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令和初の早慶戦を制した早稲田大学。連携の取れたプレーが光った。
前半、NO8(ナンバーエイト)丸尾崇真(文構3=東京・早実)のパスダミーからのトライや、FB(フルバック)河瀬諒介(スポ2=大阪・東海大仰星)のゲインからSH(スクラムハーフ)河村謙尚(社会2=常翔学園)による得点など、チームの主力が活躍。
チームの連携プレーも冴え、トライを重ねる。だが、19-0のリードで折り返したものの、修正力と持ち前の強力なスクラムでの攻撃を発揮した慶應義塾大学にペースを奪われかける。
細かいミスが目立ち、ディフェンスの甘さを相手に突かれて得点を奪われしまう。
だが、WTB(ウィング)梅津友喜(スポ4=岩手・黒沢尻北)とSO(スタンドオフ)岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)の連携プレーや、CTB長田智希(スポ2=大阪・東海大仰星)の俊敏なステップで点数を奪い返し、36-12で試合終了。
流通経済大学戦に続く快勝ではあったものの、ディフェンスの甘さや反則の多さなどが課題として残った。
NO8丸尾崇真が独走し、トライを挙げた
次戦の対戦相手である大東文化大学は、昨年ベスト8という形でシーズンを終えた。今季の大東大チームスローガンは『One Team』。FW(フォワード)の入れ替えを経て、加入したメンバーの経験不足をいかに補うかを課題としている。
走り込みの練習を多く取り入れ、スピード面を磨く。『走り勝つ』を目標として、NO8佐々木剛主将(大東大)を中心として追求してきた精度の高いプレーも、壁となって早大の前に立ちはだかる。
また現在、大東大は帝京大学、東海大学と対戦し、春季大会2連敗を喫している。それだけに貪欲に勝利を追い求めに来るだろう。
ラック周辺のディフェンスが期待されるFL(フランカー)幸重天副将(文構4=大分舞鶴)
今季の早大のチームスローガンは『For One』である。ラック周辺でのディフェンスとセットプレーの強化、規律を守るなどの課題を1試合ごとに消化しようと努めてきた。
CTB中野将伍(スポ4=福岡・東筑)が大東大戦に向け、「規律とディフェンスの部分を修正すれば、アタックにもつながって点数も伸びる」と話すように、修正力が試される試合となるだろう。
また、流経大戦、慶大戦で見られた磨きがかかった展開力は早大の強みであり、大東大戦でも連携の取れた展開が期待できる。
精度を追求してきた大東大に対して、プレーの粗さを反省点として挙げることの多い早大。対戦を通して、現在の早大ラグビーのプレーの質が明確となるかもしれない。
春シーズンは両校ともに、個々の力を上げるために、チーム作りを進めている。特に早大の相良南海夫監督(平4卒=東京・早大学院)は各試合でテーマを掲げ、選手は日々鍛錬を重ねてきた。
与えられた課題をチーム一丸となって達成できるだろうか。やるべきことに注力して取り組めるか、期待の1戦である。
早稲田大学と大東文化大学の試合は、6月2日(日)午後0:55から、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:馬塲貴子/写真:千葉洋介(早稲田スポーツ)
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