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ラグビー コラム 2019年9月6日

慶應義塾大学、課題を抱えながらも白星発進。次は筑波大学と対戦。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 慶應スポーツ新聞会
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写真:ラグビー合宿の聖地・菅平で開幕を迎えた

創部120周年を迎えた慶應義塾大学蹴球部が、悲願の日本一へ向け再び動き出した。春季大会では1勝4敗と苦しんだが、対抗戦ではまず初戦の青山学院大学戦に勝利し、白星スタートとなった。まずはその試合を振り返っていく。

試合開始早々、慶應は相次ぐ反則により自陣への侵入を許してしまう。すると青学大は、22mライン付近でPG(ペナルティゴール)を選択。これを決められ、先制点を許してしまう。

しかし、その後すぐに青学大のペナルティにより慶大はゴールライン前でのスクラムのチャンスを得る。

相手のコラプシングにより何度か中断がなされたものの、最後はスクラムを押し込んでトライ。SO(スタンドオフ)中楠(総1・國學院久我山)のゴールキックも決まり、7-3と逆転に成功する。

前半23分にまたもスクラムで青学大のペナルティを誘い、敵陣22mライン付近でのラインアウトを獲得。このラインアウトを成功させると、パスで着実にゴールラインに迫り、NO8(ナンバーエイト)山本凱(経2・慶應)がゴール中央に飛び込んで得点を重ねた。

さらに前半31分にも敵陣深くでのマイボールラインアウトからトライを成功させ、21-3と青学大を突き放す。

その後、度重なるスクラムでの反則により青学大の選手がシンビンになるなどし、慶大が優位にゲームを進めるも、追加点を挙げることはできず、前半を終えた。

後半最初のチャンスは後半4分。慶大は敵陣のゴールライン前で、マイボールスクラムのチャンスを得る。NO8山本がボールを持ち出してそのままトライかと思われたが、ここで痛恨のノックオン。

青学大ボールで試合が再開されると、ディフェンスラインを一気に突破され、自陣の22mライン付近まで大きくゲインを許してしまう。このピンチはことなきを得たが、その後もミスが目立った。

攻めきれない慶大だったが、20分に敵陣で得たラインアウトからパスでインゴールへと迫る。SO中楠からボールを受けたWTB(ウィング)宮本恭右(環3・慶應)が、相手ディフェンスの穴をついてトライ。これが後半初の得点となった。

写真:BK(バックス)陣の繰り出す攻撃に注目だ

その後何度かチャンスを作ったものの、もったいないミスで得点機を逸し、迎えた後半40分。一度はインゴール手前でターンオーバーを許したが、SO中楠のタックルでボールを奪うと、再び展開。

後半最初のトライを挙げたWTB宮本にボールが渡ると、ディフェンスの間を突き、インゴールへ駆け抜けた。キックも決まり、35-3。ノーサイドのホイッスルが鳴り響いた。

結果的に青学大をノートライに封じ、対抗戦初戦を勝利で飾った慶大。点数を見れば完勝ともいえるが、まだまだ攻守に課題が散見された。

点数に直結するようなハンドリングエラーや、ディフェンスラインの乱れは、今後の戦いにおいて致命傷になりかねない。次戦まで1週間、チームの修正能力が試される。

次戦の相手は、筑波大学。対抗戦初戦は、前年度全国優勝を果たした明治大学と善戦を繰り広げた。中でも計5トライを奪ったBK(バックス)陣は強力で、慶大守備陣も警戒が必要だ。

一方、慶大にとっての攻撃の鍵もBK陣になるだろう。筑波大は明治戦では、明治のBK陣に簡単に突破を許してしまう場面が目立った。また、後半にかけて守備への戻りが遅くなっていた。

躍進が続くSO中楠や、初戦でもトライを決めたWTB宮本の活躍に期待がかかる。次戦の慶大からも目が離せない。

文/写真:竹内大志

慶應スポーツ新聞会

慶應スポーツ新聞会

慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト

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