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ラグビー コラム 2018年9月13日

トップリーグ第3節ピックアップゲーム「サントリー vs. 神戸製鋼」

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ダン・カーター

ダン・カーター いよいよトップリーグデビュー

トップリーグ第3節は、9月14日、15日に全8試合が行われる。今節も接戦が相次ぎそうだが、14日、秩父宮ラグビー場で行われるサントリーサンゴリアス対神戸製鋼コベルコスティーラーズの戦いは、序盤戦最大の注目カードとなった。三連覇を狙うサントリーに、有力選手の大量加入、世界的な名将ウェイン・スミスの総監督就任で優勝候補の一角に躍り出た神戸製鋼。開幕前から注目されていたが、発表されたメンバーには、ダン・カーターの名があった。2015年ラグビーワールドカップで二連覇を達成したニュージーランド代表オールブラックスの頭脳であり、世界最優秀選手賞を3度受賞のスーパースターが、いよいよトップリーグデビューである。

早くからこの試合のチケットは売れ行きが良かった。ダン・カーターがこの試合でデビューするのではないかと予想するファンの皆さんが多かったからだ。来日時は、フランスで負った怪我のためにすぐには練習に参加できなかったが、8月31日の開幕前には通常のトレーニングをこなし、満を持しての登場となる。そのボールタッチの柔らかさ、キックの正確さ、堅実なタックル、どれをとっても一級品のスキルを披露してくれるだろう。ただし、相手は王者サントリーである。カーターにとっても簡単な戦いではない。激しいプレッシャーの中でのプレーも注目される。

神戸製鋼は、北海道胆振地方中東部で発生した地震の影響により、札幌の月寒屋外競技場で開催予定だった宗像サニックスブルース戦が中止になった。この影響がどう出るか。サントリーの沢木敬介監督は、「神戸製鋼にとって、試合が中止になったことが良いほうに出るのか、良くないほうに出るのかは、我々の準備次第です」という旨のコメントをしていた。サントリーは初戦でトヨタ自動車ヴェルブリッツを27-25、第2節でNTTコミュニケーションズシャイニングアークスを20-18と、いずれも2点差で下した。開幕前から最初の3試合を最重要に位置付けており、神戸製鋼に勝てば、カンファレンス1位通過に大きく前進できる。

メンバーは前節から先発で5名の変更がある。HOは中村駿太がリザーブに回り、北出卓也が先発。3番のPRでは、今季加入のセミセ タラカイがデビュー。オーストラリアのレベルズで今年のスーパーラグビー16試合出場の実力は見ものだ。4番のLOはジョー・ウィラーに代わって前節は5番だったジョーダン・スマイラーが移動し、5番には真壁伸弥が出場。前節負傷退場のNO8ショーン・マクマーンに代わっては飯野晃司。14番のWTBは成田秀平に代わって中鶴隆彰が戻ってくる。そして、第1節で負傷退場したマット・ギタウがリザーブ(控え)に入った。早い復帰には、カーターに対するライバル心もあるだろう。オールブラックスで112キャップを持つカーターに対し、ギタウはオーストラリア代表ワラビーズで103キャップを誇る。神戸製鋼にはワラビーズで116キャップのCTBアダム・アシュリークーパーもおり、3人ともフランスのクラブでのプレーを経て来日したという共通点もある。テストマッチ(国代表同士の試合)に100試合以上出場の選手が3人揃うというラグビーファンにとっては夢のような試合だ。

神戸製鋼も、第1節ではNTTコミュニケーションズに苦しめられ、34-27で勝利。この時のメンバーから、カーターを含め先発で6名の変更がある。PR山崎基生から平島久照、FL谷口到からグラント・ハッティング、SHアンドリュー・エリスから日和佐篤、SOヘイデン・パーカーからカーター。11番のWTBは児玉健太郎に代わって山下楽平、インサイドCTBはトニシオ・バイフから今季加入のリチャード・バックマンとなる。海外の代表経験がある選手は同時に2名しか出場できないので、エリス、カーター、アシュリークーパーが並ぶことはない。したがってエリスが登場するときは、どちらか一人が交代することになるわけだ。

梶村祐介

スーパーラグビーのハイランダーズ、日本のパナソニック ワイルドナイツでその突破力、ユーティリティーな才能を見せてきたバックマンとアシュリークーパーのCTBコンビに、カーターというフロントスリーはインターナショナルレベル。対するサントリーのBK陣は全員が日本人選手だ。「日本人選手をインターナショナルレベルに引き上げたい」と話していた沢木監督も燃えているだろう。SO田村煕、CTB梶村祐介、村田大志がどんなチャレンジを見せるのか。

9月14日(金曜)、午後7時30分キックオフ。秩父宮ラグビー場でどんな試合が繰り広げられるのか、楽しみは尽きない。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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