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ラグビー コラム 2019年8月29日

早稲田大学、『For One』で11季ぶりの頂きを狙う。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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写真:攻撃の起点SO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)

遂に関東大学対抗戦が始まる。昨年度は8年ぶりに優勝という結果で終えたものの、帝京大学には敗北。続く全国大学選手権では、明治大学に4点差で敗れ、涙を飲んだ。

今季はチームスローガンを『For One』と設定。11季ぶりの頂きを狙う。徐々にステップアップして迎えた夏季オープン戦。昨年度大学選手権準優勝の天理大学、ベスト4の帝京大学と対戦。両試合とも課題を残しつつも、勝利を収めた。

次に早大の春、夏シーズンでの戦いを振り返っていきたい。関東大学春季大会では東海大学、帝京大学に敗戦。明大との定期戦でも敗北し、Aチームの国内対外試合は3勝3敗となった。

初戦の東海大戦では主将のSH(スクラムハーフ)齋藤直人(スポ4=神奈川・桐蔭学園)をケガで欠く。その後もシーズンが深まるごとに離脱するメンバーは多くなり、早大としては苦しいシーズンが続いた。

副将のFL(フランカー)幸重天(文構4=大分舞鶴)は春季の収穫として「アタックは自分たちのやりたいようにプレーができればトライまでつながる」と答えた。

一方で課題も露呈。「スクラム」と「ディフェンス」の部分が挙げられるだろう。しかし、課題であったセットプレーの部分に注力して挑んだ夏季オープン戦では目覚ましい成果を見せる。

スクラムを強みとしている天理大からスクラムトライを奪い、反則を誘う。次戦の帝京大戦では五分五分の攻防を繰り広げるなど、スクラムは確実に成長しているだろう。

相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)は「まだまだ」と現状に満足はしてないものの、「戦うマインドになっているのでいい傾向」と評する。

写真:ディフェンスは徐々に向上してきている

春季では試合ごとにテーマを定めて挑んだ。特に注力した部分はディフェンス。初戦では40失点を喫して敗戦した。春季大会の帝京大戦こそ大量失点を許したものの、徐々に改善をしてきている。

夏季オープン戦の帝京大戦では試合終盤まで追加点を許さず。春季大会で61失点だった相手に21点まで抑え込んだ。

齋藤主将も自身が出場した春季大会の東海大戦と夏季オープン戦の帝京大戦でのディフェンスを比較し、「簡単にトライを取られることがなかった」と成長を実感したようだ。

先述した「スクラム」と「ディフェンス」の両面の課題は徐々に解消されつつある。

対する日本体育大学。春季大会ではCグループに所属。接戦で負けることが多く、1勝4敗と思うような成績が残せなかった。昨年度対抗戦での対戦では68-10で早大が勝利を収めている。

しかし、体重100キロを超えるLO(ロック)ミキロニ・リサラやCTB(センター)クリスチャン・ラウイ、U20日本代表にも選出されているN8(ナンバーエイト)/WTB(ウィング)ハラトア・ヴァイレアと魅力あふれるランナーが揃うため、警戒が必要だ。進化した赤黒ディフェンスは日体大の猛攻を防ぐことができるか。

早大は夏季オープン戦の帝京大戦から齋藤主将が戦列復帰。徐々に昨年度試合に出場していたメンバーも戦線へ戻ってきている。

また、天理大、帝京大とのオープン戦で勝利を収めたことは「少なからず自信になる」(齋藤主将)とチームの調子は上向きだ。

2年連続の優勝へ、引いては大学選手権での優勝。『荒ぶる』を歌う。その目標に向けた挑戦のシーズンが開幕する。

文:小田真史/写真:石井尚紀(早稲田スポーツ)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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