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全14戦のシリーズの折り返しとなるポーランド。ヨーロッパのグラベル戦は続きますが、前戦のサルディニアのラフグラベルに比べ路面はフィンランドほど固くはありません。表面が少しソフト気味のスムーズグラベルです。高速ラリーとして知られSS平均速度はフィンランド並みの120キロ超の記録があります。路面の柔らかさのため2回目走行では轍の影響があり、見方によってはフィンランドより難しいかもと思います。
旧東欧圏のポーランドは隣国チェコとともに工業立国です。チェコではスコダ、ルーマニアではルノーそしてポーランドではフィアットを生産していました。1921年には既に第1回ラリーが行われ今回は第80回目の開催となります。WRCには1973年から参入、一時期離脱をしていましたが2009年に復帰しています。WRCとしては常連メンバーではなくFIAの調整の影響を受けている様です。最近のWRC開催は7年前の2017年です。
シーズン第6戦終了時の総合成績は1位ヌーヴィル122pt、2位タナクとエヴァンス104、
4位オジェ92、5位フルモー74,6位勝田52、7位ロバンペラ36など。メーカーはヒョンデが269、トヨタ256、フォード131となっています。種々議論を呼んでいる新ポイント方式のためもあり昨年に比べ混戦状態です。ヒョンデは念願のメーカータイトルと長年ヒョンデ一筋にチームを引っ張ってきたヌーヴィルのドライバータイトル獲得のため全力投球といったところです。
今回のラリーポーランドのRally1のエントリーはトヨタがエヴァンス、オジェ、勝田。
ヒョンデはヌーヴィル、タナクに加え今回はアンドレアス・ミケルセンが参戦。フォードはフルモーとミュンスターとなっています。昨年に比べフルモーの好成績が目立ってきました。
最近になって昔一世を風靡したランチアが近い将来WRCに参入とのニュースが流れてきました。長い間新規参入が無くWRCの危機とも言われている時期ですから実現が期待されます。
ラリーポーランドの概要は下記のとおりです。
| SS本数 | SS km | Liaison km | Total km | |
|---|---|---|---|---|
| L-1 (6/27-28) | 8 | 116.00 km | 432.55 km | 548.55 km |
| L-2 (6/29) | 7 | 124.10 km | 512.73 km | 636.83 km |
| L-3 (6/30) | 4 | 64.00 km | 126.18 km | 190.18 km |
| Total | 19 | 304.10 km | 1071.46 km | 1375.56 km |
金曜日と日曜日は燃料及びタイヤ以外の中間サービスはありません。
文:福井 敏雄
福井 敏雄
1960年代から欧州トヨタの輸出部員としてブリュッセルに駐在。1968年、トヨタ初参戦となったモンテカルロからラリー活動をサポート。トヨタ・モータースポーツ部のラリー担当部長、TTE(トヨタ・チーム・ヨーロッパ)副社長を歴任し、1995年までのトヨタのWRC圧勝劇を実現させた。
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