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ラグビー コラム 2019年4月27日

「走り勝つ」。大東文化大学、新たなスタイルで新たなスタート。ラグビー関東大学春季リーグ

ラグビーレポート by スポーツ大東編集部
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昨季は強力なFW(フォワード)陣を軸としたプレースタイルで関東大学リーグ戦2位、大学選手権では準々決勝まで進んだ大東文化大学だが、惜しくも天理大学に敗れ、ベスト8という不本意な形でシーズンを終えた。

「今年度こそは」と期待のかかる大東文化をけん引する、NO8(ナンバーエイト)佐々木剛主将(社経4=八戸西)のもとリーグ戦王者奪還、そして1994年度以来の大学日本一を目指す。

新主将の佐々木

新体制になって特に入れ替わりが大きいのがFW(フォワード)陣。前主将の平田快笙(環境2018年度卒=現東芝ブレイブルーパス)らが抜け、残ったのは佐々木とPR(プロップ)藤井大喜(社経4=黒沢尻工業)、LO(ロック)服部鋼亮(環境4=春日丘)の3人。

選手権を経験したメンバーの多くが残った昨季と比べると、戦力の低下は否めない。「本当に手探りの状態。経験をしてきた自分たちがリードし、引っ張っていかなければいけない」(佐々木)と言うように、一からのスタートとなる。

FWの陣容が大きく変わったことは、大東文化のプレースタイルの変化にも影響した。今季は『走り勝つ』ことに重点を置き、FWでどんどん前に出てBK(バックス)で取りきる、という形であった昨季とは一味違ったものとなる。

「例年の倍以上に走りこみをしている」(佐々木)。後半や終盤にかけて失速していくプレーが目立った昨季の反省も含め、今季は機動力を生かしたプレーで全体的なサイズ不足を補いつつ、相手に最後まで走り勝つことで得点を挙げる、という新たなスタイルで戦う。

一方でBK陣は、SH(スクラムハーフ)南昂伸(社経3=御所実業)やCTB(センター)シオペ・ロロ・タヴォ(外英3=ウェズリーカレッジ)をはじめとする、昨季も活躍を見せたメンバーが多く残る。

天理大戦で2トライ、東日本大学セブンズの中央大学戦ではハットトリックの、FB(フルバック)鈴木匠(スポ科3=札幌山の手)にも注目だ。『ボールをつなぐラグビー』もそのまま継承し、さらに取りきることのできるBKとなっている。

また、昨季を通して課題として挙げられていた、プレーの精度については今季でも重要なポイントとなるだろう。試合で精度の良いプレーをし、ミスを出さない。チームとして徹底するために佐々木主将が心がけるのは、練習で自ら率先して意識すること。

練習から細かいプレーにまで気を配り、それを自らが示す。仮に練習においてでも怠慢なプレーをすれば、意識はなくとも自然とチーム全体に広がってしまう。

後輩や留学生とのコミュニケーションの重要性や、ならではの苦労が多いことなども、主将になって初めて気が付いたと言う。

春季大会において大東文化は、帝京大学や早稲田大学などの強豪校がひしめくAグループに属する。どれも厳しい展開が予想されるが、リーグ戦王者奪還と、25年ぶりの大学日本一を目指すために、まずはチームの再強化が春の課題となるだろう。

『One Team』となって春を戦う

「成長できる、いや、成長していかなければならないチーム。みんなで助け合い、チームのスローガンである『One Team』になりながら、一戦一戦大切に戦って成長していきたい」と佐々木主将は意気込む。

4月28日から始まる春季大会初戦の相手は、昨季のリーグ戦決勝においてラストワンプレーで勝ち越しを許し、大東文化の連覇を阻んだ東海大学。FWとBKともに一筋縄ではいかない相手だ。

宿敵へのリベンジはもちろん、大東文化の『走り勝つ』という戦いのスタイルにも注目し、新たなスタートにも期待したい。

ラグビー関東大学春季大会、大東文化大学vs.東海大学戦は、4月28日(日)午後4:00から、J SPORTSオンデマンドで配信される。

文/写真:馬場修平(スポーツ大東)

スポーツ大東編集部

スポーツ大東編集部

1967年創刊。大東文化大学体育連合会所属。ラグビー部や陸上競技部、テコンドー部など国内外で活躍する「大東スポーツ」を、年4回の新聞発行やブログ、Twitterで学生たち自ら情報を発信する。現在活動している部員数は14名。随時部員募集中。
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