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88-0と完璧な試合運びを披露した対抗戦初戦から2週間。連勝で勢いをつけたい明治大学は、外国人を擁する日本体育大学戦を迎えた。
前半を24-0と無失点で終え、テーマである〝アグレッシブハンターズ〟が発揮されているように思われた。しかし、後半は3トライを献上するなど日体大ペースに。攻撃もかみ合わず、わずか1トライに抑えられた。最終スコア31-17で逃げ切るも、前半と後半で評価の分かれる結果となった。
前半で勝負を決めた。試合開始早々、SO(スタンドオフ)忽那鐘太(文4=石見智翠館)のハイパントキックを、CTB(センター)森勇登(政経2=東福岡)が確保。そのままインゴール中央に持ち込み、ノーホイッスルトライ。幸先良く先制し、順調な立ち上がりを見せた。
前半20分には敵陣マイボールラインアウトから左へ展開。CTB児玉樹(政経1=秋田工)が相手のギャップを縦に攻めこみ前進すると、左からフォローに入ってきたFL(フランカー)石井洋介(情コミ3=桐蔭学園)にパス。
受け取った石井洋は勢いそのままにゴールラインまで走り込み追加点を挙げた。「持ち味を生かしてボールを前に運ぶこと」を個人のテーマとして掲げていたルーキー・児玉。対抗戦初スタメンの緊張を感じさせない突破力で会場を沸かせた。
その後も明治の攻撃の時間が続き、28分にはスクラムで獲得したペナルティを起点にチャンスを演出。左サイドゴール前で形成されたラックからSH(スクラムハーフ)福田健太主将(法4=茗渓学園)はブラインドサイドを選択。
相手の裏をかいたパスをWTB(ウイング)山洋之(法3=筑紫)が受け取り、2試合連続となるトライを挙げた。山は前半終了間際にも忽那のキックパスをインゴール内ギリギリで沈めトライするなど、前試合に続き存在感を示した。
「前半は取るべきところで取れていた」(山)。雨に苦戦しながらも着実に得点を重ねていった前半。24-0と地力の高さを示した。
しかし、後半は全く別のチームと化していた。終始悪い流れを断ち切れずに「相手の流れでラグビーをしてしまった」とLO(ロック)箸本龍雅(商2=東福岡)。後半開始2分、大外を抜かれ安城怜(日体大)にトライを許すと、ここから徐々にテンポを失う。
特に勢いづいた日体大の外国人選手の突破に苦戦を強いられた。12分、21分には、ハラトア・ヴァレイア、ミキロニ・リサラ(ともに日体大)と立て続けにトライを献上。「勢いづく前にシャットダウンできていれば」(箸本)と反省を口にした。
今試合のテーマは「ディフェンスで相手に脅威と思われるようなハントをする」という意思を込めて〝アグレッシブハンターズ〟を掲げた。前半は外国人選手の存在感を感じさせないディフェンスで圧倒したが、後半は後手に回ってしまい課題を残す結果となった。
次戦は筑波大学との対戦が控える。今試合は苦しい内容となったが「意識だけで変わる」(福田健)と決して悲観していない。もう一度チームの意識を統一し、難敵・筑波大を迎え撃つ。
文/写真:鈴木貴裕(明大スポーツ)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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