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ラグビー コラム 2018年7月19日

いよいよトップ8によるプレーオフ開幕!スーパーラグビー 準々決勝の見どころ(その1)

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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クルセイダーズ

昨年のファイナルはライオンズとクルセイダーズの対戦となり、クルセイダーズがチャンピオンに

スーパーラグビー2018はいよいよトップ8によるプレーオフに入る。上位チームはここにピークを持ってくる。レギュラーシーズン以上の白熱した戦いが見られるだろう。顔ぶれを見ると、ニュージーランド(NZ)カンファレンスの4位までが出場し、今季もNZ勢の充実が際立っている。組み合わせは勝ち点順だが、まずは、各カンファレンスの1位3チームと、ベストの2位の4チームが第1シード。1位クルセイダーズ(NZ)、2位ライオンズ(南アフリカ)、3位ワラターズ(オーストラリア)、4位ハリケーンズ(NZ)。スタジアムはこの4チームのホームだ。5位以下はチーフス(NZ)、ハイランダーズ(NZ)、ジャガーズ(アルゼンチン)、シャークス(南アフリカ)と続き、8位が1位と、7位が2位というたすき掛けのスタイルで上位に挑戦する。

準々決勝4試合は、7月20日、21日に行われるが、まずは、20日、NZウェリントンで行われるハリケーンズ対チーフス。21日の最初にNZクライストチャーチで行われるクルセイダーズ対シャークスの見どころを紹介したい。

ダミアン・マッケンジー

チーフスは抜群のラインブレイク能力を誇るSOダミアン・マッケンジーらが先発に復帰

ハリケーンズとチーフスは、先週の最終節で対戦したばかり。この時は、ホーム(ハミルトン)のチーフスが、28-24で勝った。チーフスは後半22分にCTBジョニー・ファウウリが危険なタックルでレッドカードを受け、終盤を14人で戦いながら前半のリードを守り切っての勝利だった。準々決勝では世界屈指のFLサム・ケイン、抜群のラインブレイク能力を誇るSOダミアン・マッケンジー、ケインと共同キャプテンを務めるCTBチャーリー・ナタイらが先発復帰。前節、チームオブザウィークに選ばれる活躍だったSHブラッド・ウェバー、FBソロモン・アライマロも揃い、強力な布陣でウェリントンに乗り込む。

対するハリケーンズは、ろっ骨を痛めたキャプテンのFLブラッド・シールズの出場が微妙だが、オールブラックスのSHでもあるTJ・ペレナラ、世界最高のSOボーデン・バリットらタレントは豊富だ。PRジェフリー・トゥーマンガアランはスーパーラグビー100試合目。前節はWTBだったネヘ・ミルナースカッダーはFBに下がり、FBだったジョーディー・バリットがCTBに入る。WTBベン・ラムは14トライでトライランキング2位だ(1位はワラターズのタンゲレ・ナイヤラヴォロ=15トライ)。前節は敗れたハリケーンズだが、ホームでは抜群に強い。最近の22試合で21勝というデータもある。互いに攻撃力があり、スピーディーなアタック合戦が期待できそうだ。

21日はディフェンディング・チャンピオンのクルセイダーズが、南アフリカのシャークスを迎え撃つ。今季14勝2敗、勝ち点63のクルセイダーズは、勝ち点2位のハリケーンズに12点差をつけるというダントツの1位通過。トライ数は77で15チーム中1位。タックルミスも1試合平均で20を下回り、攻守に規律正しいプレーが売りだ。WTBジョージ・ブリッジは、前節の3トライも含めて、ここ3試合で6トライと量産体制。今季14トライで、ハリケーンズのベン・ラムと並んでトライランキング2位に浮上している。

クルセイダーズはシャークス相手に21戦17勝と圧倒的に勝ち越しており、クルセイダーズ優位か

クルセイダーズはシャークス相手に21戦17勝と圧倒的に勝ち越しており、クルセイダーズ優位か

シャークスは、今季7勝8敗1分け。最終節でジャガーズに20-10で勝ち、勝ち点で並んだレベルズを得失点差で上回ってプレーオフに滑り込んだ。スタッツ(統計数値)を見ると、ボールを持って走る「キャリー」が15チーム中最も少なく、キックをよく使うチームだ。ただし、タックルされながらのオフロードパスは1位で、NO8ジャン=ルック・デュプレアの31回は、全選手中トップの数字だ。クルセイダーズがシャークスのキック戦略とオフロードをどう封じるかも興味深い。シャークスとの対戦成績では、21戦17勝と圧倒的に勝ち越しており、クルセイダーズ優位は動かない。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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