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ラグビー コラム 2020年1月1日

早稲田大学、「荒ぶる」へ向け関西王者・天理大学と激突。ラグビー全国大学選手権準決勝

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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写真:日大戦でインゴールを駆け抜けるSH小西

2年連続となる「年越し」だ。全国大学選手権初戦で、早稲田大学は約3週間ぶりの試合ということもあってか、ミスが多い展開となった。しかし、徐々にペースを奪い、日大に57-14で快勝。

一方の天理大学も、帝京大を破った流通経済大学を相手に前半こそリードを許したが、後半は圧巻のパフォーマンスを披露。58-28で勝利を収め、昨年度の準優勝校の貫禄を見せた。

夏の試合では早大に軍配が上がっている。それだけに、天理大は雪辱に燃えているだろう。昨年を超えるため、東京・秩父宮ラグビー場の舞台で赤黒戦士たちが躍動する。

昨年度の大学選手権準優勝校である天理大。チームの強みは関西大学Aリーグで、全試合50点以上を挙げる驚異の攻撃力だろう。

その原動力となるのはサンウルブスの第1次スコッドに選出されたCTB(センター)シオサイア・フィフィタを筆頭とした強力なフィジカルを有する選手たちだ。

1年時からコンビを組むSH(スクラムハーフ)藤原忍(天理大)、SO(スタンドオフ)松永拓朗(天理大)のHB団のゲームメークによりその脅威は倍増。さらに、昨季からの強みであるセットプレーも一段と磨きがかかっている。

前の試合では帝京大を下して波に乗る流通経大に押され、試合を17-21で折り返した。しかし後半開始早々、フランカー松岡大和(天理大)がトライを決め逆転。

その後、フィフィタの今試合ハットトリックとなるトライやスクラムで反則を勝ち取るなど、持ち前の攻撃力を存分に見せつけた。結果として後半だけで41-7と流通経大を圧倒。準決勝進出を決めた。

写真:天理大BKの要であるフィフィタ

早大にとって準決勝でポイントとなるのはやはりセットプレー、特にスクラムの部分であろう。

準々決勝の日本大学戦ではスクラムでのコラプシングを5つ取られ、相手にチャンスを渡す場面も見られるなど、セットプレーの安定感に欠ける部分が散見された。

天理大がセットプレーを強みとするだけあって、前の試合からいかに修正できるかが重要だ。

また、相手の持ち味である、爆発力のあるアタックを防ぐためにも、ディフェンスラインを整備し、前に出るタックルを徹底できるかがより重要になるだろう。

これらを高いレベルで実現するには、早明戦後からテーマとして掲げている『リボーン』を、1人1人がどこまで突き詰められるかが鍵となるはずだ。タレントぞろいのBK(バックス)陣を生かすにはFW(フォワード)の尽力にかかっている。

「あの舞台で去年は負けたので、まずは勝ち切ることです」。NO8(ナンバーエイト)丸尾崇真(文構3=東京・早実)は次戦への意気込みを聞かれ、こう答えた。

昨年度は明大に惜敗した舞台。その悔しさを知るSH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)をはじめとした上級生はさらに円熟度を増した。

また、スタメンでの出場が多く続いているFL(フランカー)相良昌彦(社1=東京・早実)、日大戦でAチームでの初トライをマークしたSH小西泰聖(スポ1=神奈川・桐蔭学園)。

安定したプレーを見せるCTB吉村紘(スポ1=東福岡)といった新進気鋭の1年生も台頭し、チームとして充実してきた。

今季こそ、念願の『荒ぶる』を響かせるために―――。決勝進出をかけて、早稲田のプライドをかけて、熱戦の火ぶたが切って落とされる。

文:千葉洋介/写真:石井尚紀、初見香菜子(早稲田スポーツ)

ラグビー全国大学選手権 準々決勝

【ハイライト】早稲田大学 vs. 日本大学

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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