの可能性もあるため、FW(フォワード)陣の中でボールを回し、着実に前進する。最後はCTB桑山がボールを外に蹴り出し、ノーサイド。開幕戦勝利を収め、次戦に向けて良いスタートとなった。

しかし、課題も見つかった。今年からルールの厳格化により、後半は特に同志社のノットリリースザボールが目立った。反則からトライを献上するシーンも多かったため、この一週間で改善が求められるだろう。

グラウンディングするSO田村

また、メンタル面の強化も必要だ。「開幕で緊張して、あまり思うようなプレーが出来なかった」(SO田村)。限られた試合数だからこそ、重圧を振り切って思い切りの良いプレーをしていかなければならない。

次戦は11月15日に、立命館大学と対峙(たいじ)する。「立命館大学さんは京都産業大学さんに良い試合をした中で負けたということで、牙を向いてくると思いますが、そこで受けずに同志社のラグビーを見せていきたいです」(中尾主将)。

今週日曜日に同志社が立命大勝てば、evenリーグ上位が確定し、選手権出場に一歩近く。一方、立命大にとっても未だ白星を挙げていない状況で、次戦は極めて重要な局面となる。今月末の上位決定戦へ進めるかどうかは、15日の試合が鍵を握るだろう。

意地と意地がぶつかり合う「同立戦」。宝が池で笑顔を浮かべる紺グレフィフティーンの姿が見たい。

文:小野真央/写真:内藤界(同志社スポーツアトム編集局)

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局

同志社スポーツアトム編集局は1978年に創刊された同志社大学唯一の体育会機関紙です。年6回の本紙の発行を軸に、号外の発行やHPの管理などをすべて学生の手で行っています。
公式サイト Twitter→@atom_doshisha

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